SPIの対策と8つの攻略法|時間を効率的に使う方法4選
SPIとは
SPIテストとは、Synthetic Personality Inventoryの略であり総合適性検査という意味です。現在多くの企業がSPIテストを受験者の能力を計るために採用試験の一つとして使用しています。
また、選考の過程の中で受験者を選抜するためにSPIテストを早期の段階で行っている企業も多いです。つまり、SPIテストを通過することができなければ、面接のステップに進むことができない企業もあります。
SPIの問題数
SPIテストを実際に解いてみると、時間が足りない、という壁にぶつかる人も多いでしょう。SPIテストは、問題数が多いにも関わらず、即答できない問題もあるため、時間内に全ての問題を解き切ることができる人は少ないです。
1問でも多く、かつ、正確に解答することができるかがSPIテストを乗り切るコツです。SPIテストの形式や種類とともに、SPIテストの解き方のコツを時間配分という視点から紹介していきます。
SPIの構成
SPI試験は、いわゆる「学力試験」にあたる「能力検査」の部分と、働くうえで適切な人間であるかどうかを判断するための心理テストのような「性格検査」の部分に分かれています。
さらに、「能力検査」の部分は、言語能力を測る「言語分野」と、計算力や発想力を測る「非言語分野」に分かれています。学校で習うような内容から、パズルのような問題までさまざまな問題が出題されます。
SPIの所要時間
SPIテストの所要時間はSPIテストの形式、つまりどのような環境で行うかによって異なります。SPIテストには、Webテストとペーパーテストの両方の形式があります。
Webテストの場合、能力検査が35分、性格検査で30分、合計65分のテストが実施され、自分のパソコンから受験します。ペーパーテストでは、能力検査で70分、性格検査で40分とかなり長い時間のテストになります。
SPIの難しさ
SPIテストにはさまざまな形式があり、特に非言語分野の能力検査の難易度はテスト毎に異なります。しかし、多くの場合高校までの基礎教育の知識が問われると考えて良いでしょう。
言語分野の能力検査は、文章を読んで内容に適切である選択肢を選ぶ問題やバラバラの文章を並び替える問題など、少し腰を据えてしっかり取り組むものが多いです。Webテストで受ける人が多いでしょうが、集中できる環境で受験する方が良いでしょう。
SPIで時間が足りない場合
SPIテストは言語・非言語問わずじっくりと時間をかけるような問題が含まれています。こういった問題によって時間が足りなくなり、最後まで行きつかない場合もあるでしょう。
SPIテストで出題される問題の難易度は、規則的に並んでいるわけではありません。今の問題が難しくても後の方に解ける問題が出てくる可能性もあるので、あまり一辺倒に現在の問題にこだわる必要はないでしょう。
時間対策
SPIテストでは、多くの場合テストを受けている間も制限時間の残りがわかるようになっています。この表示はSPIテスト受験のペースを考えるうえでかなり重要な役割を果たすので、ぜひ活用しましょう。
画面のどこかに経過時間とテストの回答率を示すゲージが表示されることが多いです。これを見ながら、自分のペースが遅れていると感じたら難しい問題を後に回すなど工夫しましょう。
問題別所要時間
また、1問にかけることのできる時間が定められていて、自動的に次の問題に進むようになっている場合もあります。このような形式の場合は、すべての問題に触れることができないという事態には陥らないことがメリットです。
ただし、次の問題に進んだ後も前の問題のことを考えてしまうと時間の無駄なので、切り替わった瞬間に頭をリセットし、すぐに切り替えることが重要です。
時間配分の目安
時間配分は以下の記述を参考にしてください。問題の分野によってかけられる時間は変わってきます。
言語問題は1問あたり2分、数学などの非言語問題は、1問あたり1分です。単に計算だけの問題は、1問あたり1分30秒が目安です。まず文章を読み解く必要があることがあります。構造把握は1問あたり1分です。構造が似ている文章、似た意味合いを持つ文章を選択します。長文読解は1つの文章につき5分程度が目安です。
SPIの攻略法は

SPIテストで高得点を収めて就職活動を有利に進めるためには何をしたら良いのでしょうか。以下に攻略法を記載します。
数学など、社会に出てから使う機会のない無駄な学問だと言われることがありますが、このように就職活動においてその能力を問われることを考えると、実はしっかりと身につけておいた方がよい教科であることがわかります。
攻略1:多くの練習問題を解く

まず1番スコアを上げることに貢献できる方法は、とにかく多くの問題に触れ、その形式やパターンに慣れるということです。慣れることによって、問題を解く道筋が立てやすくなったり、作業自体を素早く行うことができるようになります。
多くの問題を解くことによって、「見たことがある」という問題が増えていきます。一度解いた問題はパターンがわかっているのでスムーズに解くことができ、結果としてスコアが上がります。
攻略2:解法を覚える

SPIだけでなく他のテストにも言えることですが、解き方をパターン化して覚えてしまうのも良いでしょう。数学の問題やパズルの問題などは、初見では難しく感じる物もありますが一度解いて解法を覚えてしまえば2回目以降は簡単に解けてしまうこともあります。
解法を覚える一番効率的な方法は対策本を使うことです。網羅的に問題が載っているのに加えて、解き方の解説も詳しく書いてあるので一冊持っておいて損はないでしょう。
攻略3:得意・不得意分野の把握
自分の得意分野、不得意分野を理解して、時間配分を調節するのも良いでしょう。不得意な分野の問題が出てきたらひとまず後回しにし、得意な問題を余裕があるうちにしっかりとっておくと効率的にスコアを稼ぐことができます。
得意・不得意の把握には、模試のように本番さながらのテストを解いて、採点をするのが良いでしょう。「難しい」と感じる問題が不得意なのはもちろん、意外な落とし穴がある可能性もあります。
攻略4:計測しながら反復
これも、自分の傾向を掴む方法ですが、問題を解くのにかかる時間を計測しながら同じ問題、あるいは同じ分野の問題を繰り返し練習するという対策法もあります。
時間を測ることは、自分の熟練度を測る非常にわかりやすい方法です。前述した時間の目安以内で解き終わることができるように何度も反復練習しましょう。
攻略5:友人と教え合う

本や自主練習で勉強するよりも、誰かと教えあう方が理解が高まる場合もあります。人それぞれ得意分野が違うので、自分が難しいと感じている問題でも効率のいい解き方を知っている人が身近にいる可能性もあります。
また、自分の得意分野を相手に教えることで、自分自身の理解度もさらに高まります。就活は限られた枠を取り合うというイメージがありますが、協力できるものは協力しあってお互いに良い結果を目指しましょう。
攻略6:模擬テストを行う
Webテストでも、ペーパーテストでも、やはり本番は緊張してしまいますので、本番の雰囲気になれるためにも模擬テストを行いましょう。
Webテストの模擬テストであれば、就活サイトなどで無料で受けられるものもあります。また、本命以外の企業が実施するテストを練習として受けてみるのも良いでしょう。ペーパーテストであれば、対策本に模試がついている場合もありますので有効に活用しましょう。
攻略7:時間配分を上手く
苦手分野を問題なくこなせるようになれるのならそれが一番ですが、なかなか短期間でそこまで持って行くのは難しいので、得意分野と苦手分野にかける時間配分をうまく調節しましょう。
苦手な問題を大真面目に解きすぎて後に控えていた得意な問題まで行きつくことができなかった、というミスを避けるためにも、苦手問題は思い切って飛ばしてしまうことも必要です。後で戻ってこれるテストであれば、積極的にスキップしましょう。
攻略8:未回答を避ける
空欄のまま提出してしまう問題があると、その問題は「不正解」扱いになり正答率を下げる要因になります。次の問題に進むと戻れないという形式のテストでは、何問解いたかということよりも正答率が重要になる場合もあります。
このような問題形式の場合は、一問一問を丁寧に解くという戦略に切り替えた方がハイスコアが狙える可能性があります。テストの形式によって多く解くのか、丁寧に解くのか適切な方を選びましょう。
企業の方と気軽にランチで話せる就活サイト
「就活」というと、スーツを着て、神妙な雰囲気で真面目な話だけをするというイメージを持つ方もいるでしょうが、そうとは限りません。大手就活サイト「ビズリーチ」が主催する「ニクリーチ」は、その名前のとおり「肉」を食べながら就活をしようという趣旨のサイトです。
ランチをしながら気軽に企業の人と話すことができ、緊張せずに会話できるところが非常に好評です。スカウトサービスも備わっています。
時間を効率的に使う方法
テスト中の時間配分がスコアに大きく影響します。それでは、限られた時間を効率的に使うためにはどうしたらよいのでしょうか。
先に述べたように、得意分野と苦手分野でそもそも掛けられる時間の上限を変えておくのも良いでしょう。ただし、時にはテスト自体が一問一問の時間制限を設けている場合もあります。
方法1:素早く解くコツ
まずなによりもシンプルな方法は、問題を素早く解ける能力を付けるということです。これは一見難しいように聞こえますが、人間は何度も何度も繰り返し行う行動には「慣れ」を感じて効率的にスピーディーにできるようになります。
つまり、反復練習が物を言います。そうすることで、似たような問題が出たときに迷わず進むことができるようになります。
ストップウォッチを使う
時間管理をする際に重要なのは、自分が実際にどれくらい時間を使っているか把握しておくことです。そのために便利なのはストップウォッチです。
腕時計でも良いですが、秒単位での時間管理が求められるSPIテスト中は細かく時間が表示されるストップウォッチの方が使いやすいでしょう。また、試験開始から実際に何分経ったかも一瞬でわかるので便利です。普段の練習から使って慣れておきましょう。
カンも大切
テストを解いていると、どうしてもわかりそうもない問題もあるでしょう。そのような問題はカンで解いてしまうのも1つの手です。
難しい問題に時間を掛けすぎて他の問題を捨てざる負えなくなるよりは、その一問を捨ててしまうのも戦略です。ただし、空欄にしておくと絶対に不正解になってしまうので、運に任せて適当に何か選択肢を選んでおくほうが良いでしょう。
方法2:筆算力を鍛える

SPIテスト中は電卓を使うことができないこともあるので、自分で計算をしなければなりません。暗算が得意な人はそれで良いのですが、多くの人は筆算をすることになります。
年齢が上がるごとにエクセルなどの計算ソフトを使うようになり、筆算をする機会は失われていきますが、ここでは必要不可欠のスキルです。計算時間を短縮するために、筆算の速度を上げておきましょう。
方法3:全体を確認する
この方法は一度通過した問題に後から戻ることができる場合のみに適応される方法ですが、軽く解きながらテストの全体像を確認しておくと回答する計画を立てやすくなります。
最初から解きつつ、少し引っかかる問題は積極的に飛ばし、ひととおり最後まで見通してしまうのが良いでしょう。これによって安心感が生まれ、緊張をほぐすこともできます。
方法4:自信を持てるようにする

SPIテストに限ったことではありませんが、自信をもって臨むか否かで結果はかなり変わります。自身を持つためには練習をたくさんするほかありません。
どれだけ解けるようになったかというよりも、どれだけ頑張って勉強したかが自信につながります。不安を感じるうちは練習あるのみです。
SPIで時間切れにならないように
SPIテストで時間切れになってしまうことは、解けるはずだった問題をみすみす逃してしまった可能性があるということです。そのような事態に陥らないように、自信をもって計画的に臨みましょう。
時間に関しては、反復練習で慣れることでかなり短縮できます。それに加えて計算力を高めておく、語彙力を高めておくなどという練習も欠かさず行いましょう。努力は裏切りません。
事前準備は入念に
就活シーズンになると一気に選考が開始され、焦る気持ちがあるでしょうが、SPIテスト対策は入念にそれなりに時間を掛ける価値のある物です。
入念に準備をしたという事実が自信につながり、自信を持って臨むことがハイスコアにつながります。また、SPIテストで求められているスキルはその後の仕事でも求められることでもあるので、ここでしっかり身に着けておいて損はないでしょう。