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借用書の書き方と見本|個人/家族/夫婦間/手書き/分割

初回公開日:2017年10月30日

更新日:2020年08月20日

記載されている内容は2017年10月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

ビジネスの場面ではあまりみかけない借用書。書き方などはよく知られていないと思います。しかし、突然必要になるケースもよくある借用書。必要になる場面をイメージして整理します。借用書の書き方を正しくマスターし、社会人としてスマートに対応しましょう。

借用書とは?


ビジネスの場面では借用書はあまり見かけません。しかし、社会人としては、親族、親子間などで借用書が必要になるケースがあります。必要になる場面をイメージして整理します。借用書の書き方を正しくマスターし、社会人としてスマートに対応しましょう。

借用書とは、金銭あるいは物品を借用した証のことですが、ここでは金銭の借用に絞って説明します。すなわち、お金を貸す人(貸主)がお金を借りた人(借主)に対して借金が返済されない場合に備えて作成します。

借用書は、お金を貸す人(貸主)が作成し、保管します。

借用書を「金銭消費貸借契約書」のこととする場合もありますが、ここでは「金銭消費貸借契約書」とは別に取り扱います。

ちなみに「金銭消費貸借契約書」は、金融機関や消費者金融会社などの貸主から融資を受ける際に交わす、借入契約書のことをさします。契約書ですから、貸主も借主も双方が保管します。

借用書が必要な場面は?

借用書が必要な場面は主に2点あります。一つ目は、借りた人(借主)が「借りていない」といってくることに備える場合です。払えなくなると、借りたのではなく、もらったのだといったようなことを言ってくる場合があります。そのような場面に備えて、借用書を作成します。

もう一点は、返してもらえずに、裁判を起こさざるを得ないような場面です。裁判では、借金の明細が必要になります。借用書は借金の明細になります。ただし、裁判では借用書があるからといって必ず返してもらえるということではありません。

借用書に記載が必要な事項は?

借用書に記載が必要な事項はなんでしょうか?
まず、タイトルとして「借用書」と記載する必要があります。
そのうえで、各必要事項は次のとおりです。

1. 借用書を作成した日付
2. 最後に貸し付けした日付
3. 貸した合計金額
4. 貸主の署名
5. 借主の署名

署名はそれぞれ貸主、借主本人が必ず手書き直筆する必要があります。
また、貸主、借主の署名欄にはそれぞれの居住住所を明記します。

上記に加えて、以下の事項が必要な場合があります。
6. 返済期限
7. 条件、利息、支払い方法など

支払い期限までに返済が完了しなかった場合の取り扱いを記載する場合もあります。(遅延損害金のこと。遅延利息あるいは延滞利息ともいわれる)
また、借用書としての効果には差異がありませんが、一万円以上の貸借が発生する場合は、収入印紙の貼り付けが必要になります。

相手別借用書の書き方

それでは、借用書の書き方を借用する相手別に整理してみます。親子、夫婦、家族といった親戚関係にある相手と、友人あるいは法人といった親戚関係にない相手では、借用書を作成する意義や位置づけが少し異なります。しかし基本的な記載事項は変わりありません。

個人間の借用書

個人間の貸し借りは、通常であれば、信頼できる相手であれば貸せばよいし、信頼できない相手であれば貸さなければよいことになります。にもかかわらず、あえて借用書を作成し、貸借を発生させる意味はなんでしょうか。かなり当事者間の関係性が浮き彫りになります。

上記観点に留意して、借用書を作成することになります。

個人の間の借用書であれば、通常の借用書の書き方に準じて作成すれば特に問題になったり不足するような事項はありません。

家族

家族間には、夫婦間や親子間を含みます。家族の間で借用書を準備するのは、双方の信頼関係というよりも双方のそれぞれの家族や親戚に対し、誤解を生じさせないように準備しておきます。貸借関係にある当事者の、それぞれの夫婦や親子、親戚といった、直接信頼関係の及ばない者たちは、それぞれの思いや、思惑から勝手に主張する場合があります。

後々のトラブルや、長期に渡る返済になる場合はやはり借用書を作成し、保管します。

なお、譲渡扱いとならないように借用書を作成する場合は、利息を設定することに加え、返済計画を作成し、通帳など返済の実績が証明できるような書類を準備することも必要です。

夫婦間

夫婦間で借用書を作成するケースは、口約束に頼りたくないようなケースです。夫婦間であっても金銭の貸借は成り立ちますし、場合によっては貸した貸してない、返した、返していないといったトラブルがひきおこされるケースも多いです。

また、贈与税を発生させない方法としても、有効です。共同名義の自宅用ローンの返済を、片方が肩代わりするようなケースでは、単純に考える肩代わりしたほうが贈与していると考えられるからです。

この場合、きちんと借用書を作成し、返済の実績を残すことで税務署からの問い合わせに対応することが可能になります。返済の実績は借用時に作成する返済計画書とセットで管理する振り込み口座の通帳などで示します。

上記のケースに備え、場合によっては借用書を作成しておきます。

親子間

親子間で借用書を作成するケースについてもこれまでの、家族間、夫婦間と同様の考え方となります。とりわけ、親子間の場合では、子を甘やかす気持ちや、子からみて甘えを認めてくれるのではないかという思い込みが発生する可能性が大いにあります。

あるいは、子が起業したりするような場合に親が開業資金を援助するような場合もあります。きちんと返済することを背水の陣として奮起を促すような場合には、やはり借用書を作成し、返済に向けた覚悟を示すべきです。

また、税務所では同様の援助が贈与にあたると判断します。返済しているのではれば借用書に基づく返済を実施しているということで贈与対象には当たらなくなります。この場合利子のあるなしで取り扱いが変わります。利子がない場合、通常払うであろう利息分が贈与にあたるという考えです。ただし、年間下限金額(基礎控除額、年間110万円)が設定されており、下限額を下回る場合は利息として認められず課税対象外となります。

法人間

法人間であれば、金銭の貸借については必ず書面で残すべきです。よっぽど信頼関係のある法人間であっても、税務署から見たら譲渡そのものになります。また、意図せず関係している法人が業務を継続できず他社に譲渡されたようなケースや、廃業に陥ってしまうようなケースもあり得ます。

ただし、法人間の貸借であれば契約書と同様の効果を得られる、「金銭消費貸借契約書」を作成します。金銭消費貸借契約書は借用書と異なり、お金を貸す会社(貸主)・お金を借りる法人(借主)双方が署名し、双方が1通づつ保管します。また双方書類に収入印紙を貼り付けます。

友人間

友人間でお金を貸し借りすることは頻繁にあります。必ず返してもらえるあてがある、あるいはたとえ帰ってこなくても問題にならないような関係、金額であれば、借用書を作成する必要はありません。借用書を作ってまで金銭の貸借を実施しなければならない信頼関係や、高額の借用は避けたほうがよいです。

そのうえで、やはり金銭の貸し借りが発生するような場合は、借用書を作成します。
借用書の形式はこれまで見てきた借用書と同じ考え方で作成します。逆に友人間だからといって、あいまいな表現や必要事項を省くことは後のトラブルを生むもとになってしまいますから避けましょう。

借用書の描き方の見本

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