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2017年09月20日

自動車業界の市場規模や動向・今後の将来性

自動車業界は今、電気自動車や自動運転技術の搭載などで大きな転機を迎えているところです。現状の市場規模や販売台数のランキングなどを通して、今後の自動車業界の動向、将来性などをご紹介します。また、自動車業界の年収や業界用語など関連事項もあわせて説明します。

自動車業界の現状と市場規模

自動車業界は今、激動の時代をむかえています。日本の自動車メーカーは輸出産業から現地生産へのシフトに切り替わり、資本・技術提携などによって新たな技術や市場に向けての集中が進んでいます。新興国市場への展開、化石燃料からの脱却という大きな時代の変革のなかでの、国内、海外の自動車業界の現状と市場規模などをみてみましょう。

国内自動車業界の現状

日本の自動車業界は今、トヨタ、日産、ホンダの三つのグループに集約されていると言えるでしょう。トヨタはもちろん単独でも日本一の販売台数、売上金額の巨大企業ですが、ダイハツを完全子会社化し日野自動車も傘下に納め、スバル、いすゞとは資本提携、マツダ、スズキとは業務提携を交わしています。また、海外のBMWとFCV(燃料電池自動車)で業務提携を交わし、プジョー・シトロエンとはチェコで合弁会社を設立しています。

日産はカルロス・ゴーン会長のもとで仏ルノーと資本提携、三菱を傘下に置いています。また、フォードとはFCV開発などでの協力関係を築いています。ホンダは国内で特に提携関係はなく独立路線ですが、米GMとはFCV開発などの業務提携を結んでいます。

国内自動車市場とその規模

2016年の国内自動車販売台数は軽自動車を含めて約497万台で、2015年比で1.5%減になっています。2014年の約556万台をピークに2年続けて減少しています(一般社団法人日本自動車販売協会連合会調べ)。

    販売台数    前年比
    2016   4,970,198    98.5
    2015   5,046,411    90.7
    2014   5,562,752    103.5
    2013   5,375,407    100.1

国内自動車販売台数は1990年代から2005年まで600~700万台で推移していましたが、その後、金融危機などによる不況で徐々に下降し、燃料費高騰や東日本大震災の影響などもあって、このところは年間500万台前後になっています。

自動車税などの税制やエコカーなどの優遇制度の変更、あるいは消費税の影響などもあって、年度によって自動車種別の販売台数には波があります。ただ、経費削減要求や節約志向あるいは少子化・核家族化などによる自動車利用人数の減少などの傾向が大きく変わることはないので、今後、販売台数が急激に伸びることはないでしょう。

国内自動車業界の主要10社の2015年の年間売上高は68兆1730億円で、123業界に分類されている全産業のなかで第三位にランクされています(出典:http://gyokai-search.com/3-car.htm|業界動向SEARCH.COM)。これは海外での販売、輸出も含まれている売上高です。国内の自動車業界では国内市場が飽和しているなか、海外市場での売上拡大、シェア獲得が至上命題になっています。

海外自動車業界の現状

日本の自動車メーカーも海外には多く進出していますが、海外各地域での自動車メーカーの現状をみてみましょう。

アメリカはキャデラック、シボレーなどを擁するゼネラルモーターズ、GMと、リンカーン、マーキュリーなどのフォードの2強。GMとフォードとともにビッグスリーと言われたクライスラーは独ダイムラー・ベンツとの合併を経て現在は伊フィアットと合併、傘下に入っています。

ヨーロッパではフォルクスワーゲンとBMW、プジョー・シトロエン、フィアット、ダイムラー、ルノーなど。フォルクスワーゲンはアウディ、ポルシェ、ベントレーなど、BMWはロールスロイス、プジョーはオペル、フィアットはアルファロメオ、クライスラー、ダイムラーはベンツなど有力な企業、ブランドをかかえています。

新興国では中国が第一汽車、東風汽車など、吉利汽車はスウェーデンのVOLVOを傘下に納めています。韓国では現代自動車、起亜自動車など、インドのタタ・モーターズはジャガーやランドローバーを傘下に納めています。

海外の自動車市場とその規模

世界の自動車販売台数は、世界的な統計ポータルサイトである「Statista」によると2016年で7731万台とされています。毎年数%程度増加していますが、1990年代、2000年代からは飛躍的に増加しています。

    全世界販売台数(万台)
       2016      7731
       2015      7261   
       2014      7118
    2000~2013の平均      5374
    1990~1999の平均      3920

また、「転職・就活のまどサラリーマン」というサイトが、「Statista」のこの前年のデータを次のように紹介しています。

◎新車・販売台数【2016年予測】:約7,439万台(2015年対比+2.8%)
◎新車・金額ベース【2016年予測】:約220兆円
◎地域ごとの販売台数【2016年予測】:
• アジア:3,360万台(中国2,460万台)
• 北米:2,113万台
• 西欧:1,373万台
• 南米:313万台
• 東欧:280万台
◎新車・販売台数【2022年予測】:1億台突破(2016年対比+34.4%)
【出典】Statista.comデータを参照、翻訳

出典: http://nomad-salaryman.com/auto-industry-future-prospects... |

世界の自動車販売台数は、今後、新興国の伸びに期待ができ、特にインド、東南アジア、アフリカなどでの需要が増えるでしょう。日本企業はもちろん、世界の自動車メーカーがこれらの地域への拡販をねらって戦略をたて競い合っているのです。

自動車業界の今後と将来性

自動車業界の今後の最も大きな動きは脱化石燃料への対応でしょう。各国でガソリン車販売禁止の年限を打ち出しています。もう一つが自動運転技術の進歩で、安全運転のためのユーザーサポート、交通事故の激減が期待されます。市場的には新興国市場への対応が自動車メーカーの生死を分けるとも言われています。2020年代前半には1億台を超えるという世界の自動車販売台数です。将来の自動車業界はどうなっていくのでしょう。

電気自動車に対する各国の政策は?

最近、世界の各国が、EV(電気自動車)の普及に向けての発表を相次いで行なっています。

■フランスは2040年をもってガソリン社の販売を禁止、発売する車はすべてEVとする。
■イギリスは2040年までにガソリン車やディーゼル車の販売を全面的に禁止する。
■ドイツでは2030年までにガソリン車などの販売を禁止する決議が国会で採択された。
■オランダやノルウェーでは2025年以降のガソリン車やディーゼル車の販売禁止を検討。
■インドは2030年までに販売する車をすべてEVにする目標を表明。
■中国ではEVとPHV(プラグインハイブリッド)の販売比率が2020年には12%になり、インドと類似の政策を検討中。
■日本は2030年までにEVやPHVの新車販売比率を5~7割にする目標を掲げる。

日本経済新聞の2017年7月27日の報道では、国際エネルギー機関(IEA)の予測として、EVなどの累計台数が2016年に200万台を超え、2020年には2000万台、2025年には7000万台になるとしています。

自動車メーカーの対応は?

電気自動車専業の米テスラ社以外のメーカーもEVへの取り組みは積極的です。

■フォルクスワーゲンは2025年までにグループで50車種のEVを投入する目標を発表。
■BMWは2025年までに11車種のEVを投入する予定を発表。
■日産・ルノー・三菱グループは、2022年までに3社でEVを新たに12車種発売すると発表。
■ホンダはEVの開発を発表、2018年に中国で現地向けのEVを発売、2019年には欧州に投入すると発表。
■トヨタは2020年までにEVの量産体制を整えると発表。

ガソリン車などの内燃機関を動力にしている自動車の部品点数は3万点を超えるので、特殊なノウハウの積み重ねがあって、他の業界からの参入は難しいものでした。電気自動車になると機械的な部品点数が激減し、より簡単なアセンブリーで完成させることができるようになります。他の業界から参入の可能性もあり自動車業界もより強固な体制が求められています。

また、世界の石油消費量の7割弱が自動車などの輸送用に使用されていると言われています。電気自動車が主流となる時代には、石油業界の需給バランスや流通機構も大きく変わることでしょう。

自動運転技術のレベルは?

自動運転は何も付いていないレベル0から完全自動運転のレベル5まで5段階に業界がレベル分けしています。まず、そのレベルの内容をみてみましょう。

■レベル1(運転支援):加速・操舵・制動のうちのいずれか一つを支援するシステムで、自動ブレーキなどの安全運転支援システムがあります。
■レベル2(部分自動運転):システムが運転環境を観測しながら、加速・操舵・制動のうち同時に複数の操作を行なうシステムで、自動車専用道や高速道路走行中、同一車線で60km/h以下など、条件が限定されます。
■レベル3(条件付自動運転):限定的な環境下や交通状況でシステムが加速・操舵・制動を行ないます。条件外などでシステムが要請したときはドライバーが対応する必要があります。
■レベル4(高度自動運転):高速道路上など特定の状況下のみ、加速・操舵・制動といった操作を全てシステムが行ない、その条件が続く限りドライバーは全く関与しません。
■レベル5(完全自動運転):全ての状況下及び、極限環境での運転をシステムに任せる無人運転で、安全に関わる運転操作と周辺監視のすべてもシステムが行ないます。

自動運転へのメーカーなどの対応は?

2017年時点で、レベル3以上の自動運転車は市販されていません。テスラ社のオートパイロットや日産が発売するというセレナがレベル2に相当します。

アウディがレベル3に相当する車種を2018年に発売すると発表しています。また、日本政府はレベル4の実用化を2020年に、レベル5の完全自動運転を2025年を目途に目指すとしています。

業界ではフォードが、2021年までにアクセルやハンドルのないレベル5の完全自動運転車の量産を始める計画を発表しています。また、フォルクスワーゲンも2021年に完全自動運転車の市販をめざしていて、各社の開発競争が激しさを増してきています。

自動運転は従来の自動車メーカーだけではなく、センサー技術やマイコン制御、ソフトウエアなどが重要な技術になるので、グーグルなどの従来では考えられなかった企業が参画してきています。電気自動車の技術とあわせて、今までとは違う業界マップができあがることでしょう。

新興国市場への対応

アメリカやヨーロッパ、日本など先進国の市場が飽和するなか、インドや東南アジアなどの新興国の市場に自動車業界の注目が集まっています。なかでも人口13億人のインドは2015年時点で280万台の市場しかなく、同人口の中国の3000万台に比べても今後の普及、市場の拡大が期待されています。

インドの自動車市場では早くから進出しているスズキがシェア1位で、2位の韓国現代自動車を大きく引き離しています。この成長市場にようやく中国の上海汽車、韓国起亜自動車、仏プジョーなどが進出計画を具体化しています。

インドを筆頭にインドネシアやフィリピン、さらに将来的にはアフリカ諸国など、成長余地が大きな新興国への進出が、これからの自動車メーカーの成否のカギになるのは間違いのないことでしょう。

自動車業界の売上ランキング

世界の自動車業界の状況をメーカー別販売台数の実績でみてみましょう。

その前に2016年日本国内のメーカー別販売台数を簡単に紹介します。日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会の公表データ(出所:自動車産業ポータル「MARKLINES」)を合算したものです。

  メーカー2016年販売台数  前年比%
   1位  トヨタ 155万6千   103.9
   2位  ホンダ  68万6千   94.4
   3位  日産  48万2千   81.9
   4位  スズキ  47万2千   74.2
   5位  ダイハツ  44万7千   73.2
   6位  マツダ  19万2千   78.3
   7位  スバル  14万1千   87.1
   8位  いすゞ   8万1千   108.6
   9位  三菱   6万8千   67.0
   10位  日野   6万3千   103.5

同じ自動車産業ポータル「MARKLINES」のなかに、世界の販売台数のメーカーランキングがあります。2016年のランキングを紹介します。

世界の自動車販売ランキング 7位~10位

■10位はダイムラー、299.8万台:ベンツを主力車種とするダイムラーは、2015年から販売台数を5%伸ばして11位からスズキを抜いて10位になりました。世界的なベンツのブランド力は安定しています。

■9位はプジョー・シトロエン、314.6万台:プジョー・シトロエンはGMやBMWとも業務提携し、チェコではトヨタと合弁会社を設立しています。SUV車やコンパクトカーを前面に、中国市場を中心に販売が伸びています。

■8位はフィアット・クライスラー、472.0万台:アルファロメオ、マセラティ、ランチア等、高級モデルを傘下に揃えるフィアット・クライスラーは安定した人気があって、欧州中心に販売台数を伸ばしています。

■7位はホンダ、497.2万台:販売台数を8.5%伸ばして前年8位からランクアップ、シビックやフィットなどのコンパクトカーが欧州をはじめ支持を広げています。

世界の自動車販売ランキング 4位~6位

■6位はフォード、665.1万台:2016年、日本市場から撤退することで話題になりましたが、中国では人気が高く、SUVのエコスポーツ、エクスプローラーやセダンモデルのフォーカスなどが販売台数に大きく寄与しています。

■5位は現代自動車、786.8万台:ヒュンダイブランドの韓国の現代自動車は、日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカを中心に高い評価を得ています。高級セダンのアバンテは世界販売台数90万台を超えています。

■4位はルノー・日産、996.1万台:三菱をグループ傘下にしたルノー・日産、1000万台に迫る台数になりました。内訳は日産が556万台、ルノーが318万台で、日産のリーフの累計販売台数も35万台を突破し電気自動車のシェアも拡大しています。

世界の自動車販売ランキング トップ3

■3位はGM、996.5万台:ルノー・日産とは僅差で3位に入っています。アメリカを代表するモデルを展開していますが、車種別では、シボレーが418万台、ビュイックが143万台となっています。アメリカと中国市場での2015年販売台数は1位になっています。

■2位はトヨタ、1017.5万台:前年1位から僅差で2位になっています。ダイハツ、日野を傘下にしていますが、前年からは微増の販売台数です。プリウスを始め、アメリカではカムリ、カローラなどが販売台数を伸ばしています。

■1位はフォルクスワーゲン、1,031.2万台:前年2位から堂々の1位です。アウディやポルシェ、ランボルギーニなどの強力ブランドを傘下においています。車種別ではフォルクスワーゲンが599万台、アウディが187万台となっています。中国や欧州での人気は衰えることがありません。

世界の自動車販売ランキング トップ10圏外

トップ10圏外の日本メーカーでは、11位にスズキが286.3万台にランクされています。インド市場でのシェア1位が貢献しています。13位にマツダが155.1万台、15位にスバルが103.2万台で入っています。3社とも前年と同順位、定位置となっています。

日本でも人気のあるBMWは236.8万台で12位ですが、BMWは世界の信頼度が高いメーカーとして世界ナンバー1の地位を獲得しています。販売地域で必ず現地に新たな雇用を提供して地域に根ざした関係を築いていることや、高い技術力を背景に安全性の高いブランドを確立、信頼性の高い企業として評価されています。

自動車部品業界の動向

自動車業界と自動車部品業界は切っても切れない関係なのですが、自動車部品業界は自動車業界のサプライヤーなので、どうしても自動車業過の動向に左右されかねません。自動車部品業界の現状などをみてみましょう。

自動車部品業界の現状

日本の自動車部品業界はトヨタ、日産、ホンダなどの自動車業界主要メーカーの系列で構成されています。

トヨタであれば、デンソー、アイシン精機、豊田自動織機、トヨタ紡織、ジェイテクト、豊田合成など、日産系はカルソニックカンセイ、ユニプレス、河西工業、ヨロズなど、ホンダ系はテイ・エスティック、ケーヒン、ショーワなど、業界全体では86社があり、全体の売上は30兆円弱の大きな市場です。

自動車部品の種類は多く、エンジン、変速機、サスペンション、シート、ブレーキ、ハンドル、熱交換器、電子制御システム、エアバッグ、電動パワーステアリングなど様々な分野で多岐にわたっています。

自動車部品業界の再編など

自動車部品業界は系列の自動車メーカーの動向に左右されるのですが、近年は電気自動車や自動運転技術などへシフトする影響から、海外の部品メーカーやソフトウエア業界など異業種からのアプローチが顕在化しています。

トヨタ系列の部品メーカーの事業別の集約や、二次三次部品メーカーの再編、日産の最大手部品メーカー、カルソニックカンセイの売却など、海外部品メーカーの再編に比べるとスピードは穏やかですが、自動車業界の構造変化と同様に間違いなく自動車部品業界もこれから再編の波が押し寄せることでしょう。

自動車部品業界にとってはこのような転機をきっかけに、より一層に海外市場を取り込むなどなどのチャンスも生かすよう展開をはかっています。

自動車業界の課題

自動車業界の課題といえば、電気自動車や自動運転技術などがありますが、それに関連して解決がもとめられている課題がいくつかあります。

高齢化と過疎化・過密化への対応

これから高齢化はさらに進み、昨今のニュースでもよくある視認能力低下による信号見落とし、高速道路逆走、ペダル踏み間違えによる暴走事故などを減少させるために、業界として行政とも協力して対策を推進していかなければなりません。自動運転技術が核となるものですが、道路周辺のセンサなどによるモニター技術は行政とのタイアップが欠かせません。

人口過密の都市部では交通インフラが整備されていて自動車所有の必要性が薄れています。そんななかで、タクシーやカーシェアリング、一人・二人用などの用途に適した車の開発も業界の課題でしょう。逆に人口流出の激しい過疎地では、用途にみあったコストの車の開発が必要でしょう。

インフラなどの整備

電気自動車や自動運転が普及するのにはインフラの整備が重要です。エネルギー源を供給する充電ステーションや水素ステーションは、自動車業界というよりは石油・エネルギー業界や行政の力が不可欠です。

自動運転に至っては、交通システムや法令整備などの環境整備が欠かせません。これらのシステムによって世の中の利便性や安全性が向上することは間違いありません。自動車業界が他業界や行政などの先陣となって、未来の素晴らしい自動車世界を切り開いていくべきでしょう。

自動車業界の年収

自動車業界は産業123業界のなかで第三位の売上金額を誇る大産業です。業界に従事にする労働者数は20万6千人、平均年齢39.9歳でその平均年収は716万円で123業界のなかでは20位にランクされています。

平均年収の716万円を超えている自動車メーカーのトップ5をみてみましょう。トップはトヨタの851万円で、10位スズキの625万円とは200万円以上の差があります。

    メーカー   年収(万円)
    1位    トヨタ   851
    2位    日産   795
    3位    ホンダ   772
    4位    いすゞ   760
    5位    三菱   719

給与面では他の業界よりは恵まれている自動車業界ですが、そのなかでも営業職や製造、設計・開発などで差がでてきます。就職や転職などを検討する場合は、職種による賃金差にも注意しましょう。

自動車業界の業界用語

自動車業界では、業界独特の用語があります。自動車に使われる特殊な部品やシステム、メカニズムの名前や、製造現場で使用される自動車業界発祥の管理用語など多岐にわたっています。そのような自動車業界用語のなかから、他の製造業など、一般的にも知られるようになっている用語をいくつか紹介しましょう。

■横展、横展開:ある部署で決まった内容を隣の部署や、直接の指揮系統に入っていない組織にも横方向に伝えていって、事実や手法など良いことの共有をはかって成果につなげ、同列、並列関係にある組織・部署・工場等が協力していく仕組みのこと。

■特採、特別採用:検査などで不合格判定される製品であっても、後工程で手直しする条件や、実用上問題のないものについて特別に採用、つまり合格品とすることを特採(とくさい)と呼んでいます。

■ポカヨケ:ポカミスやうっかりミスなどを撲滅するための手法で、作業者のミスを防止する仕組みや、そのミスを発見して警告する仕組み、不具合があればそれを検知して次工程を始めない仕組みなどのことを言います。

■ジャスト・イン・タイム:必要なものを、必要なときに、必要な分だけ使って製造する生産方式で、余剰な部品在庫を持ちません。ムダ、ムラ、ムリがなくなり、生産効率、コスト効率が高まるシステムで世界的に取り入れられています。

まだまだ多くの業界用語がありますが、トヨタを筆頭とする自動車業界の生産システムなどの用語は「カイゼン」が世界用語になったように、世界中の企業で重用されています。

将来の自動車業界が展開する車社会を楽しもう

自動車業界は今、かつてない激動の転換期にきています。電気自動車や自動運転、それらの伴なうインフラの整備などがこれからの大きな課題で、10年後、20年後の自動車業界や車社会は様変わりしていることでしょう。

電気自動車や自動運転は、環境・地球に優しい、人に優しい技術です。今では想像もつかないような運転環境が実現するでしょう。未来の自動車テクノロジーの進化を享受しつつも、人としての役割、社会や環境などへの貢献を果たすことを忘れないことが大切です。車と人との共存は、時代が変わっても変わることはないものです。

未来の車社会がどのようになっているのか、楽しみなことです。自動車業界などの今後の技術革新を信じて、来るべき素晴らしい将来の車社会を楽しもうではありませんか。

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