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2017年11月25日

会社退職後の住民税の手続きの仕方|一括/免除/払えない/高い

会社退職後に自宅に住民税の納付書が届き、「高すぎて払えない」「困った」という話をよく聞きます。退職後の住民税の計算方法や、退職後の住民税が高い理由、住民税を一括で払う方法、住民税の免除方法などを調べましたので、参考にしてみてください。

会社退職後の住民税の手続きの仕方

会社退職後の住民税の手続きの仕方|一括/免除/払えない/高い

退職後の住民税の手続き方法を知っていますか。退職すると収入がなくなってしまいますが、たとえ収入がなくても、住民税については退職後も支払う必要があります。

住民税は、在職期間中は会社が給与から天引きして自治体に納付してくれています。会社を退職したら、住民税は、新しい勤務先で特別徴収を継続するか自分で納めることになりますが、最後の給与から一括で徴収されることもあります。

一括徴収による思わぬ出費や、退職後に自宅に届いた納付書に悲鳴を上げたりしないよう、住民税の支払い手続きは確実に進めておきましょう。会社退職後に役立つ、住民税の手続きの仕方を紹介します。

住民税の仕組み

住民税とは、道府県民税と市町村民税を合わせたものを指し、自らが自治体に納める「普通徴収」と、企業が従業員に代わって納める「特別徴収」の2種類があります。在職中は、会社が毎月の給与から天引きして納付してくれますが、退職したら自分で納めなければならなくなります。

住民税は、前年の所得に対し、その年の1月1日現在の住民票の住所で課税されます。税額は、前年の1月から12月までの所得に応じて算出される「所得割」と、一律に課される「均等割」を合算した金額です。

退職後の住民税を一括で払う方法

退職後の住民税は、退職時に勤務先に申し出ることで、退職時の給与から一括で差し引いてもらうことができます。何も申し出なくても、事務担当者の方で判断して、一括天引きされる場合もありますが、一括払いを希望する場合は、勤務先の給与担当部署(総務や経理)に、住民税の残額全部の給与天引きを依頼しておきましょう。

ただし、この一括徴収という方法は、退職日によって差し引く住民税の期間と金額が異なってくるので注意が必要です。退職の時期による、住民税の徴収方法は次の3パターンです。

退職日が1月1日から4月30日までの場合

退職日が1月1日から4月30日までの場合、退職月から5月分までを一括徴収してもらうことができます。退職時の給与や退職金が、住民税の一括徴収の金額を下回る場合は、普通徴収で納付することになります。

住民税は所得税と異なり、前年度分の所得に課される税金を、翌年6月から翌々年5月まで後払いをする形を取っているため、会社を退職する時には「住民税は5月までの分を払う」ということを覚えておきましょう。

退職日が5月1日から5月31日までの場合

退職日が5月1日から5月31日までの場合は、支払うべき住民税は5月分のみですので、通常どおりの住民税額が最後の給与から徴収されます。

退職日が6月1日から12月31日まで場合

翌年5月までの住民税額の納付については、退職者の希望により、一括徴収か普通徴収かの選択をすることができます。

退職後の住民税の免除方法

市区町村によって条件はかなり異なりますが、退職後に無職となった場合、住民税の免除や減免が受けられる可能性が、僅かながらあります。

住民税の減免を受けられるかどうかの審査基準は非常に厳しく、自己都合の退職では、前年度や退職した年の所得がいくらであっても基本的に減免はできません。育児休暇で所得がない方や、病気などで失業中の方などには、税金の負担が減るように制度が設けられています。

しかし、注意しなければならないのは、自治体側から、住民税の減税対象に該当することを教えてはくれない点です。住民税の減免を受けるには、自分が該当しているかを自ら調べ、自分から申告に行く必要があります。次に、どのような人が減税対象者に該当するかみていきましょう。

住民税の減免対象者

住民税を免除するかどうかは地方自治体が決めることで、すべての市区町村で免除されるわけではありませんが、「失業保険受給期間中の人」や「所得が前年の半分以下に減少した人(※所得による制限あり)」は減免が受けられる可能性があるので、自治体のHPで確認するか電話で聞いてみましょう。

払えない場合は役所に相談を

住民税は前年度の所得をもとに計算されるため、前年度に500万円の収入があり、翌年に失業して収入が0の場合、500万円に対する住民税が無収入のところに突然降り掛かってくるということになります。住民税のことを忘れて貯金をしていなかった場合、払えない人もいるでしょう。

しかし、払えないからといって、そのまま放置・滞納すると、督促状が届いたり、税額の14.6%(※最初の1ヶ月は4.3%)もの延滞金が発生してしまい、支払額がさらに増えてしまいます。

住民税が払えない場合は、自治体窓口に相談して、納税猶予を受けるか、分割払いにしてもらいましょう。督促状を無視したり放置し続けると、延滞金がどんどん増えてしまいますし、最悪の場合、財産差し押さえになるので注意が必要です。

退職後の住民税が高い理由

退職後に初めて送られてきた納税通知書を見て、住民税の金額に驚く人もいるでしょう。退職後の住民税が高い理由は、『住民税が前年度の所得に基づいて課税されているため』です。

退職して収入が減っても、住民税は退職前とほぼ同じ税額が徴収されます。退職しても、すぐに再就職する場合は、退職後の住民税に関してそれほど深く考える必要はありませんが、退職してからしばらく仕事をしない場合は、退職後も住民税の支払いが残っていることを忘れないでください。

「住民税は前年度の所得に基づいて課税され、翌年の6月から徴収される」ということを念頭に置き、退職金などで散財せずに、しっかり準備しておきましょう。

退職後の住民税の計算方法

住民税の中には「都道府県民税」と「市区町村民税」があり、それぞれを合計した金額を納めます。退職後の住民税の計算方法を解説していきます。

1.前年の給与所得を調べる

給与所得とは、1年間(1月1日~12月31日)に得た給与収入から、給与所得控除を差し引いた金額です。源泉徴収票が手元にある人は、「給与所得控除後の金額」の金額を見ましょう。

2.所得控除の額を計算する

扶養家族がいる場合や、社会保険料や生命保険などの支払いがある場合は、さらに給与所得から控除されます。控除されるものは以下のとおりです。

・基礎控除(すべての納税義務者が対象)330,000円
・配偶者控除(配偶者の所得の有無による)
・扶養控除(子供や親族を扶養している場合)
・社会保険料控除(支払額の全額が控除)
・生命保険料控除(支払額により異なる)

1で求めた給与所得金額から、2で求めた所得控除額を引いた金額が、住民税の課税対象額になります。

3.調整控除額を計算する

調整控除額は、2で求めた課税される金額が、200万円以下か、200万円を超えるかで計算方法が変わります。

<課税される金額が200円万以下の人>
1.所得税との人的控除額の差の合計

2.課税される金額
調整控除額=1と2のいずれか小さい方×5%

<課税される金額が200万円を超える人>
1.所得税との人的控除額の差の合計

2.課税される金額-200万円
調整控除額=(1 - 2)×5%  <※2,500円未満になる場合は2,500円>

4.住民税額を計算する

住民税額は、都道府県民税と市区町村民税を合算した金額(それぞれに「所得割」「均等割」あり)から、3で求めた調整控除額を差し引いた金額になります。

所得割均等割調整控除
都道府県民税課税額×4%自治体の額3.で求めた金額
市区町村民税課税額×6%自治体の額3.で求めた金額

下記リンクにて、住民税・所得税の簡易計算ができますが、住民税の詳しい計算方法については、各自治体のHPをご確認ください。

退職後の住民税の特別徴収とはなにか

「特別徴収」とは、納税義務者本人が税金を直接納めるのではなく、会社がお金を預かって自治体に納付する制度です。

退職日が1月~4月の場合は、最後の給与で残りの住民税を一括天引きしてもらいましょう。そうすることで、5月までの住民税の納付を終えることになります。

退職後の住民税の納付方法は、「普通徴収」に切り替わるのが通常ですが、退職後すぐに他の会社に勤めることが決まっている場合は、次の会社で特別徴収を継続してもらうことができます。退職する会社と入社する会社の事務担当者に、特別徴収の継続手続きを依頼しましょう。

退職後に扶養に入る場合の住民税の手続き方法

会社退職後に、夫の扶養に入る場合は、今まで特別徴収で納めてきた住民税について、退職後に納税通知書が届いた分から、普通徴収で納めていくことになります。

会社の事務担当者(自身の勤務先と夫の勤務先)に、退職後は扶養に入る旨を伝えれば、健康保険・年金・住民税・所得税などの手続きに必要な書類がもらえるので、それに従って手続きしましょう。住民税については、勤務先の事務担当者が徴収方法の切り替え手続きをしますので、個人での手続きはありません。

退職後の住民税は確定申告に含むのか

会社を退職し、年末調整の対象者から外れると、退職後の社会保険料や配偶者控除、生命保険料控除などが考慮されずに源泉徴収票が発行され、それに基づいて住民税が課税されます。場合によっては住民税を払い過ぎということになりますので、確定申告をする必要があります。

確定申告を行えば正しい所得税が計算され、払い過ぎた所得税が戻ってくることがあります。また、そのデータが税務署から各市区町村に流れる仕組みになっており、適用可能な所得控除が考慮された住民税課税がなされるので、住民税の負担を軽減させるためにも、確定申告は必ず行いましょう。

退職後の住民税の納付書はいつ届くのか

会社退職後の住民税の手続きの仕方|一括/免除/払えない/高い

普通徴収の住民税納付書は、発送日が統一されておらず、自治体によってバラつきはありますが、納期限の10日前までに知らせるという決まりがあるので、遅くとも納期限の10日前には届きます。

住民税の納期は、「6月・8月・10月・翌年1月」の4期に分かれているので、納付書は遅くても、6月・8月・10月・翌年1月中の20日頃までには届くでしょう。

会社を退職しても住民税の支払いは続く

住民税は、前年度分の所得に課される税金を、翌年6月から翌々年5月まで後払いする形を取っています。そのため、会社退職後に無職で収入がなくても、前年の所得に応じて納めなければなりません。

退職後の住民税が高額で払えないからといって、そのまま放置しておくと、延滞金がついたり、財産差し押さえになる場合もあるので注意が必要です。納付するのが困難な場合は、お近くの自治体に相談して、納税猶予または分割払いにしてもらえるようお願いしましょう。

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