「譲る」の意味と使い方・類語・対義語・読み方|敬語/チケット
更新日:2024年09月09日
チケットやお金など、目に見えるもの以外にも、目に見えないものを他者に譲ることもあります。
たとえば、バス停などでの順番待ちで、自分より後ろにいる人を先に行かせることを「順番を譲る」と言います。このように、自分よりも不利な状況や弱い立場にいる相手に対してはたらきかけるときに「譲る」と言ったりします。
同じような使い方に「機会を譲る」や「チャンスを譲る」などがあります。
「譲る」の類語
「譲る」という言葉は、たくさんの意味を持つ言葉なので、その意味合いによっていくつかの類義語が存在します。言い換えるときには、文脈や伝えたい意図によって、適したものを選ばないと、文章として意味を成さない場合もあります。
ここでは、「譲る」を使いたい場合の状況による言葉の使い分けや、言い換えるときに使える類義語をご紹介します。
譲渡する・譲り渡す
「譲る」のもっとも大きな意味として、「自分の所有物を他の人にあげる」があります。そういった意味では、「譲渡する」や「譲り渡す」が類義語として挙げられます。さらにていねいに表現したい場合には「差し上げる」という言葉にも言い換えられます。
妥協する・譲歩する
「譲る」という言葉は、相手の言い分に合わせてこちらが折れるという意味も持つので、お互いに譲り合うという意味の「妥協する」や、自分の意見や考えを押し通さず、相手の意見に従う・または妥協点を見つけるという意味の「譲歩する」という言葉が類義語として挙げられます。
売る
なにかを譲るかわりに金銭が発生する場合には、「譲る」ではなく「売る」を使ったほうが適している場合もあります。
たとえば、もともと金銭的な取引が発生するのを前提にしているのであれば、「譲る」ではなく「売る」を使ったほうが、相手にも金銭的な対価が必要であることを伝えやすいです。
「譲る」の読み方
「譲る」という言葉は「ゆずる」と読みます。「譲」という漢字だけであれば、「ジョウ」と読みます。
また、「ゆずる」ではなく「ゆづる」と読む場合もあるようですが、発音は同じであるためとくに変わりません。よみがなに関してはどちらも使われることが多いですが、一般的に「ゆずる」を使う場合が多いようですので、よみがなを書く場合には気をつけましょう。
敬語での「譲る」の使い方
ビジネスの場で使われることが多い敬語表現で、「譲る」と言うときには、どのように表現すれば良いのでしょうか。
まずは敬語の種類を簡単にまとめましょう。敬語は大きく3つの種類に分けることができます。1つ目は相手の言動を高めて述べることで、その相手に敬意を示すことのできる尊敬語です。2つ目は自分や自分の組織・身内をへりくだって言い、相手を必然的に高め敬意を示すことのできる謙譲語。そして3つ目が物事を丁寧に述べることだけで成り立つ丁寧語です。
丁寧語
敬語表現のなかでもっとも使いやすく、基本的な形となるのが丁寧語です。丁寧語は、ものごとをていねいな言葉で表現することで、相手に対する敬意を表す敬語表現です。語尾を「です・ます」でしめくくったり、尊敬語と同じく、文頭に「ご・お」を付けるのが基本的な使い方です。
「譲る」を丁寧語で表現するときには「譲ります」や「お譲りします」を使いましょう。その他の動詞を丁寧語で表現するときにも、同じように動詞の後ろに「ます」を付けると、丁寧語として表現できるので、覚えておくと便利です。
尊敬語
尊敬語は、目上の相手の言動をていねいに言い表すことで、相手に敬意を伝える敬語表現です。「お話になる」「ご覧になる」のように、相手の行動の頭に「お・ご」を付けて表すことが多いです。
「譲る」という言葉を尊敬語にしたい場合には、「お譲りになる」を使いましょう。尊敬語の基本表現である「なさる」を付け、文頭に「お」をつけると、さらにていねいに表現できます。
初回公開日:2018年04月23日
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