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経費で落とすの意味・理由|メリット/デメリットや個人事業主の場合

更新日:2022年07月19日

仕事上での会食や飲食店での打ち合わせの時に、経費で落とすという言葉をよく聞くのではないでしょうか。経費で落とすということの本来の意味と考え方を、例題を用いて解説しています。社会人として覚えておかなければいけない経費について知るためにも、ぜひ読んでみて下さい。

経費で落とすの意味

飲食店での打ち合わせや飲み会のあと、会計するときに「経費で落とす」というキーワードを聞くこととも多いと思います。経費で落とすというのは、会社のお金で支払うことだと想像しますが、本当の意味で理解している人は意外と少ないようです。

経費で落とすいう行為は、税金と密接な関係があります。個人の場合、所得税や住民税などを支払っていますが、会社には法人税があり、年間の売上から経費(費用)を差し引いた所得額に応じて支払額が決まります。所得が低い方が、法人税も安くすみますので、売り上げから差し引く事ができる経費で支払うことを、経費で落とすという言葉を使います。

では、なんでも経費で落とすことで税金を安くした方がいいかというと、そうではありません。税金が安いことでのデメリットもありますので、税金のしくみや会社の財務管理を理解しないといけません。

税金のしくみ

法人の税金について、簡単に説明してきましょう。法人にかかる税金には、国税局に支払う法人税と地方法人税、所在地の都道府県に支払う、法人住民税、法人事業税、地方法人特別税があります。いずれも、法人の規模と年間の所得に対して税率が決まります。各都道府県で税率が違いますが、概ね所得の25%~35%くらいが、納めなくてはいけない税金になります。

個人事業主は、個人としての所得税や住民税のほか、指定された70職種については、個人事業税が(3%~5%)かかります。これらも年間の所得を基準に支払額が算出されます。

所得とは

法人で言う所得とは、損益計算書でいうところの税引前利益です。すなわち、売上高から売上原価と販管費を差し引いた金額です。例えば年間30,000,000円の売り上げがあり、仕入れに15,000,000円、販管費に8,000,000円かかったとしたなら、所得は7,000,000円ということになります。

30,000,000円(売上高)-15,000,000円(仕入高)-8,000,000円(販管費)= 7,000,000円(所得)

節税のポイント

前項の例では、7,000,000円の所得に対して法人税がかかりますが、更に販管費を増やすことが出来れば、所得が低くなりますので、支払う税金を安くすることができます。例えば80,000円のパソコンを20台買ったとしましょう。購入しない場合と購入した場合の納税額を比較してみます。(法人税は便宜上30%で計算)

〈購入していない場合〉
7,000,000円(所得)×30%(法人税)=2,100,000円(納税額)

〈パソコンを20台購入した場合〉
7,000,000円-(80,000円×20台)=5,400,000円(所得)
5,400,000円(所得)×30%(法人税)=1,620,000円(納税額)

このケースの場合、480,000円節税できたことになります。(厳密には税率も下がりますのでさらに納税額は少なくなります)そして、この節税のために販管費を増やすことを「経費で落とす」という言い方をしているのです。

キャッシュフロー

ここまでだけ聞くと、いいことばかりのように思いますが、前項の例で手元に残る金額を比べてみて下さい。パソコンを購入していない場合、所得から税金を引いた金額4,900,000円(税引き後純利益)が残りますが、パソコンを購入した場合、所得5,400,000円から税金を引いた金額3,780,000円(税引き後純利益)しか残りません。

つまり480,000円は節税できたが、キャッシュフローが1,120,000円少なくなっていることになります。経費で落とすということは、税金は少なくできますが、手元の残金が減りキャッシュフローが悪くなってしまうことになります。

経費で落とすメリット

それでは経費で落とすメリットにはどんなことがあるのでしょうか。まずは税金が安くなることは説明しました。でもキャッシュフローが悪くなるのなら同じでは、思う人もいるかと思います。引き続き、前項の例で説明すると、20台のパソコンを経費で落としたことにより1,600,000円(80,000円×20台)の経費を計上したことで所得が減り、税金が480,000円節税できたことが、最初のメリットです。

その分残金が1,120,000円少なくなりましたが、パソコン20台は残っています。つまり本来1,600,000円のパソコン代金が、480,000円安くなって、1,120,000円で済んだとも考えられるのです。つまり費用対効果の高い買い物ができたことになり、これも経費で落とすことでのメリットになります。経費で落とすことは、何でもいいのではなく、必要なものを安く手に入れることができる方法でもあるのです。

経費で落とすデメリット

次に経費で落とすデメリットとは何があるのでしょうか。これまで説明した通り、キャッシュフローの悪化が一番のデメリットです。毎月の従業員へ支払う給料や必要経費などの販管費の支払いもありますし、売掛の回収や買掛の支払いもあるでしょう。法人税は、事業年度終了日の翌日から二ケ月以内に確定申告と納税を済ませるとされています。支払わなければならない金額を考えて、キャッシュフローを正常化しなければなりません。

また、経費として認められるものでなければ、あとから修正申告や追徴課税の対象になる可能性もあります。サラリーマンであれば、経費で認められなければ、支給されなかったり、あとから請求されたりすることも考えられます。経費で落とすことは、リスクも伴うということも念頭に置きましょう。

経費とは?

それでは、経費で落とすの「経費」とは、具体的に何を指すのでしょうか。経費を理解しないと経費で落とすことすらできませんし、落とした後に非承認されて請求されるようなことがあるかもしれません。

経費の意味

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初回公開日:2017年07月20日

記載されている内容は2017年07月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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