看護サマリーとは|書き方/例/書式/目的
更新日:2024年09月12日
特記事項
特記事項には、書式にない項目だけど転院先には知っておいてもらいたいという情報を記載します。例えば「本人には病名や余命を一切告知していません。周知徹底をお願いします」や「本人用の文字盤を使用することで、コミュニケーションを円滑にとることができます」等の情報を記載しましょう。
特に何も特記事項がない場合は「特記事項なし」と記載をするか、斜線を惹くなどをして「記載忘れではない」ということがわかるようにしてください。
担当看護師名など
看護サマリーの一番最後の欄に、多くの場合現在入院している病院名や診療科、病院の電話番号、主治医、担当看護師名、病棟師長名等、現在の担当者がわかるように記載する欄が設けられています。
患者さんが転院した後、転院先の担当者が確認したいことがあった場合など、元の入院先に確認をとることがあります。そのため、病院名だけでなく患者さんが入院していた病棟名や担当看護師の名称も記載しましょう。電話番号は病院の代表番号でもいいですが、病棟の電話番号を記載しておいた方がスムーズに連絡を取ることが可能です。
看護サマリーを書く際のポイント
看護サマリーには、非常にたくさんの情報を簡潔にわかりやすく書く必要があります。しかし、「看護サマリーを書くことは苦手」という方や「看護サマリーはどこから書けばいいのかわからない」という方も多いでしょう。看護サマリーを書く際のポイントについてご紹介しますので、看護サマリーを書くことが苦手な方は参考にしてください。
書きやすいところから書く
看護サマリーを書く時の大切なポイントは「書きやすいところから書く」ということです。看護サマリーには、記載しなければならない項目が多数ありますが、全てを順番通りに書く必要はありません。順番通りに書いていると「入院中の経過」や「看護上の問題」などの書きにくい部分で止まってしまいます。
例えば、患者さんの基本情報や内服薬などはカルテを写せば大丈夫です。このような「他の書類を写せばいい箇所」を先に記載してしまうことで、あっという間に大部分を書き終えることができます。
記載しなければならない部分がたくさん残っていると「面倒だな」と感じてしまいます。しかし、書きやすいところだけでも先に記載しておくことで「面倒」という思いが軽減します。また、「あと少しだから、次は全部書き終えてしまおう」という気分になることができます。
誤字脱字に注意
皆さんは、受け取ったサマリーに誤字脱字が多いと感じたことはありませんか。最近は、看護サマリーをパソコン入力する場合が多いのですが、手書きで作成するよりも誤字脱字への注意が散漫しやすいです。また、予測変換に頼っている方の場合、よく似た漢字を間違って使用していることもあります。
誤字脱字のある看護サマリーは非常に読みづらいですし、相手にも失礼です。入力を全て終えたらまずは自分で全ての文章を読み返してみましょう。
誰が見てもわかりやすい文章を心がける
看護サマリーは先ほども紹介しましたが、自分で文章を考えなければならない箇所はほんの一部です。しかし、この部分は「うまく文章を作ることができない」と感じている方が多いでしょう。書きたい内容が多すぎて、頭の中で文章がうまくまとまらないという方も多いです。
基本的に、看護サマリーは相手が読みやすい文章を心掛けなければなりません。そのためのポイントは、
①一つ一つの文章を短く構成する
②適切な接続語を使用する
③無理やり感じを使用しない
④句読点を適切な位置に使用する
看護サマリーを書く時は、このポイントに注意をして書いてください。書きやすく感じるでしょう。
手書きの場合は見やすい字を
最近は、多くの病院で看護サマリーをパソコン入力で作成しています。しかし、デイサービスや訪問看護ステーション、個人病院等では、現在も手書きでの作成が主流という場合もあるでしょう。
手書きで看護サマリーを作成する場合「相手が見やすい字」で書くようにしましょう。忙しい業務の合間に書きますので、走り書きのように記載している方や略字を多用して記載している方もいます。しかし、このような字は非常に読みづらいです。
字を書くことが苦手な方も丁寧に書けば問題ありません。相手が読みやすいということをポイントに記載するようにしましょう。
略語を使用しない
看護師だけでなく、医療関係者は略語などをよく使っています。そのため、看護サマリーを作成する時も略語を多用してしまいがちです。しかし、看護サマリーを作成する時は略語は使用しないようにしましょう。
看護サマリーは、全て正式な名称で記載する必要があります。また、私たちが毎日当たり前に使っている略語や言い回しが、勤務している病院や地域特有のものである場合もあります。そのため、受け取った側は内容を正しく理解できないことがあります。
略語や病院独自の言い回しを使用せず、誰が見ても正確に理解できる文章を心がけましょう。
毎回同じ内容にしない
同じ患者さんの看護サマリーを書くことはあまりありません。しかし、レスパイト入院を受け入れている病院や、入退院を繰り返している患者さんを担当している方は、同じ患者さんの看護サマリーを何度も作成することがあるでしょう。
同じ患者さんの看護サマリーは、前回作成した看護サマリーを参考に作成するでしょう。そのため、ついつい前回の看護サマリーを写してしまいます。中には、看護上の問題もそのまま写しているという方もいるでしょう。
同じ患者さんの看護サマリーを何度も作成する場合、毎回同じ内容にしないようにしましょう。毎回同じ多と送った側は「また同じ内容だろう」と考え、十分に目を通してくれなくなります。そのため、変更点があったとしても、気が付かずに同じケアを継続してしまう可能性が高くなります。
患者さんの基本情報などの変更がない箇所は同じ内容で構いません。しかし、入院中の経過や看護上の問題は、毎回少し違った内容を記載するようにしましょう。
看護サマリーの書き方の例
初回公開日:2017年09月30日
記載されている内容は2017年09月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。