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「てい」の意味と使い方・由来・漢字・類義語|しらないていで

初回公開日:2017年12月22日

更新日:2020年05月22日

記載されている内容は2017年12月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

体という字は、ていとも読みます。風体、ほうほうの体、そ知らぬ体など故事成語や熟語として聞き覚えはありますが、ていそれ自体の意味を知っている人は少ないのではないでしょうか。言葉の由来やなりたち、そこから派生したニュアンスや意味など、ていの歴史をまとめてみました。

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「てい」の意味と使い方

知らないていで

たとえば会社でサプライズのイベントをする場合を考えてみましょう。具体的にいえば同僚の方のお誕生日会などです。会社さんによっては部署全体でお祝いをするところもあります。そうしたイベントの企画を任されることも出てくるでしょう。

サプライズの肝は意外性です。こりにこったプレゼントや出し物もネタバレしてはおしまいです。当人にばれないよう、事前に話をあわせておきましょう。ここで出てくるのが「知らないてい」です。

そういうていで

ていを理解するには直前につく言葉が大切です。というのも、ていという言葉は「話を合わせる」と「秘密にする」の二つの意味をもっています。どちらの意味合いが色濃く出るか、バランスは前につく言葉次第です。

「そういうてい」という表現を使う場合、前者のニュアンスが強調されます。一時しのぎで話を合わせるようなニュアンスです。「話を合わせる」という表現には実際の行動とあるべきルールとの不一致を強調するイメージがあります。

その一方、「知らないてい」という表現はそうした不一致の意味合いが弱くなるのがポイントです。そうしたニュアンスのおかげで、プライベートから仕事まで幅広い場面での応用ができるようになっています。

「てい」の意味の由来

そもそも「てい」という言葉自体にはどのような意味があるのでしょう。その由来を調べるには漢字の成り立ちまでさかのぼる必要があります。ていを漢字にした場合、「体」と「態」の二つがあります。ちなみにどちらも形声文字とされます。

形声文字とは、意味を表すシンボルとしての漢字と読みの音を重視した当て字が一つに合体したものです。詳しい由来や成り立ちは次の章以降で確認していきましょう。

「てい」の意味の漢字

体という字は意味のシンボルの「人」にという字に、音の当て字「笨」を合わせたものです。「本」という字については、時代が進むにつれて「笨」が簡略化したものとされます。

「笨」は粗末なことを意味するとされ、こちらも形声文字です。シンボルとなる「竹」と音を表す当て字「本」が合体したものです。竹の内側にある白い薄皮のことを指します。

この成り立ちを踏まえると、「体(てい)」という字が表す意味は、「人の形を模した竹でできた粗末な作り物」ということになります。分かりやすいイメージとしては小学校の運動会で作るハリボテです。ハリボテとは竹や木でを作った骨組みの上に、紙などで皮をはったものです。

ハリボテは張り子とも言い換えられます。「張り子の虎」という諺がありますが、それはこのハリボテのことを指しています。急ごしらえで何とか形だけを整えたようなそんなイメージです。

「態」という文字は意味のシンボルの「心」にという字に、音の当て字「能」とを合わせたものです。ちなみに能という字には、また別な由来があります。虫の半身や動物の姿を模したものが由来とされ、複数の解釈がわかれるところです。

能の場合、「あたう」、「よくする」という意味を持ちます。「あたう」とは「あたいする」ということで、「~できる。任に耐える。」というニュアンスです。また「よくする」は「〜することができる」という可能性を表すとされます。

ていに「態」という漢字を充てた場合、「『値する』、『任に耐える』と心で思うこと」に焦点が置かれるイメージです。先ほどのニュアンスと合わせると、「何とかする」「しのげる」という意味に解釈できます。

既に述べましたが、態という字は形声文字なので大切なのは、下につく「心」の方です。書き間違いのないように気をつけましょう。

由来から考える「てい」のニュアンス

体面という言葉があるように、「てい」本来の意味は表面を取り繕うニュアンスの方にあります。「知らないてい」よりも「そういうてい」の使い方に近い意味です。あまり良くないニュアンスにも思えますが、必ずしも悪いことばかりではありません。

具体的な使い方

実は仕事の上で「てい」を使う場合、融通を利かせる意味でも使います。この場合、原則として守るべき規則やルールがあり、その範囲内でお互いの事情を汲み取りすり合わせをするイメージです。少しわかりづらいので、具体的な例をあげて考えてみましょう。

たとえばついうっかりして、書類の提出が期日には間に合わなかった場合です。実務上の処理では数日の遅れであれば間に合うのでリカバリーをすることにします。

この場合、実際に提出し受理された日は期日を過ぎていますが、ルールとしては期日厳守が原則です。こういったとき、処理の上では◯◯日に提出したという「てい」をとることになります。

「てい」の意味の類義語

既に確認したとおり「てい」という言葉には二つの意味があります。いくつか似たような感じの言葉はありますが、「話を合わせる」ことと「秘密にする」こと、どちらのニュアンスでも使える表現となると極端に少なくなります。それぞれの表現とニュアンスとを確認していきましょう。

様子

「知らない『てい』」を、「知らない『様子』」と置き換えて使うことができます。このように「秘密にする」ことのニュアンスが強い場合には問題ありません。しかし「話を合わせること」のニュアンスで置き換えた場合に違和感があります。

「そういう『てい』」を「そういう『様子』」と置き換えてみましょう。ていの場合は話の中身や論理展開を合わせることに意味があるのに対し、様子ではその場でどんな話し方をするのかに比重が置かれます。言葉本来の意味が強くでてしまうことで焦点がずれてしまいます。

同じ類義語として「顔」もあげられます。「そのような『てい』」と「そのような『顔』」という表現を比べるとよりニュアンスの違いが際立ちます。

フリ

「知らない『てい』」と「知らない『ふり』」、どちらも秘密にする意味で解釈できます。

また「そういう『てい』」と「そういう『ふり』」とした場合も、どちらも話を合わせる意味になります。どちらの表現で置き換えても違和感がありません。類義語というよりも同意語として幅広く使うことができます。

もう一つの「てい」とその由来

風体という言葉をご存知でしょうか。意味こそ違うものの、こちらも由来をたどれば「てい(体)」の派生表現です。

既に述べたように、体という漢字の由来は「笨」にあり竹の内側にある白い薄皮のことを指します。こうした竹の薄皮を中国では竹紙と呼び、紙として使用していました。そこから転じて「てい」という言葉は漢詩の表現や形式、詩の調子をさすようになったとされます。

意味の変遷

この意味が日本にも伝わり、やがて和歌や連歌の形式としての意味が派生したものと考えられます。漢詩や和歌の目的とは、作者の思い描く情景をいかに聞き手に言葉で伝えるかというところにあります。

つまり表現のテクニックに焦点があたることで、詩そのものが情緒や情景といった視覚的なイメージにも意味が派生します。そして時代をへることで能に関する芸風や風情なども指すようになります。

能や歌舞伎といった伝統演芸は、まさに「見た目」を重視する世界です。特徴的な衣装や仮面をつけることで、登場人物の性格やストーリー展開がある程度予測できます。その当時、文化にふれ教養がある人々の層は限られていましたが、能はそうした背景知識のない初見の人でも楽しむことができるように作られています。

このような経緯で「てい」が、外見のことを指すようになったのも、自然な流れと考えられます。

ていの持つ意味の幅広さ

サプライズ企画の例をあげましたが、本来ていという表現はあまり日常では使いません。どちらかといえば仕事の上で使うことが多いでしょう。書類の出し遅れのような身近な事例から、時間との戦い、判断が難しい局面に至るまで、さまざまな局面があります。そうした状況に立たされたとき、テクニックとして役立つ表現なのでぜひ覚えておきましょう。

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