「造詣が深い」の意味と使い方・反対語・読み方・敬語・人の特徴
更新日:2024年10月04日
「詳しい」のみであれば、「最近のアイドルのスキャンダルに詳しい」、「お菓子作りに詳しい」なども含まれます。少しかじったことでも「詳しい」と言っても誤用ではありません。
対して「造詣が深い」という言葉は、知識や見識が深く、そのことに対して深く理解していることを指します。また、芸術や学問、技や芸などに使われることが多いでしょう。「詳しい」の中でも、かなり高いレベルの事柄に対して使用されます。
尊敬を込めた誉め言葉でもあるので、いくらそのことに対する知識に自信があっても、自分自身のことを「○○に造詣が深い」という言い方はしません。「僕はこの分野では造詣が深くてね」などと言ってしまうと高慢な印象を与えるので気を付けましょう。
精通など
「精通する」は「造詣が深い」と似た言葉ではあります。いずれも「ある物事について詳しく知っていること」を表します。「造詣」は学問や芸術、技能などの専門分野について広い知識があり、表面的ではなく奥深い理解があることを表しています。
精通は、例えば「彼は出版業界の事情に精通している」といった使い方をします。広く深い知識がある「造詣」とは異なり、「彼は出版業界の事情について詳しい」という意味になります。
他にも「芸能界の裏事情に精通している」「裏社会に精通している」なども含まれ、内容・レベルは問わず、何かを詳しく知っていれば「精通」していると表現できます。
それぞれ何かに詳しいことを指しますが、対象が異なるのでその場に即した言葉選びをしましょう。
学識が高い
「学識」とは、学問から得た高い見識や豊かな知識をいいます。「○○先生は豊かな学識で、生徒から尊敬されている」などの使い方があります。
「学識」と「造詣」の違いとしては、「学識」は学問から得た豊かな知識を指し、「造詣」は、その分野について広い知識と深い理解を言います。
厳密な違いはありませんが、どちらかと言うと「学識」は点数化されやすい分野で、「造詣」は芸術や技芸、学問といっても経験や研究から身につく「古典文学」や「民俗学」など深い知識を指す傾向があります。
造詣が深い人は自分を成長させてくれる
いかがでしたでしょうか。ふだん目にすることが多い「造詣が深い」という言葉ですが、まず読み間違いが多い言葉です。正しい読みを知らないと、恥をかいてしまうのでビジネスマナーとして頭にいれておきましょう。
知っている人もなんとなく誉め言葉のひとつぐらいに捉えている人も多かったのではないでしょうか。いくつか類似語がありますが、「頭がよい」「賢い」「物知りだ」という言い方は、年輩の人や目上の人には失礼にあたります。相手との関係性を考えて使うように気をつけましょう。
特に精通していると、造詣が深いは混同しやすいので意味の違いを理解しておくと一目置かれます。
造詣の深い人は、水準の高い知識や見識を持ちながらも、探求心が強く謙虚な人が多いです。一つのことを極めることができる人は、目新しさに振り回されない精神的な安定感があります。造詣が深い人と付き合うと生き方も含めて勉強になることが多いでしょう。
初回公開日:2018年05月27日
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