「負けず嫌い」をアピールしたい時の自己PRの書き方・例文
採用側は自己PRのどこを見ているのか?
企業はエントリーシートから就活生の何を見ているのでしょうか。
リクルート社の「就活白書2017」には「企業が採用基準で重視する項目」のアンケート調査(約1200社対象)の結果が載っています。
1は「人柄」で92.9%
2「自社への熱意」76.1%
3「今後の可能性」68.8%
4「性格適性検査の結果」38.9%
5「基礎学力」35.8%
となっています。
企業が採用する段階では、就活生に業務に関する能力など無いも同然ですから「人柄」や「熱意」といったものを重視するのは当然のことです。面接官は就活生の「人柄」をエントリーシートの「自己の性格」や「大学での学業面での取り組み」「大学で打ち込んだもの(部活・アルバイトなど)」といった項目から判断します。
また、2の「自社への熱意」これも採用基準としてはスタンダードなものです。業界や職種にたいするあこがれや熱意も大切ですが何より重要なのは「なぜこの企業なのか」だからです。業界や職種に対するあこがれ、熱意だけでPRが終わってしまうと応募先企業に入社する意気込みを語っていないことになり、「入社できれば競合他社でも良いのではないか」と心証を悪くさせてしまいます。
3の「今後の可能性」というのは「人柄」と「就活生の能力」を総合的にみて判断されるものでしょう。応募先企業の一社員としてやっていける人材か、周囲と連携することができるか、向上心はあるか、職場の雰囲気を良くできる人材かなど様々な観点から判断されるものです。
4、5はテストや検査の結果が主になりますが1~3に比べると重視する企業の割合は半分近く下がります。学歴や成績、資格などももちろん重要ではありますが、企業は「就活生の中身」を重視していることがこの調査結果からうかがえます。
負けず嫌いがマイナスに働くことはあるのか?
「負けず嫌い」という性格ですが、これはなにより「自身の仕事・課題に対する熱意」を意味するものですから評価されないわけがないものです。「負けず嫌い」で周囲より良い成績を上げるために努力する社員というのは企業に直接の利益をもたらすだけでなく、職場の雰囲気自体を活気あふれるものにしてくれる存在です。
「負けず嫌い」という性格は突き詰めると「真面目」であり、また「意欲に満ちている」、「向上心がある」、「目的意識が強い」性格であるともいえるでしょう。ですからアピールの仕方さえ誤らなければ「負けず嫌い」はアピールする上でポイントが高い「性格」なのです。
「負けず嫌い」がマイナスに働く場合ですが、これは「負けず嫌いをアピールしたい時に注意すべき点」でも述べたような「単なるプライドの高さ」や「周囲と決定的に協調性を欠く」、「負けず嫌いでも方向性を間違っている」「単に競争心が強いだけで失敗から学ぼうとしない」などといった評価を下される場合です。
一番初めに述べたように「負けず嫌い」が最も効果を発揮するのは、
①他人に負けるのが悔しい
②課題達成のために努力し、工夫をする
③失敗に終わったとしてもフィードバックを怠らない
④競争相手とは切磋琢磨しあう関係でいたい
というフレームワークで文章が展開する時です。
単に「他者の下に就くのが嫌だ」「負けた相手には悔しいから口も利かない」というのは「負けず嫌い」ではなく「子供っぽい」「周囲と協調性を欠く」と捉えられます。企業の業務は社員単独で行うというものはほとんどなく、チームワークで課題達成を目指すものばかりです。
ですから「周囲と協調できない負けず嫌い」は企業には必要ありません。適度な競争意識をもって、他者を尊重し課題達成に向かってひたむきに取り組んでいく姿、このルートから外れない限り「負けず嫌い」は就活において最も有効な性格ですので、アピールしていきましょう。