お目通しを使った例文|確認/査収/企画書/報告書・注意点・違い
更新日:2020年08月20日
「お目通し」の意味は?
そもそも「お目通し」という意味は、「(あるものに対して)全体的に目を通すこと」です。「目を通すこと」とは、最初から最後まで目に入れること、つまり見ること、読むことを指します。ですので、「最初から最後までざっくり見ること」という意味として「お目通し」が使われます。
ただ、「お目通し」の言葉は一種の敬語表現で、目上の方に対して使われます。通常、謙譲語の「いただく」と一緒に使われることが多く、「いただく」が「~してもらう」の意味の謙譲語になるので、「お目通しいただく」は「全体をざっくり見てもらう(読んでもらう)」というへりくだった表現になります。
「お目通し」を使った例文!
では、「お目通し」を使った例文をご紹介します。
「確認」という意味の「お目通し」!
「全体に目を通す」ということから「~を確認する」の意味として「お目通し」が使われることがあります。「確認してほしい」ということを上司などの目上の人に依頼したい場合などに、「お目通しいただけますか」や「お目通しいただければ幸いです」などと表現しましょう。これらを直訳すると「確認してくれますか」「確認してくれませんか」「確認してくれると嬉しいです」になります。
以下、「~を確認する」という意味として使われる「お目通し」の例文です。
「来週配布予定の社内報の下書きができましたので、お目通しいただければ幸いです」
「新人教育用の資料を作成してみました。お手数ですが、お目通しいただけますでしょうか」
「プレゼン用の資料です。空いた時間で結構ですので、お目通しいただけませんか」
「私なりに顧客獲得のための改善策を考えてまとめてきました。恐れ入りますが、お目通しいただきたく存じます」
「査収」という意味での例文は?
そもそも「査収」という言葉は、「よく調べて受け取ること」という意味があります。そこから派生して、ビジネスシーンにおいては「よく見て確認すること」「よく読んで理解すること」として、よく「査収」の言葉が使われており、この「査収」の同義語として「お目通し」が使われることがあります。
「この書類をよく読んで理解してね」「しっかり見ておいてね」という意味として使われている「お目通し」の例文を以下で挙げてみます。
「来週の会議で使用する資料が作成できました。お手数ですが、お目通しいただきたく存じます」
「このメールに資料を添付しております。恐れ入りますが、お目通しいただきますよう、お願い申し上げます」
「下記資料を同封しております。お目通しいただきますよう、お願いいたします」
企画書では?
企画書などを作成して、上司に確認してもらいたいこともあるでしょう。これで良いのか見てもらいたい時には、「お目通しいただけますか」「お目通しいただけませんか」などと表現しましょう。
「これで良いのか見てください」と直接的な言い方をしてしまうと、ビジネスパーソンとして不躾な印象を受けてしまいます。「一度見てもらっていいですか」というへりくだった表現をすることによって、相手からの印象も良くなりますので、丁寧な言い方を心がけましょう。
それでは、以下で例文を挙げてみます。
「次回行われるイベントの企画を考えて参りました。お目通しいただきたく存じます」
「例の企画書を作成してきましたので、お目通しいただけませんでしょうか」
「明日の会議で配布する企画書ですので、お目通しいただきたく思います」
報告書では?
報告書などを作成して、上司などに確認してほしいことを述べる際には「お目通しいただけませんか」などのような表現をしましょう。
「ご確認ください」でも十分通じますし、敬語表現をしていますが、厳密に言うと「ください」は命令形になります。目上の方に依頼したい場合に「~してください」という直接的な表現は避けたほうが無難でしょう。
このような場合には、「読んでほしい」「確認してほしい」という依頼をする表現として「お目通しいただけますか」「お目通しいただけませんか」のような「お目通しいただく」を疑問形にするとかなり丁寧な表現になります。以下で例文を挙げてますので、ご参照ください。
「昨日の会議の報告書です。お目通しいただけますでしょうか」
「こちら、以前お話していた決算報告書のコピーです。お目通しいただけますか」
「先日行われたイベントの報告書になります。お目通しいただけませんでしょうか」
「お目通し」の使い方や注意点
「お目通し」の使い方や注意点についてご説明します。
メールでは?
初回公開日:2018年05月02日
記載されている内容は2018年05月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。