Search

検索したいワードを入力してください

2017年10月13日

人手不足による倒産の原因・人手不足が深刻な業界

今人手不足が原因で倒産する会社が出てきます。人手不足に悩んでいる業種も多くなっています。倒産を防ぐために多くの会社でさまざまな形で人手不足を解消するための努力をしています。就活している人は知っておきたい人手不足倒産する会社と働きやすい会社の違いをまとめました。

人手不足倒産の原因

人手不足による倒産の原因・人手不足が深刻な業界

企業活動の終わりを意味する倒産。倒産と一口に言ってもいろいろな種類があります。その中の一つに人手不足倒産というものがあります。一見すると売上も上がっているし従業員を募集しているので順調なように見えますが、実は深刻な問題である人手不足。

特に近年人手不足を原因とする倒産が増加傾向にあります。なぜ人手不足倒産は起こるのか、そのメカニズムを解説します。

人手不足に陥る原因とは?

通常では景気が良いと人手不足感が強まります。これは労働者に選択肢が豊富にある=売り手市場と呼ばれ、より条件のいいところを探すことができるため他よりも条件の劣る企業は採用で苦戦することになります。そのため各企業はこぞって待遇の見直しを図ります。

対して景気が悪いと人は職を求めますから多少条件が悪くても人を集めることはできます。企業が人手不足に陥るかどうかは景気によって左右されます。

では現在はどうかというと、景気回復を果たした実感はあるでしょうか。残念ながら世の中の企業の9割以上を占める中小企業においてはまだ景気回復と感じてないところが大半です。となると職を求める人が多く企業は順調に採用活動を行うことができるのではないでしょうか。

景気がよくなくても人手不足になる?

しかし人手不足倒産が増えています。これはいったいどういうことなのでしょうか。実はここに日本の産業が抱える課題があります。

景気が良くないと職を求める人が多くなり企業が有利=買い手市場になります。しかもいまは非正規雇用が労働者全体のおよそ4割に達しており、安定した職を求める人はまだまだ多いはずなのに人が集まらないのです。

人手不足を解消する方法

人手不足による倒産の原因・人手不足が深刻な業界

企業が必要な人員を確保するために最も早い方法はなんでしょうか。それは給料や福利厚生など働く環境を向上させることです。単純な話「ウチはよその会社より10万円余計に給料を支払う」と言って募集すればすぐに人は集まるでしょう。

また現在在籍している従業員に対しても昇給やボーナスを奮発すれば他社に逃げられることも防げるでしょう。

給料が上がれば従業員のモチベーションも上がるし、良い人材を呼び込むこともできる。結果として生産性や作業の質が上がり売上が上がる。このような好循環を築くことができるので、多くの人が人手不足倒産を避けるためには給料を上げれば良いと考えます。

給料がそう簡単に上げられない事情

しかしながら給料というのはそう簡単に上げられるものでしょうか。まず経営陣が賃上げに消極的である場合が多いです。それは給料は一度上げると下げるのが容易ではないからです。少なくとも企業が一方的に給料を下げることは労働条件の不利益変更といってよほどのことがないと認められません。

そのため賃上げに対しては企業は慎重な姿勢をとります。そして労働条件の不利益変更が容易でないという理由以外にも給料を上げられない事情というものがあります。

人件費を価格に転嫁できない

いまのご時世で容易に賃上げができないのは、物やサービスの値段が安いことによるという点も見逃せません。デフレ基調が続き売るために企業は熾烈な価格競争を展開してきました。

そのため人手不足解消のために待遇改善を図ったり好条件の募集採用をかけたとしても、増加した人件費を吸収できるほどの利益を上げられない状況です。人件費が増加したから値上げします、となれば消費者は離れていってしまう可能性があります。

従業員に求める作業の質は高くなっているのに、値上げができないので仕事の質に見合うだけの給料を提示できないとなれば人手不足に陥るのも当然です。

今後の先行きが見えない産業では特に顕著な傾向です。このまま人手不足の状態が続けば個別の企業の倒産はもちろんその産業自体が消えてしまいかねません。

人手不足が深刻な業界

人手不足による倒産の原因・人手不足が深刻な業界

ここからは人手不足が特に問題になっている業界を見ていきます。どの業界も人手不足に陥る産業的な欠陥を抱えている点が共通しています。

建設

建設業は人が集まらない、すぐに辞めるといったことで慢性的に人手不足な状態です。昔からきつい、汚い、危険の3K職場と言われていました。現在でも状況はあまり変わらず工事現場をギリギリの人数で回しているところもあります。

工事現場を見るとよくわかるのですが年配の人が多いです。それだけ若い世代が集まらないです。年配の人が現場に立てなくなったら一気に人手不足倒産に至る企業は水面下にたくさんあることでしょう。

運送

トラックの運転手も人手不足が常に言われています。運送業も建設業界同様長時間労働であったり体力的にきついことで敬遠されがちです。

一昔前はトラックの運転手は仕事はきついけど実入りはいいと言われていましたが、いまは通販サイトによくあるように商品の値段を下げるために配送コストを切り詰められるので運転手にとってはうまみが少なくなってしまったことも人手不足に拍車をかけています。

介護

高齢化社会の到来で介護業界はさまざまな介護施設が林立し人の奪い合いになっています。そして介護業界もやはり給料水準が低くその割に重労働であるということで避けられる傾向にあります。

介護業界の場合は産業自体の特徴として施設の収入にある程度の限度がある、というのがあります。介護保険法に基づいて介護報酬が定められています。利用者数や介護サービスの程度に応じて施設の総収入が決まりますが、介護士などの人員配置も法律で人数が決められていますので、どうしても限界があります。たとえば小売業のように売れば売っただけ収入が上がるという仕組みではないのです。

そのためどうしても給料が抑えられがちで、結果として人が集まらない状況に陥っています。

保育士

保育士も介護業界同様人手不足が深刻化しています。一応総活躍社会では特に女性が働きやすいような環境を整えることを目標の一つにしていますが、そのための保育園が足りてない状態です。保育施設自体が足りないのはもちろん保育士が十分な数を確保できないという事情もあります。

やはり保育士の仕事は長時間・重労働の割には給料が低いのが原因です。これも介護業界と同様に認可保育園の場合は入ってくる収入は基本的に保育料であって、保育料は公定となっています。そのため収入に限度があり、人件費にまで十分に分配できないという側面があるのです。

飲食

飲食業もよくブラックな環境と言われます。長時間労働や低賃金でやりがいを搾取していると批判されることもしばしばあります。こういったネガティブな報道がテレビやネットでされることで飲食業に就職したいと考える人が減り、結果として人手不足を招いています。

外食産業はよほど思い切って他社との差別化を図るために高級路線を取るのであれば別ですが、どうしても過当な価格競争に巻き込まれてしまいがちです。また原材料の高騰などがあればそのぶん人件費を削らざるを得ないなど従業員が顧客への過剰なサービスの犠牲になることも少なくありません。

アパレル

アパレル業界は一見すると華やかな業界に見えますが、やはり人手不足に悩まされています。自社の服を着ないといけない、セール時など異常な長時間労働になりやすいなど労働の対価と給料が見合ってないと判断され次々人が入れ替わるというのも珍しくありません。

商品を売るための肝心な人の確保ができず、店舗を閉めざるを得ないところに追い込まれる場合もあります。また人の入れ替わりが激しいため熟練したサービスの提供ができずに顧客が離れますます売上が低下するという悪循環に陥ることもあります。

働く環境を意識しよう

人手不足による倒産の原因・人手不足が深刻な業界

一見順調に見える企業でもちょっとしたきっかけで人手不足倒産に陥る可能性があります。人手不足を避けるには時には必要な値上げをすることや従業員満足度を高めるといった方法があります。

特に給料はすぐにはあげられなくても、食事代などちょっとした補助をするとか休みを取りやすい職場にするなど福利厚生を充実させることでも人をつなぎとめる材料になります。

従業員、顧客、会社のいずれもが得するような仕組みであることが必要です。もしも働いている人の顔がイキイキとしていたら従業員満足度の高い会社である可能性が高いです。そのような会社は人手不足倒産とは無縁だといえるでしょう。

Latests