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2018年03月30日

家内労働者の制度・特例・確定申告の方法|青色申告/白色申告

自宅で内職をしている人は、年収がいくらから所得税がかかるでしょうか。パート・アルバイトと同じ考え方でよいのか不安な人もいるでしょう。この記事では家内労働者の制度について紹介します。自分が家内労働者かもしれないと思っている人はぜひ読んでみてください。

家内労働者の制度の意味は?

家内労働者の制度をご存知でしょうか。家内労働者の制度とは、パートやアルバイトで給与収入をもらっている人に対して、家内労働者が税金に関して不利にならないための制度です。

事業所得又は雑所得の金額は、総収入金額から実際にかかった必要経費を差し引いて計算することになっています。しかし、家内労働者等の場合には、必要経費として65万円まで認められる特例があります。

(注) 家内労働者等とは、家内労働法に規定する家内労働者や、外交員、集金人、電力量計の検針人のほか、特定の人に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする人をいいます。

出典: https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1810.htm |

家内労働者の定義とは?

家内労働者の定義を確認しましょう。国税庁のホームページによると、家内労働者にとみなされるには、3つの条件があります。1つは、特定の人に対しての業務であることです。特定というのはお客さんが不特定多数の場合家内労働者とは認められないということです。2つめは、継続的に労働力を提供するということです。3つめは、販売業ではなく労働力の提供ということです。

特定の人に対しての業務とは?

家内労働者の定義でわかりにくいところが、特定の人ということです。事務所をもっている税理士・弁護士、個人で開業しているピアノの先生、個人塾講師など自分が直接、不特定多数のお客さんからお金をもらっている場合は家内労働者に該当しません。個人で経営している販売業も不特定多数からお金をもらうことになるので、該当しません。

一方で特定の企業から業務を委託されている場合は家内労働者に該当します。特定のクラウドソーシングサービスに登録して業務を請け負っているWebライター、YouTubeに対しての業務ということでユーチューバーも家内労働者に該当します。

家で仕事をしていない保険外交員、ヤクルトレディ―、ヤマハ音楽教室などに所属する先生、電力検針人なども家内労働者に該当します。

家内労働者の特例は?

パートやアルバイトで給与をもらっている人は、給与所得控除を最大で65万円まで受けられます。所得税を負担するのは所得が38万円以上と決まっています。年収から給与所得控除の65万円を引いた所得が38万円以下であれば所得税を払わなくて良いです。つまり年収が103万円以下なら所得税の負担はありません。

内職など給与収入でない人は、給与所得控除がありません。しかしそれでは、年収38万円以上の収入だと所得税を負担することになってしまいます。経費が認められるとしても、家でずっと働いている場合は給与所得控除の65万円に達するような経費が発生しないことがほとんどです。

家内労働者の特例では、経費がたとえ少なくとも65万円まで経費として計上してよいことになります。つまり給与収入を得ている人と所得税のボーダーラインが同じということです。

所得税が65万円免税されるわけではない

控除額の65万円について間違いやすいのが、税金が65万円免除されるというわけではないということです。これは、給与収入でも家内労働者の収入でも同じです。

収入から必要経費と各種控除を引いて、課税所得金額が決まります。課税所得金額に税率をかけて課税控除額を引いたものが所得税です。各種控除の部分が家内労働者の制度による控除や、給与所得控除になります。各種控除は家内労働者以外にもあります。生命保険料控除や医療費控除など、自分が受けられる控除を確認しましょう。

内職も家内労働者になるのか?

内職は家内労働者になります。子育てや介護などで家から出にくい人が内職をしている場合があります。最近はインターネット環境を通じて自宅でパソコン作業をする人も増え、在宅ワーカー、フリーランスなどと呼ばれています。これらは、Webサイト作成・フリーライター・データ入力などたくさん業種がありますが内職とは別です。

一般的な内職というと、手作業による物品制作を行っている人が該当します。家内労働法では工賃の最低額や労働環境の最低基準などが決められています。一方で、在宅ワーカー、フリーランスなどを守る法律はまだありません。

家内労働法があるものの、内職を装った詐欺でお金をだまし取られることもあります。初期費用として内職斡旋の登録料や、教材費を取るようなことがあります。あまり高額な金額でないこともありますが、お金を払ったあとに音信不通になることもあります。油断してはいけません。

家内労働法とは?

家内労働者の制度・特例・確定申告の方法|青色申告/白色申告

自宅で製作・修理など作業を行う場合には、家内労働法が適用されます。内職者であれば家内労働法について知っておいたほうがいいでしょう。

工賃

工賃は、納品から一か月以内に現金または郵便為替で支払われます。現物支給や小切手で支払いはできません。

また、業務を委託する側は、内職者に最低賃金以上を支払わなければいけません。最低賃金は都道府県別・業種別に定められています。各自治体労働局のホームページで確認できます。ただ内職の現状として、時給制と歩合制の違いによるものですが時給換算すると最低賃金に満たないものがほとんどです。

労災保険

労働内容によっては、溶剤を使うものもあり、安全が懸念されることもあります。

家内労働者労災保険特別加入制度では、加入できる作業内容が詳しく定められています。詳しくは厚生労働省のホームページでも見ることができます。

家内労働手帳

業務委託のたびに家内労働者は、家内労働手帳を発行されます。労働者や委託者の情報、契約の内容などが記されており、内職者を金銭トラブルから守ることが目的です。

家内労働者の確定申告の方法は?

家内労働者で、所得が38万円以上なら確定申告しないといけません。確定申告には白色申告と青色申告の二種類があります。なお、確定申告をしない場合でも住民税のための申告はしないといけません。確定申告をすれば自動的に自治体に情報が伝わるので、改めて住民税の申告をする必要はありません。

青色申告

青色申告は複式簿記という書面を提出する必要があり初心者にはハードルが高い申告方法ですが、青色申告特別控除として65万円の控除が受けられます。これは家内労働者の制度と併用できるので、最大65万円×2の130万円まで控除されることになります。

青色申告をするためには、開業届を出す必要があります。確定申告の時期にすればいいわけではありません。確定申告したい年の3月15日までに開業届を出さないと、その年の分は白色申告になってしまいます。

白色申告

白色申告は比較的簡単な確定申告です。初心者や年収が103万円以上130万円未満の人は白色申告で出すと良いでしょう。

白色申告であっても、家庭内労働者の制度が適用される場合は65万円の控除が認められます。「家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例の適用を受ける場合の必要経費の額の計算書」という書類を国税庁のホームページからダウンロードできますので提出しましょう。

確定申告の修正はできる?

確定申告に誤りがあった場合は修正ができます。確定申告の期限は申告する年の翌年3月15日までですが、期日をすぎても修正ができます。確定申告に使った書類とは別の書式になりますが、内容はほぼ同じです。

家内労働者の計算書の書き方は?

「家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例の適用を受ける場合の必要経費の額の計算書」のことを計算書として説明します。確定申告の際に計算書を提出すると、家内労働者の制度を利用できます。

計算書に記入する前に、自分の所得が給与・事業・雑所得の、どれに該当するかを考えましょう。家内労働にあたる収入と給与収入がある人でも、収入面の条件を満たせば計算書を提出できます。例えば、パートと掛け持ちして家内労働にあたるピアノ講師をしていた場合は、パートの年収が65万円未満であれば家内労働者の制度を利用できます。

副業していた場合の計算書の書き方

アルバイトやパートの給与収入が65万円未満であれば、家内労働者の制度に該当します。給与収入が40万円で、家内労働の収入が50万円・経費が5万円の場合を例に出して計算します。

給与収入が40万円なので、給与所得控除を40万円分うけることがあります。65万円から40万円を引いた25万円分の控除を家内労働の収入に対して受けることができます。

計算書としては、事業所得の総収入の欄に50万円と書きます。特定適用前の必要経費の額の欄に5万円と書きます。

給与所得の収入金額のところには40万と書きます。あとは、書面に書いてあるとおりに計算していけば、計算書が完成します。

ホステスも家内労働者になるのか?

ホステスなど自宅で仕事をしていて家内労働者にあたるか分かりにくいケースがあります。まずは給与収入であるかが判断ポイントです。給与収入ならば家内労働者ではありません。控除としては給与所得控除が適応されます。

給与収入でない場合は、自分が経営者の立場か従業員であるかが判断のポイントです。経営者ならば、自分が不特定多数のお客さんからお金をもらっていることになるので、家内労働者にはなりません。従業員ならば経営者という特定のところから収入を得ていることになるので家内労働者になります。わかりにくい家内労働者の例について紹介します。

フリーランス

最近増えてきた仕事の形態で、フリーランスというものがあります。フリーランスといっても解釈が色々あるので自分が家内労働者であるかわかりにくいことが多いです。

フリーランスは、企業に所属せずに独立して仕事を請け負うという働き方です。インターネットのクラウドソーシング業者に登録して業務を委託されているフリーランスは、家内労働者に該当します。年収が103万円までなら所得税はかかりません。

一方で、自営業の八百屋さんも、個人経営のレストランも、個人で事務所を開いている会計士、弁護士、税理士などもフリーランスですが、これらの場合は家内労働者に該当しません。

家内労働者の制度を活用してお得に確定申告しよう!

家内労働者の制度は、パート・アルバイトなどの給与所得を得ている人に対して、内職などの家内労働者が所得税の面で公正であるためにできた制度です。家内労働者は自宅で作業をしている人ではなく、特定の人に労働力を提供していれば家内労働者になります。保険の外交員やヤクルトレディ―なども家内労働者です。

家内労働者の特例を利用すると、経費が少ない場合でも65万円まで控除されるため、年収が103万円までは所得税を負担せずにすみます。青色申告と組み合わせると実質130万円まで控除されます。

家内労働者の制度を利用するためには確定申告の際に計算書を提出します。難しいものではなく、一年間の収入と経費がわかれば書けるようになっています。65万円もの控除が受けられるので家内労働者の人は提出しましょう。

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