役職のオフィサーの意味と使い方|銀行/コンプライアンス
更新日:2024年11月15日
役職のオフィサーの意味って?使い方は?
最近はニュースや新聞記事などで、企業のを「CEO」と呼ぶのをよく目にします。
CEOはChief Executive Officer(チーフ・エグゼクティブ・オフィサー)の略称なのですが、今回は企業や組織の中で使われる「オフィサー」という言葉に着目して、その意味と使い方をご紹介します。
オフィサーとは元々、オフィスで仕事をする人という意味で、軍の将校や役人、役員といった日本語訳があてられます。どちらかというと、現場ではないところで働く人というニュアンスで、責任ある人、偉い人というニュアンスが少し含まれています。
ビジネスにおけるコンプライアンスの重要性
ひとつ例を挙げてみます。最近、企業の不祥事が世間を騒がせることが多いです。企業のコンプライアンスという言葉も一般的となっています。コンプライアンスとは、一昔前は法令遵守という四文字熟語で説明されることが多かったですが、現在では、法令だけでなく、社会的規範や企業倫理を守ることまで含めてコンプライアンスとする企業が増えています。
その中でも、CCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)と呼ばれる人が、最高コンプライアンス責任者として企業統治の中で重要な役割を担うものと位置付けられています。これは、コンプライアンス違反の不祥事は会社を潰しかねない大きな影響があるからでしょう。
オフィサーの階級って?
オフィサー職は階級としては、どこに位置づけられるのでしょうか。多くの企業では、幹部役員がそれぞれの部門ごとの長としてオフィサー職を名乗ることが多いです。
例えば、このような割り振りが多くみられます。
社長=CEO(チーフ・エグゼクティブ・オフィサー、最高経営責任者)
営業担当役員=COO(チーフ・オペレーティング・オフィサー、最高執行責任者)
財務担当役員=CFO(チーフ・ファイナンシャル・オフィサー、最高財務責任者)
コンプライアンス担当役員=CCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー、最高コンプラインす責任者)
社長の下で、副社長、専務、常務といった幹部職の人が任じられる職務というのが一般的です。
オフィサーは誰でも名乗れる?
基本的に会社の中枢にいる人がなる役職、オフィサー職ですが、実は、日本では使い方に明確な定めはありません。オフィサー職は執行役員と同様に企業内で任意に定めることのできる役職で、会社法で設置が定められている取締役とは根本的に異なる発想の役職です。
取締役とオフィサー・執行役員はまったく違う立場?
執行役員という言葉をここで少し紹介しておきましょう。
企業の役員の肩書で、「代表取締役専務執行役員、CCO」みたいなやたら長ったらしい肩書きを目にしたこと、一度や二度じゃないはずです。これはもちろんひとつの役職ではなく、1人の人にいろいろな肩書きが連なっているものとなります。
大ざっぱに分けると、「代表取締役」は会社法の定めによるもので、「専務」「執行役員」「CCO」は企業の中で任意に定めた、いわば勝手に名乗っている役職ということです。
株式会社では取締役が最も重要!
会社に関するあらゆることが定められている会社法という法律があります。この中に、株式会社には少なくとも1人の取締役の設置が義務付けられています。そして、会社に複数の取締役がいる場合には、その中から代表者=代表取締役が選ばれます。
この取締役は株主総会によって選任されるというのが重要な点です。
社長や専務や常務といった役職名の使われかた
取締役は法律で定められているせいか、少しややこしいという印象でしょうか。一方で、「専務」や「常務」というのは何となく理解しやすい役職ではないでしょうか。
社長→副社長→専務→常務→部長→課長
このようなピラミッド型の組織の中の役職というイメージは、皆さん共通で持っているものでしょう。これら役職(社長でさえ)も、企業の中での地位を表すものとして任意に設定されています。したがって、その気になれば何人でもその地位を名乗れます。
例えば、有名なトヨタ自動車では副社長が6人、専務が14人、常務が31人もいます。世界的な大企業ですから、マネジメントも大変な規模となることがうかがい知れます。
執行役員とは
「執行役員」という肩書を持つ人も近年では増えてきています。取締役会などで決まった重要事項や方針を特定の分野の業務執行を担当する役割として任命されていることが多いです。取締役が株主との関係で会社の経営に責任を負っている立場なのに対し、執行役員はあくまで社内の役割分担として業務を実行する立場にある人、という意味合いがあります。
業界別役職のオフィサーの意味と使い方
オフィサー職が企業の中でどのような役割を担っているのか、一般的にはなんとなくわかったところで、今度は具体的に業界別での使われ方を見ていきましょう。
初回公開日:2018年05月10日
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