「そもそも」の意味と使い方・類語・漢字・失礼なのか|書き言葉
更新日:2024年07月30日
- 「そもそも」という言葉について
- 「そもそも」の意味と使い方・例文
- 「そもそも」の類義語・言い換え
- 「そもそも」の漢字
- 「そもそも」を使うと失礼なのか
- 「そもそも」が口癖の人の性格や心理
- 「そもそも」の敬語
- 「そもそも論」について
- 物事の始まりを示す「そもそも」
- 政治で使われる「そもそも」
- 最近よく使われる「そもそも」
- 「そもそも」と「基本的に」の違い
- 「そもそも」と「根本的に」の用法
- 「そもそも」と原点の関係性
- 「そもそも」を多く使う人の心理
- 話を戻すときに使われる「そもそも」
- 「そもそも」と「従来」の意味
- 「そもそも」と「純粋性」
- 「そもそも」と「本質的に」の用法
- 「そもそも」と論述法
- 「そもそも」の英語表記と意味
- 「そもそも」は由来を指さない
- 「そもそも」と話者の主観
- 「そもそも」と「ハナから」の違い
- 「そもそも」と「当初は」の意味
- 「そもそも」と「いったい」の使い方
- 「そもそも」と「だいたい」の違い
- 「そもそも」と「心底から」の違い
- 「そもそも」と「本来」の意味
- 「そもそも」と「もともと」の使い方
- 「そもそも」と「根っから」の違い
- 「そもそも」と「古来」の用法
- 「そもそも」と「何と言っても」の違い
- 「そもそも」と「生来」との違い
- 「そもそも」と「決定的」の違い
- 「そもそも」と「第一に」の用法
- 「そもそも」と重点的
- 発端を指す「そもそも」
- 「そもそも」と「のっけから」の違い
- 「そもそも」と「システムとして」の違い
- そもそもの起こり・はじまり
- 「そもそも」の一般的な英語表現と意味
- 「そもそも」の正確な意味と用法を覚えましょう
また「そもそも」という言葉を多用していると、その話者の印象として「知ったかぶりしているのでは」と疑われる、疑念の心を聞き手に覚えさせる場合があります。この場合も「そもそも」を多用する場合に多く認められ、「物事の発端」を解釈し過ぎることによっていわゆる「知識が追いつかない」というボロが出てしまうことによります。
「そもそも」が口癖の人の性格や心理
先述で少し触れましたが、「そもそも」という言葉は「知ったかぶり」を連想させる響きがあり、その言葉の性質によってその話者は「自分がその物事について多くのことを正確に知っている」という気構えを起こさせられる場合があります。
この「そもそも」という言葉が持つ効果によってその話者は、「自分は相手よりもその物事について正確に把握している」という優越感に浸りたい心理が芽生えやすく、極論すると「自分が一番」や「自分の方が相手よりも論述では優れている」などという自己中心的な心理さえ持ち合わせることが多くあります。
「そもそも」の敬語
まず「そもそも」というのは慣用句であり敬語表現ではありません。また「そもそも」という言葉そのものを活用させて敬語表現にすることもできません。しかしこの「そもそも」という言葉と一緒に別の敬語表現をつけ添え、表現全体を敬語表現として相手に伝える場合は非常に多くあります。
・そもそも事の起こりにつきましては、○○の内容が芳しくなかったためです。
・科学の進展につきまして、そもそも人類の進化が付随していることが付加されます。
・そもそもわたくしが非力だったことに起因いたします。
このように、「つきましては」や「わたくし」などという謙譲語による敬語表現や、また「です・ます調」による丁寧語表現によって「そもそも」という言葉も敬語表現に組まれて伝えられることが普通にあります。
謙譲語など
「そもそも」という言葉を使って示される謙譲語表現については、先述でご紹介しましたように「その表現全体の響き」をもって相手に伝えられる形となります。
・そもそもわたくしの力量不足の点が災いしまして、この結果となってしまいました。
・そもそも弊社の準備不足により、この度の結果を招いてしまいました。
このように何らかのできごとや過失について説明する場合に、話者が「自分のせいで○○となってしまった」ということを謙譲の姿勢をもって相手に伝える形で「そもそも」の謙譲語表現が示されます。
「そもそも論」について
「そもそも論」というのは先述しました「そもそも」の意味合いに見られるように、「その特定の物事の起こり」を必ず説明してから論述し始めるという、その話の骨子や土台を明確にした上で論述し合う経過を意味します。この際に取られる「論述形式」そのものを「そもそも論」と呼び、話の始点・支点がブレることを避ける論述方法が「そもそも論」と理解してかまいません。
このように「物事の原点」に立ち返って判断するときに、いま論述しているテーマや課題が「現実において本当に意味があるのかどうか」というその物事自体の存在意義を問うことを目的とし、「その物事の原点・土台的な内容」そのものをどう解釈するかという点に「そもそも論」の論旨があります。
物事の始まりを示す「そもそも」
先述しましたように「そもそも」という言葉は「物事の始まり」を示す言葉として用いられ、あらゆるテーマについて論述する際でも、その論の骨子や中枢的内容のブレを防ぐのにとても便利な言葉となります。
政治で使われる「そもそも」
政治で交わされる答弁の内容は非常に多岐に渡り、その話のテーマや課題が多いだけで「論述・答弁の骨子」がブレてしまうことも多々あります。
また国会などで言われる多くの論弁内容には「はるか昔に定められた法律の適用」や「何十年も前に起きたできごと」を軸にする答弁もあり、「現在においてこんな状態になっているのはなぜか」という骨子の部分を説明する必要も出てきます。
このように「いま話し合っている内容について、本当に議題にするべきことは何か」という根本的な課題提起をする場合にもこの「そもそも」という言葉は多用され、国民の生活を預かる大事な国会答弁をブレさせないようにするためにも、きちんとした論述ができるよう配慮される形で「そもそも」という言葉が使われます。
初回公開日:2018年04月09日
記載されている内容は2018年04月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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