新体力テストのシャトルランで記録を伸ばすコツ|おすすめの練習方法も紹介
更新日:2024年08月23日
電子音を鳴らすプレーヤーを用意し、20m間隔の平行線の片側に立ちます。プレーヤーの再生を開始し、5秒間のカウントダウンを待ち、電子音でスタートして下さい。
一定の間隔で「ドレミファソラシド」と電子音が鳴りますので、電子音が鳴り終わるまでに20m先の線を超えて下さい。超えたら向きを変え、次に電子音が鳴るのを待ち、電子音が鳴ったらまた走ります。これを繰り返して下さい。
電子音の間隔は1分毎に短くなるので、スピードをそれに合わせて上げていきます。つ
いていけなくなり、2回続けて線を超えられなかった時点で、テストは終了します。そして、ついていけなくなった、直前の折り返しの総階数が記録となります。
20mシャトルランの平均記録
文部科学省の「平成12年度体力・運動能力調査」によりますと、20mシャトルランの平均記録は以下のようになります。
小学生男子36.62回、小学生女子28.98回、中学生男子77.08回、中学生女子51.52回、高校生男子84.45回、高校生女子46.42回です。
小学生の場合、年齢とともに1学年で約10回程度と、記録が大きく伸びる特徴があります。低学年では男女差はあまりありませんが、高学年ほど差が開いていきます。
中学生の場合、部活動に力を入れるためか、2年生から大きく伸びています。男女差は小学校の頃より大きく開いていると言えるでしょう。
高校1年生は中学3年生よりやや下がっています。これは受験勉強に忙しいため体力が落ちてしまったためと言えるでしょう。
次に、年齢別、男女別平均回数を表にしましたのでご参照下さい。
出典:平成12年度体力・運動能力調査結果について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/022/tk0022.htm
学年 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
小学1年 | 16.04回 | 14.60回 |
小学2年 | 25.30回 | 20.57回 |
小学3年 | 33.04回 | 26.12回 |
小学4年 | 41.24回 | 31.82回 |
小学5年 | 47.63回 | 38.19回 |
小学6年 | 56.44回 | 42.56回 |
中学1年 | 63.85回 | 47.11回 |
中学2年 | 80.96回 | 53.19回 |
中学3年 | 86.42回 | 54.26回 |
高校1年 | 80.76回 | 44.87回 |
高校2年 | 86.23回 | 46.82回 |
高校3年 | 86.36回 | 46.37回 |
シャトルランの記録を伸ばす走り方のコツ
新年度が始まると行われる年一度の「体力テスト」ですが、運動の得意な人には楽しいが、苦手な人には憂鬱なイベントではないでしょうか。特にシャトルランに苦手意識を持った人が多いようです。
シャトルランは体力や根気を必要とし、体力の差が大きく現れ早く終わると目立ってしまうことも嫌われる一因でしょう。
しかし、音に合わせて走ることやターンをするといった特異な要素があるため、慣れとコツを掴むことによって大きく成績を改善できる可能性もあるのです。
ここでは、改善のためのコツや注意点を挙げていますので、練習に取り入れて好成績をめざして下さい。
長距離走と同じ呼吸を意識する
シャトルランは持久力が重要で、そのために呼吸方法が大切です。しかし、過度に意識して走りづらくならないよう、一定で自然なリズムを保つことを優先したほうが良いでしょう。 「2回吸って2回はく」呼吸法が良いとされていますが、自分にあった呼吸方法を色々試して下さい。
始めに、ストレッチをして呼吸筋をほぐしておくことも大切なコツです。呼吸はより多くの酸素を取り込める鼻呼吸を基本とし、よりたくさんの空気を吸うことができる、横隔膜を使った腹式呼吸が適していると言われています。
お腹に手を当ててお腹が膨らんだり凹んだりすることを確認しましょう。呼吸が浅く息苦しくなると、心拍数が上昇し、スタミナを浪費することになりますが、深い呼吸はそれを防いでくれるコツと言えるでしょう。
最初から一定のペースで走る
シャトルランは始めゆっくりで、徐々に速度を上げて行きますが、スピードを無意味に上げたり下げたりすると、加速減速に余計なエネルギーを使うことになり体力を無駄に消耗します。したがって、歩いたり止まったりせず、一定のペースで走るようにしましょう。
始めの余裕ある時に、歩いたり止まったりしがちですが、ペースを乱す原因となります。持久力を測定するテストでは、ペースを乱すことは悪い結果に直結しますので、決してペースを乱さないようにすることがコツと言えるでしょう。
ターンの前は減速することを心掛ける
シャトルランにおいては、効率よくターンするコツを掴むことが、好結果に繋がると言えます。足に余分な負荷をかけないことが体力の消耗を抑えますが、方向転換前の十分な減速が足への負荷を抑えます。
方向転換の後は、20mの中間10mの地点で最高速度になるように走ります。その後徐々にスピードを落とし、また方向転換します。これら一連の加速と減速の繰り返しを、よりスムーズに行うこともコツとなります。
音源のファとソの音に意識を集中する
シャトルランでは、無駄な加速減速による体力の浪費を抑えることが重要であることを述べてきました。ではどのようにしたら一定のペースで走れ、体力の浪費を抑えることができるのか、そのコツを紹介させていただきます。
まず、スタート前に軽くストレッチをするのは気を落ち着けるのに効果的です。5秒間のカウントダウン時、人と話して気を散らすようなことは避け、力まずにリラックスしてスタート音に集中して下さい。
スタートした序盤は、電子音のゆっくりしたテンポに合わせゆっくり走るのがコツです。時間を余らせ減速しペースを崩さないよう、スピード配分は電子音の音階に合わせます。ファかソの時、中間の10m地点を通過することが重要なコツとなります。
中盤は加速減速の波に乗り、周りを引っ張っていくつもりで走ると良いでしょう。終盤は限界に挑戦する、自分との戦いです。
できるだけ省エネな走り方をする
初回公開日:2022年06月23日
記載されている内容は2022年06月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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