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「手に余る」の意味と使い方・例文・語源・対義語・敬語表現

初回公開日:2018年05月27日

更新日:2020年03月09日

記載されている内容は2018年05月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

「手に余る」という言葉には「自分の能力に対して解決が難しい」という意味がありますが、それだけではなく使い方によってニュアンスが変わってきます。「手に余る」という表現について意味や語源、反対語や類義語を知ることで正しい使い方をこころがけましょう。

「手に余る」の意味と使い方

「手に余る」という表現は文字で目にすることはよくある言葉ですが、その意味や使い方について正しく理解していますか。今回は「手に余る」という表現について、その意味や使い方だけでなく語源や類義語・対義語についても紹介します。

「手に余る」の意味

「手に余る」は「てにあまる」と読み、文字どおり「量が多いため手で持ちきれない」という意味が転じて「物事が自分の能力を超えていて解決できない状態」「どうしてよいか分からない状態」を表す意味を持った言葉です。

「手に余る」の使い方

使い方としては自分の抱えている問題や仕事が自分ひとりの力では解決できない時に「手に余る」という表現を使います。単純に「解決が難しい」という状態を表すだけでなく「これは私一人の手に余る問題ですので、助言を頂けないでしょうか」というように助けを求めたり、あるいは要件について辞退するような言葉を続ける使い方をされることが多いです。

「手に余る」を使った例文

「手に余る」という表現を使った例文を紹介します。

「手に余る」という言葉の持つ「量が多くて処理できない状態」を示す例文としては「一度にそんなにたくさんのことを頼まれても、私の手に余る」というものが挙げられます。これは頼みごとの量が多すぎて全てを聞くことはできないという「量が多いこと」と「解決が難しいこと」両方の意味が入った例文です。

さらに「手に余る」は「量が多い」という意味を含まない場面でも使うことができ、この時の例文としては「喧嘩をしている彼らの仲裁をしてほしいなんて、私の手に余る頼み事です」というようになります。この場合は頼まれていることはひとつでも、到底できないほど難しいことであるので「手に余る」という表現を使うことができます。

「手に余る」の類語・言い換え方

「手に余る」を他の言葉で言い換える場合の表現を紹介します。

「手に負えない」

「手に余る」の類義語のひとつとして「手に負えない」という言葉が挙げられます。「手に負えない」は「手に余る」と同じ「手」という漢字を使った表現で、やはり「自分の力では扱いきれない・困難な状態である」という意味の言葉です。

「手に余る」と同じように使うことができますが、「手に余る」に比べて量が多いというニュアンスが含まれていませんので、原因となるものの数が少ない場合は「手に余る」よりも「手に負えない」を使うようにすると良いでしょう。先ほどの例文を使うならば「仲裁をしてほしいと言われても、彼らの喧嘩は私の手に負えない」といった形で言い換えることが可能です。

「力不足」

「力不足」という言葉も「手に余る」と同義の表現です。「力不足」は「自分の力が足りていないため与えられた役割を果たせないこと」を意味する表現で、時折「役不足」という言葉と混同されてしまう場合がありますが「問題に対して取り組む人の力が不足している」という文字どおりの捉え方で間違いありません。

この言葉を「手に余る」と同じ場面で使うことができますが、どちらかと言えば自分の力が足りないというニュアンスが強くなります。先ほどの例文を使って言い換えるならば「自分の力不足で彼らの喧嘩を仲裁することができなかった」といった表現になります。

間違えやすい表現

「手に余る」の意味と使い方・例文・語源・対義語・敬語表現
※画像はイメージです

「手に余る」という言葉と一見似たような文字・響きのために間違って使われることの多い言葉について紹介します。特に体の一部を使った表現は日本語に数多く存在していて、どれもよく使われる言葉で使い分けが非常に複雑なので注意が必要です。

「身に余る」

「手に余る」と似た響きの言葉に「身に余る」というものがあります。これは体の一部+「余る」という構図で混同されやすい言葉ですが、実は「手に余る」と同じ意味と、異なる意味を両方持っています。誤用の無いように注意して使いましょう。

同義語の「身に余る」

「身に余る」は「自分の身分以上である」という意味から転じて「与えられた役割・仕事が自分の身分以上に重たくて処理できないこと」を表す意味を持っています。したがって「若輩者の自分にはリーダーなんて身に余る役割です」という使い方をした場合は「手に余る」と同義語と捉える事ができます。

異なる意味の「身に余る」

さらに「身に余る」には「待遇・処遇が自分の身分を超えて良すぎること」を示す意味があり、よく使われる「身に余る光栄です」というような言葉はこの意味で使われています。

このように「身に余る」には「手に余る」と同様の意味も含まれていますが、どちらかと言えば後者の「自分の身分よりも良すぎる」という意味で使われることが多く、誤解を招く原因にもなりかねませんので「手に余る」の言い換えとして積極的に使うべきではないでしょう。

「目に余る」

「目に余る」も「手に余る」「身に余る」と同じく体の一部+「余る」という構成の言葉で、間違えて覚えられていることもありますが「手に余る」とは違った意味を持った言葉です。

「目に余る」には「程度がひどくて見過ごせないこと」「一目では見渡せないほど多いこと」という2つの意味があります。量の多さを表す点では「手に余る」と近しい意味にも感じられますが、後者には「達成が難しい」とするニュアンスを含んでいませんので、同義語のように使うことはできません。注意しましょう。

「手に余る」の語源・成り立ち

「手に余る」の語源・成り立ちについて説明します。言葉の成り立ちを知ることで意味が覚えやすくなりますのでぜひ知っておいてください。

「手に余る」の語源となったのは、何かを両手ですくった時に手からこぼれてしまうほどの量がある状態です。これは「量が多い」という状態を示すのではなく、手から溢れてしまっていても既に両手は一杯で塞がってしまっていて対処ができないことから「解決が困難である」「達成が不可能である」という意味に発展したと考えられています。

先ほど紹介した「身に余る」「目に余る」という言葉にも「余る」という表現が使われていますが、どちらも「身分に対して良すぎる」「ひどすぎて見過ごせない」といった程度が行き過ぎている・過剰であるという意味を持っていることから「余る」という表現はそうした状態を示す言葉として使われていると覚えておきましょう。

「手に余る」の対義語・反対語

「手に余る」の意味と使い方・例文・語源・対義語・敬語表現
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では「手に余る」とは反対の意味を表す言葉にはどんなものがあるか見て行きましょう。

「自分の能力を超えていて処理ができない」という意味の反対になる言葉なので「自分の能力に対して簡単すぎること」という意味を持っている言葉、したがって「役不足」「取るに足らない」という表現が「手に余る」の対義語になります。

「それくらいなら取るに足らないお願いです」「この仕事は彼には役不足でしょう」といった使い方で「手に余る」と反対の表現をすることができます。ただし「役不足」は対義語の「力不足」との混同に注意しましょう。

「手に余る」の敬語表現

「手に余る」の意味と使い方・例文・語源・対義語・敬語表現
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「手に余る」は丁寧な表現ですので、目上の相手に対して使う敬語として問題ありません。ただし「程度が難しい」以上に、表現したい意図があるのならば「手に余る」の一語だけでは伝わらないことも考えられます。

はっきりと意思表示をする場合には「これは私の手に余る問題ですので、判断しかねます」という具合に、言葉を付け足すことで意図の伝わりやすい敬語になるでしょう。敬語を使う場合には今回の例のように、ニュアンスに頼らず表現することが大事です。

「手に余る」はニュアンスに注意して使い分け

「手に余る」の意味と使い方・例文・語源・対義語・敬語表現
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「手に余る」という言葉について、意味や成り立ちから同義語・反対語と間違えやすい表現についても紹介しました。

日本語には表面上の意味以外にも言外のニュアンスを含んだ言葉が多く「手に余る」も使い方次第では「自分の能力以上の問題で達成が難しい」という以上の意味を伝えることができます。間違えやすい表現やニュアンスに注意して、適切に使うことを心がけましょう。

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