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2018年08月27日

「叔母」の意味・「伯母」との違い・由来・親族の呼び方

言葉の響きだけではわかりませんが、「おば」には「伯母」と「叔母」の2つの漢字表記があることをご存知でしょうか。こちらの記事では、この2つの漢字表記の違いと、意味や使い分け、語源だけでなく冠婚葬祭で使用する際の注意点についてご紹介します。

叔母とは

「親戚のおばさん」という表現を使うシーンは、幾度となくあるでしょう。元来「おば」はお父さんまたは、お母さんの姉妹のことを指します。しかし、同じ「おば」でも「伯母」と「叔母」の2つの漢字表記があることをご存知でしょうか。

同じ言葉の響きでも、父や母との関係性によりこの漢字表記の意味を理解した上で使い分をする必要があります。この記事では、この2つの漢字表記の違いについてご紹介します。

叔母の意味

「叔母」とは、お父さんお母さんの姉妹のうち、妹の方を指す表記です。叔母の「叔」の字には「若い・年少者」という意味がありますので、同じ「おばさん」でも、父または母の妹にあたる人のことは「叔母」と表しましょう。

漢字表記の意味と、対象者の父母との関係性を照らし合わせることで、正しい表記を選択することができます。字の意味を覚えることが最も重要と言えるでしょう。

伯母の意味

「伯母」とは、お父さんお母さんの姉妹のうち、姉の方を指す表記です。伯母の「伯」という字には「頭・統率者」という意味がありますので、同じ「おばさん」でも、父または母の姉にあたる人のことは「伯母」と表しましょう。

「叔」は父母に対し年の若い方、「伯」は父母に対して立場の高い方、と端的に覚えると良いです。画数の違いなどから字を区別し覚えることも不可能ではありませんが、意味を理解する方が身に付くでしょう。

小母の意味

「おばさん」には、「叔母」と「伯母」の他にも、「小母」という表記があるのをご存知ですか。これは親族関係のない、よその大人の女性のことを表す漢字表記です。

たとえば「隣のおばさん」というのは、「小母さん」と表記します。あまり書面で使う機会のない言葉であり見慣れない漢字ではありますが、「叔母」や「伯母」との誤用を防ぐためにも知っておくと便利です。

叔母と伯母の使い方

「叔母」は父母に対し「年下の姉妹」すなわち妹の方を指し、「伯母」は父母に対し「年上の姉妹」すなわち姉を指す表記です。その父母の「姉妹」には義理の姉妹も含まれます。

つまり、父母の姉妹だけでなく、父母の兄弟の妻もまた「おばさん」に当たるということです。具体的に「おばさん」と呼ぶ場合に分けてその表記を確認してみましょう。以下をご覧ください。

父方の姉:伯母

父方の姉である場合、「おばさん」には「伯母さん」という漢字が使われます。血縁関係のある場合には、漢字それぞれの意味のまま使い分ければ良いでしょう。「頭・統率者」という意味の「伯」は、父母に対して年齢が上となる姉妹を指します。

父母に比べ、年齢が上であれば「伯母」として間違いありません。

父方の妹:叔母

父方の妹であれば、「おばさん」には「叔母さん」という漢字を使います。これも「伯母」の場合と同様に、そのまま父母との年齢に比べて判断すれば問題ありません。「若い・年少者」という意味の「叔」は、父母に対し年齢が下である姉妹を指します。

血縁関係のある姉妹に関しては、年上に「伯母」、年下に「叔母」を使うことを覚えましょう。

母方の姉:伯母

母方の姉である場合には、「おばさん」に「伯母さん」という漢字を使います。父方の場合と同様です。おばさんの表記に関しては、父母による違いはなく、単純に自分から見て両親の姉であれば「伯母」と表記して間違いありません。

両親の血縁関係にある場合には、「伯」の意味をそのまま漢字表記に当てましょう。母方の姉、つまり母よりも年齢の高い姉妹であれば、「伯母」とします。

母方の妹:叔母

母方の妹であれば、「おばさん」に「叔母さん」という漢字を使います。これも父方の場合と同じです。父方であれ母方であれ、自分から見て両親の妹に当たれば「叔母」と表記しましょう。

「伯母」と同様に、両親の直接的な姉妹であれば、「叔」の意味をそのまま漢字表記に当てて問題はありません。母方の妹、つまり母よりも年齢の低い姉妹であれば、「叔母」とします。

父方の兄の妻:伯母

父方の兄の妻には、「おばさん」に「伯母さん」の漢字表記を使います。少しややこしいようにも思えますが、ひとつずつ分解して見れば簡単です。

自分の兄弟が結婚した場合に、その相手が自分に対して義理の姉妹になることを想像してみてください。すると、父親の兄の妻が父親に対して義理の姉であることが分かります。したがって、義理であれ父親の姉にあたるので、父方の兄の妻には「伯母さん」という漢字が当てられます。

父方の弟の妻:叔母

父方の弟の妻の場合には、「おばさん」に「叔母さん」の漢字表記を使います。これも父方の兄の妻の場合と同じように、まず父親との関係性を見れば分かりやすいでしょう。

父親の弟が結婚した場合、その相手は父親に対して義理の妹ということになります。義理ではあれ、父親の妹に当たるわけですから、自分から見れば父親の妹として「叔母」と表記するのが正しいです。父方の弟の妻には「叔母さん」という漢字を当てましょう。

母方の兄の妻:伯母

母方の兄の妻であれば、「おばさん」に「伯母さん」という漢字表記を使います。義理の姉妹の場合にも、父母の違いはありません。義理の姉妹が母親に対し、上であるか下であるかの区別によって判断しましょう。

義理の姉妹である場合には、両親との年齢は関係ありません。両親の兄の妻であるか、弟の妻であるかという部分に注目しましょう。血縁関係が上である者の妻であれば「伯母」と書き表します。

母方の弟の妻:叔母

母方の弟の妻であれば、「おばさん」に「叔母さん」という漢字表記を使います。血縁関係にある者ではないので、年齢ではなく母親の「弟の妻」であることに注目します。

血縁関係にある者との関係性から義理の姉であるか妹であるかを区別し、それによって「叔母」となるか「伯母」となるかを判断しましょう。母方の弟の妻ということは、母親から見れば義理の妹であり、あなたから見れば「叔母」に当たります。

叔母と伯母への敬称の違い

伯母と叔母に使われる尊敬語は「〇〇様」または「○○さん」で、日本語の口語表現全般で使われています。また、謙譲語は単に「伯母」と「叔母」で、自らの親族の「伯母」「叔母」をより遠い関係の人に紹介したり呼んだりする時にはこれらの謙譲語を使うのが一般的です。

また、「お母さん」や「お父さん」などと同じく、相手を中心とし一人称として用いられることもあります。この場合には「〇〇おばさん」と呼ぶことが多いです。

どちらもおばさん

「叔母」と「伯母」では意味する対象は異なりますが、敬称の区別はありません。「叔母」であれ「伯母」であれ、「おばさん」と呼びましょう。父母に比べて上だからより敬意を高めたり、下だからと敬意を低めたりすることはないので、難しいことはありません。

「叔母」と「伯母」の意味の違いは、あくまでも区別のためにあり、地位の上下を表すものではないからです。

漢字の意味を知ろう

同じ読みの言葉でも、当てられた漢字によって意味は微妙に異なります。漢字そのものの意味を理解することで、言葉を上手に使い分けることができるでしょう。

「知ってるようで知らなかった漢字の意味」では、学校では教えてくれなかった、目からウロコの漢字の元の意味を掲載しています。読めるだけではもったいない、漢字本来の持つ意外な意味を網羅した、読んで楽しんでためになる漢字の本です。

叔母は何親等

現代人は近所だけでなく親戚付き合いさえも希薄になっているので、「おばさん」という存在を遠く感じる方が少なくないでしょう。しかしながら「おばさん」とは、実は兄弟姉妹の次に近しい関係にある存在です。両親が1親等、兄弟姉妹が2親等であり、親の兄弟姉妹は3親等に当たります。

「叔母」と「伯母」に分けて見てみましょう。

叔母:3親等

「叔母」とは、父母の妹、あるいは父母の弟の妻のことを表す漢字表記です。 配偶者の血族である叔母、すなわち父母の妹である場合には、あなたから見て3親等の親族に当たります。ただし、血縁関係にある叔父の妻、すなわち父母の弟の妻である場合には親族に当たりませんので注意が必要です。その場合には親等を数えることはできません。

父母の妹である「叔母」に限り、3親等の親族となります。

伯母:3親等

「伯母」とは、父母の姉、あるいは父母の兄の妻を表す漢字表記です。「伯母」も「叔母」と同様、3親等の親族に当たります。親等に「伯母」と「叔母」の意味の違いは関係ありありません。ただし「伯母」に関しても、血縁関係がない場合には親等を数えることはできませんのでご注意ください。

つまり、父母の兄の妻である「伯母」は親族にあたらず、父母の姉である「伯母」に関してのみ、3親等の親族に当たるということになります。

叔母の由来

「叔母」や「伯母」の呼び方と使い分けの違いは、古くは中国から渡ってきたとされ、兄弟の呼び方として使われている伯仲叔季が関連するとも伝えられています。また、厳しい儒教の影響を受けているとも考えられています。

中国はかつて大家族が多く存在し、家族の中で「偉い順=年齢順」だと明確に分けられていました。より偉いという意味で姉を「伯母」、より位が下という意味で妹を「伯母」と表記するようになったのが由来です。

伯仲叔季

日本では長男を一郎、次男を次郎、三男は三郎のように名付けられることが多いように、中国では長男を伯、次男を仲、三男を叔、末っ子を季と名付けることが多かったとされています。これを「伯仲叔季の法則」と呼び、三国志の時代から用いられてきました。また、中国には姓・名の他に字(あざな)があり、その字に「伯仲叔季の法則」を用いることがあるとも言われています。

叔母と伯母を正しく使い分けよう

「おばさん」と言葉で表現する時の多くは「伯母」と「叔母」の漢字表記の使い分けを必要とすることはありません。しかし、書面にする場合、特に冠婚葬祭などのマナーを求められる場合には、その2つの意味を理解し、使い分けることが非常に重要となります。

この使い分けができていないと、ご本人だけでなく親戚の方々まで恥ずかしい思いをしなければなりませんので、漢字の意味を整理しながら覚える必要があるでしょう。

他の親族の呼び方について

今回は「おばさん」について、漢字表記の違いをご説明しました。親族間の交流が薄れている昨今では、親族の関係性も曖昧になってきていることが考えられるでしょう。しかし、親族の関係を知っておくことは、冠婚葬祭などの場面において重要な意味を持ってきます。

この機会に、他の親族についても呼び方をきちんと理解しておきましょう。以下の記事を参考にしてみてください。

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