介護業界の人材不足は深刻?介護業界にITを導入することでできる取り組み4つを紹介
更新日:2022年01月25日
介護業界の現状
介護業界は慢性的な人材不足となっていますが、主に考えられる理由の1つに少子高齢化があります。
2025年までに、団塊の世代と呼ばれている世代が75歳以上となり、高齢者の人口が急激に増加し続けると言われています。また、2025年以降は高齢者人口の増加は少し緩やかにはなりますが、代わりに労働者人口が急激に減り始めるとも言われています。
さらに、介護業界では給与の低さや人間関係、体力仕事である事などの理由によって、どの介護施設でも人材確保が難しくなっているのが現状です。
介護が必要な高齢者の増加に対し、労働者は減少し介護業界での人材確保がさらに難しい状況となることが予想されるでしょう。
出典:2040年までの人口構造の変化|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000549665.pdf
介護業界の人材不足を改善するためにすべきこと4つ
前述した通り、介護業界は人材を確保することが難しい状況になってきています。そして今後は介護を必要とする人が急激に増えていくため、さらに状況は悪化していくことが予想されます。
その状況を回避するため、介護業界では人材不足を改善していく取り組みが検討されています。
1:労働環境を整える
介護業界の離職が多い理由には、職場での人間関係や、激務のわりに給料が少ないなどの労働環境が原因となっていることがあります。
そのため、集団ケアからユニットケアへの切り替えや、ICTの導入による業務の効率化などによって労働環境を改善し、働きやすい環境を作っていくことが重要になるでしょう。
労働環境を改善することは離職率を抑えることに繋がるため、人材不足への対策となります。
2:外国人人材の受け入れ態勢を整える
日本の労働者不足を改善するために行われている取り組みとして、海外からの労働者を積極的に受け入れる動きがあります。この取り組みによって、今後は海外からの労働者が増えることが期待できるでしょう。
しかし、労働者が増えても、職場側が海外からの労働者を受け入れる環境を整えていなければ、採用することができません。そのため、海外からの労働者を採用できる環境を整えておく必要があります。
3:多様な人材の育成・確保をする
介護業界の人材不足を改善するためには、積極的な採用が必要になります。そのため、未経験者であっても、意欲や熱意がある人を採用していかなければなりません。
しかし、未経験者であれば知識や経験不足を不安に思うこともあるでしょう。不安を解消するためにも、研修や資格取得のサポートなどを行い、採用と人材育成をセットで考える必要があります。
そのためには、介護施設側で行える範囲には限界があり、国からの支援策の充実がさらに求められていくでしょう。
4:介護職のイメージアップを図る
介護職に対しては、給料が低い、体力的にきつい、休暇が取りにくい、離職率が高いなどのイメージを持たれることもあります。これらを改善して労働環境を整えることで、介護業界の離職率を下げたり、介護職を志望する人を増やしたりすることなどに繋がるでしょう。
しかし、労働環境を改善しても、そのことが世間で認知されなければイメージを改善することができません。そのため、介護施設が個々で、労働環境の改善に積極的であることをアピールしていく必要があります。
コロナ禍で介護業界への求職者が増加傾向にある
2020年から新型コロナウイルスが流行したことによって、様々な業界が大きな打撃を受けることになり、失業者も急増しました。
新型コロナウイルスの流行によって仕事を失ってしまった人の中には、次の転職先の条件として、業界の需要の高さや仕事の安定性を求めるという人もいます。そのため、介護業界へ転職志望や、介護士の仕事から離れていた潜在介護士などの出戻りなどが増えたと言えるでしょう。
介護業界にITを導入することでできる取り組み4つ
初回公開日:2021年12月22日
記載されている内容は2021年12月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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