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正しい引用の書き方と例・文中での引用の仕方・引用と参考の違い

更新日:2023年12月02日

論文やビジネス文章などあらゆる文章の執筆で活用できる「引用」の手法と基本的な考え方、例文などを分かりやすく解説します。著作権を守りながら引用を正しく活用できるようになるために、必要最低限の基本情報をお伝えしておりますので、ご活用ください。

卒論における引用

学生の方は、卒論を書く際に、引用の仕方について正しく理解する必要がありますが、基本的なポイントは、これまで解説してきた論文の書き方と同じです。より詳しく知りたい方は、立命館大学がインターネット上に公開している、「論文・レポートの書き方」が大変分かりやすくまとまっているので、こちらを参考にしてください。

ビジネス文章における引用

それでは、ビジネスの世界で、どのように引用を活用していったら良いかを解説していきます。著作権法で定められている内容は、アカデミックな世界でも、ビジネスの世界でも同じように適用されますので、基本的な原則は同じです。
 
逆に異なる要素としては、引用する参照先の情報の種類です。例えば、ビジネスの提案書の中で、どこかの教授の論文や、難しい理論を参照しても相手には伝わりにくいはずです。
 
ビジネスの引用として、よく用いられる資料には、「政府などの公的機関がインターネット上で公開しているデータ」であったり、「他社が制作し、かつインターネット上で公開されている図やグラフ」である場合がほとんどです。稀なケースとして、有名なハーバードビジネスレビューなど、経営学の論文から引用することもありますが、このような場合には、相手に伝わりやすいように引用箇所や要約の仕方には工夫が必要です。

ビジネス文章で引用を活用するメリットとは?

ビジネスにおける企画提案書は、社内やクライアントなど、自分以外の第三者に対して、自らのビジネスプランを正確に理解してもらうために作成しますが、この時、そのプランがどれだけ信頼性があるのかという裏付けのために、客観的な事実やデータなどの情報を外部から参照して挿入する必要があります。賢い引用によって、ビジネスのプレゼン効果をぐっと引き上げることができるでしょう。
 
ただし、引用の原則に従い、あくまでも自身の主張や構想をサポートする補足資料としての参照に止めることが重要です。また、参照先のデータのフォーマットや文体などから、直接引用で文章やグラフなどをそのまま流用するか、ある程度自分の言葉で要約して関節引用とするか、という2つの切り分けを判断する必要があります。
 
下記に記載する引用の書き方の例も参考に、正しい使い方をマスターしていってください。

引用の書き方の例

インターネット上に公開されている情報の引用

引用の書き方に明確な決まりはありませんが、一般的な書き方の例をいくつか示しますので、参考にしてください。例えば、インターネット上に公開されている下記の情報を引用したいとします。

電子商取引に関する市場調査の結果(平成29年度)
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/h28release.pdf
 
単純にこのページの内容そのものを読者に紹介したい場合は、一部を引用するのではなく、URLを記載して、案内するのが適切です。公開されている情報とはいえ、すべてをそのまま転記してしまうと、著作権で認められている引用の範囲を逸脱してしまいます。原則に従い、引用を使う場合は、あくまでも、主従関係を明確にしましょう。以下に引用の例文を記載します。

インターネット情報の引用例

新しいEコマース事業のご提案をさせて頂きます。まず、事業モデルの設計にあたり、市場の分析をしました。この目的のため、信頼性あるデータを調査したところ、経済産業省のレポートによると、平成28年度は、下記の数字に市場規模が現れています。
 
・日本国内のBtoC EC市場規模  :年間15.1兆円
・日本国内のBtoC EC市場の成長率:前年比9.9%増
・日本国内のBtoC ECにおけるEC化率:5.43%(前年比0.68%増)
(出展「平成28年度電子商取引に関する市場調査」経済産業省 / 電子商取引実態調査 / http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/h28release.pdf)
 
このように順調に市場は成長しており(後略)

例文の補足

上記の例文では、経済産業省のレポートから、重要な数字だけを抜き出して、要約する形で引用しています。また、最初に、市場分析が必要であることを提示し、政府のデータを参照することに必然性を持たせています。
 
また、出展を明記すれば、一部のグラフなどを転載することも可能ですので、必要な部分だけを切り出すことによって、著作権に触れることなく、引用による信頼性の高い文章の構築が可能になります。インターネット上から文章を引用した場合には、そのURLも併せて記載しておきましょう。

書籍の引用

繰り返し述べているように、参照先の媒体が変わっても、引用の基本は変わりません。書籍を引用する際は、「書籍名」「著者名」「出版年」「出版社名」は、必ず引用先の情報として記載するようにしましょう。
 
下記に、書籍を引用する際の例文を記載しますが、このように、書籍に書いているあることをただ記載するだけでなく、そこからどんな学びがあるのか、どんな知見を得ることができ、それが自身の主張とどう結びついているのかを示すことができると、パーフェクトな引用だと言えます。

繰り返し述べているように、参照先の媒体が変わっても、引用の基本は変わりません。書籍を引用する際は、「書籍名」「著者名」「出版年」「出版社名」は、必ず引用先の情報として記載するようにしましょう。
 
下記に、書籍を引用する際の例文を記載しますが、このように、書籍に書いているあることをただ記載するだけでなく、そこからどんな学びがあるのか、どんな知見を得ることができ、それが自身の主張とどう結びついているのかを示すことができると、パーフェクトな引用だと言えます。

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初回公開日:2017年12月26日

記載されている内容は2017年12月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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