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残業申請の書き方・却下される理由・申請しない理由

更新日:2024年11月17日

労働環境については働く側に対策や知識が必要とされる時代となりました。特に問題となっているのは残業についてです。この問題に対して、企業側はあれこれと解決策を模索している状況です。その解決策の1つとして、残業を申請制度にするという方法もあるようです。

残業を事前に申請する働き方

最近では、長時間労働や激務による過労や仕事のストレスなど働き方についての問題がよく取り上げられています。酷いときには労働者が過労死してしまったり、病気になってしまったりする場合などもあります。

このような状況に陥らないように、働く側には対策や知識が必要とされる時代となりました。しかし、企業側でも、これは社会問題でもあるので放置しておくわけにもいきません。まだ、完全な解決策には至っていませんが、企業側はあれこれと解決策を模索している状況です。

そんな労働の問題解決策の1つとして、残業を申請制度にするという方法を取り入れている企業があるようです。

残業とは?

今さらですが、念のために残業というもの自体に触れておきます。残業とは会社が決めた就業時間を越えて労働することです。なぜ、このような状況が発生するかというと、勤務時間内に終わらせるべき仕事が終わらなくて、その仕事を終わらせるために勤務時間を越えて労働をすることです。

勤務時間内に仕事が終わらない理由は、トラブルにや予定していなかった仕事の発生や、単純に能力不足という場合もあります。しかし、現状としては、明らかに勤務時間内に終わらない仕事量があって、それを終わらせていくために、毎日残業するということが普通となってしまっています。

逆に、定時で帰ってしまうと、「もう帰るのか?」と思われてしまう雰囲気ができてしまっている職場も少なくありません。

労働時間について

残業や、労働時間などについては労働基準法が適用されます。労働基準法の中には、「労働者を1週間につき40時間、1日につき8時間を超えて働かせてはならない。」という内容があります。これを法定労働時間と言います。

しかし、会社によっては9:00~18:00が就業時間となっているところが多くあります。単純に数字だけ見ると、9時間の労働をしているように思えます。この場合は会社が所定労働時間を定めています。9時間の労働時間があるように思えますが、そのうちの1時間は休憩時間になるので、実際に働いた時間は8時間になります。労働時間が8時間を越えていないので、法定労働時間の範囲内です。

なので、法的には残業には当たりません。会社によって就業規則の残業適用条件が違うので、法的には残業にならなくても、残業代が認められる場合もあります。しかし、そこまでして残業代をもらおうという労働者はなかなかいません。会社も支払ないかもしれません。ですが、これら自体は違法ではありません。

会社によって違う残業の仕組み

残業の仕組みは会社によって様々です。どのような残業でも従業員の自己判断に任せている会社もあれば、残業をするためには上司に事前に申請をしておかないといけない会社もあります。

多くの会社は、基本的に残業に関しては従業員たちの自己判断に任せて、あまりにも長時間の残業をするつもりであれば、上司に報告だけしておけば良いという形になっているようです。

36協定

残業の話しになると必ずと言っていいほど登場するのが36協定です。残念ながら、今は定時で終われる仕事の方が少なく、残業することが当然です。それだけ仕事量が多いのです。

なので、とてもではありませんが、労働基準法の1日8時間の労働時間を守っていては仕事が終わらずに、逆に仕事が溜まって追い詰められてしまいます。

そこで、労働基準法の第36条を取り上げてきます。その内容は「会社は、臨時的に仕事が忙しい事態に対応する必要がある。」と、なっています。この第36条の規定から、会社と従業員の労使で残業や休日出勤などについての協定を結び、そのことを労働基準監督所に届けておくことで、残業や休日出勤ができるようになります。労働基準法の第36条の内容から会社と労働者で協定を結ぶことから略して36協定と呼ばれています。

この36協定がないということは従業員に残業させると労働基準法違反になってしまいます。罰則は6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金となります。罰則以外にも従業員に対して過去の残業代を支払わなければならなくなったり、違法行為ということで会社の信用も落としてしまいます。

36協定と就業規則

いくら36協定があっても、会社の就業規則に残業に関することが書いていなければ意味がありません。従業員は基本的に就業規則に従って働くことになります。就業規則の中に残業についても書いてなければいけません。

残業についての内容は36協定に関してや、申請や命令について、それらの手順などが書かれていることが多いようです。

残業申請が必要な場合

多くの会社では残業に関しては従業員の自己判断であったり、長い残業になりそうであれば上司に報告するという形になっています。

しかし、中には残業するときには事前に申請が必要な会社もあります。残業申請の手順や方法がわからない場合は就業規則に記載されいるはずです。または、社内でわかる人に聞いてみましょう。

残業申請の書き方

残業するために申請が必要な会社であれば、残業申請の書類のテンプレートや原本がどこかにあるはずです。それをコピーし、必要事項を記入して担当者に渡しましょう。

残業申請の書類形式は会社によって様々です。しかし、たいていの記入内容としては残業の内容や理由、残業する予想時間です。この内容を担当する上司などが見て、申請許可の判断されます。

残業申請のメリット・デメリット

残業申請のいらない環境で働く人からすると、残業申請は面倒に思うことでしょう。わざわざ、書類を用意して、提出から許可をもらうまでに時間がかかります。そのため、残業を始める前に許可を取っておかないといけません。

また、担当者が不在のときはメールや電話で報告をして、書類の提出は後日に行うことが多いようです。

残業をする側からすると、いちいち許可を取らないといけないので面倒ですが、ついつい働き過ぎてしまうということもあります。仕事による過労やストレスも上司などが見ていない場所で従業員が頑張り過ぎてしまったということもあります。単純に会社から与えられた仕事量が多すぎるという場合もありますが。

残業を申請することで、誰がどれだけ、どんな内容で残業しているのか、記録として残して把握することができます。また、残業が続くようであれば、従業員が苦しい状況になる前に食い止めることも可能になります。

残業の命令、指示

残業は自分からするものとは限りません。忙しいときには上司などから残業の命令や指示がでることもあります。要は残業して欲しいというお願いです。

残業申請が必要な会社であれば、このような場合でも残業申請が必要になります。これらの残業申請も記録として残るものなので、万が一のためにしっかり提出するようにしましょう。

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初回公開日:2017年09月09日

記載されている内容は2017年09月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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