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【業界研究】ゲーム業界の現状・動向・課題について

ブラウン管につないだテレビゲームから始まったゲーム業界はいまやテレビゲーム、ブラウザゲーム、ポータブルゲームにスマホゲームと多種多様に広がり社会に娯楽を提供する重要な役割を果たしています。

バンダイナムコHDに統括されるバンダイナムコグループは「仮面ライダー」シリーズや「ウルトラマン」シリーズ、「機動戦士ガンダム」シリーズ、「ドラゴンボール」といったコンテンツの商品化利権を独占的に所有しているバンダイやゲーム開発技術力の高さで知られるバンダイナムコエンターテインメント、アミューズメント施設やフードテーマパークの運営ノウハウを持つナムコなどからなる、非常に多角的、多様な経営展開が可能なグループです。

ゲーム部門であるバンダイナムコエンターテイメントの求職者向け会社案内のキャッチコピーに「集まれ前科者」、「大学8年生に届いた採用通知」、「『C』が多くてもいいじゃないか」、「■肉■食は、弱肉強食か、焼肉定食か」といったユニークな文言を採用しているところからも社風がうかがえます。

現状3:平均年収上位3位

1位:スクウェア・エニックス・ホールディングス(1351万円)
2位:セガサミーホールディングス(890万円)
3位:バンダイナムコホールディングス(888万円)

スクウェア・エニックス・ホールディングスが統括しているスクウェア・エニックスグループは2003年に株式会社エニックス(代表作:ドラゴンクエストシリーズ)と株式会社スクウェア(代表作:ファイナルファンタジーシリーズ)が合併したことにより誕生しました。

ソニー、任天堂以外に積極的に海外展開している企業を挙げるならばここでしょう。スクウェア・エニックスがゲーム制作をし、運営を他社が行うというビジネスモデルも最近見られます(「コンチェルトゲート」など)。中国市場において現地企業との協業も盛んです。アーケードゲーム事業のタイトーを買収したことにより、その分野へも進出しています。

セガサミーホールディングスに統括されるセガサミーグループはパチンコ・ゲームメーカーの大手サミーと大手ゲームメーカーのセガからなっています。コンシューマーゲーム、ソーシャルゲームの開発・製造・販売を行う部門は株式会社セガゲームスが行っています。

かつて家庭用ゲーム機市場発展期に「セガサターン」、「ドリームキャスト」などをリリースしてを博し、任天堂やソニーとしのぎを削りました。しかしアーケードゲームでは成功したものの、家庭用ゲーム機市場では2社の後塵を拝する結果となりました。

たびたび経営破たん寸前の状態に陥りましたがサミーがセガを買収してからはコンテンツを分散させる構造改革を行い安定化させています。かつての競合相手であった任天堂と提携することが近年増えてきています。

業界の動向

流行に左右されたり、新技術の発展で常識が一変する業界であるゲーム業界の最新動向についてご紹介します。

動向1:市場動向

上でも述べているように国内市場における家庭用ゲーム機市場は年々ゆるやかな減少傾向にあります。国内家庭用ゲーム機市場の発展は任天堂の存在無くしては語れないほどです。

平成16年発売の「ニンテンドーDS」、平成18年発売の「Wii」の爆発的ヒットが数年間続きましたが平成20年ごろに一般家庭の大半に普及、平成21年以降は需要が一巡して業績は低迷し始めます。

その後のスマートフォンのアプリゲームの流行などが追い打ちをかける中発表した「WiiU」などの新製品も残念ながら不振を打開するには至らず、5期連続の減収、大幅な最終赤字と任天堂は終わってしまったかのように見えました。

しかし、2016年の社会現象ともなった「ポケモンGO」、これは任天堂の単独開発ではありません(Google発のスタートアップであるナイアンティックと任天堂出資の株式会社ポケモン、それに任天堂が加わった共同開発です)が、家庭用ゲーム機の雄であった任天堂がスマホゲーム業界に本格参入することを意味するものです。

今後、家庭用ゲーム機市場はVR技術などを適度に取り入れつつも「成熟した市場」として安定し、ゲーム業界の看板の地位を名実ともにスマホゲームやオンラインゲームに譲ることとなると思われます。少なくとも家庭用ゲーム機にオンライン機能は必須となるでしょう。

家庭用ゲーム機の延長上にあり、今日ゲーム業界を牽引する立場にあるのがオンラインゲームです。かつては流通形態がパッケージではないダウンロードゲームのことを指すこともありましたが、現在では多人数参加型のゲームを「オンラインゲーム」と呼ぶことが一般的になりました。

パソコンやスマートフォンをデバイスとするものだけではなく、「家庭用ゲーム機」ももはやオンライン対戦機能がついているものも少なくありません。商品の購入後にプレイヤーが商品を楽しむことができる「家庭用ゲーム」とは異なり、「課金制」によって収益を上げるビジネスモデルが特徴です。

「課金制」は、ユーザーが月額の利用料金を支払うことでゲームプレイ可能期間を購入する定額課金制と、基本料金無料でユーザーはプレイ可能でアイテムの購入時に課金が必要なアイテム課金制に分類され、両方実施しているゲームも珍しくはありません。

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