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可処分時間の定義・可処分時間の推移・市場では奪い合い?

初回公開日:2017年08月21日

更新日:2020年08月14日

記載されている内容は2017年08月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

インターネットやスマートフォンの浸透により注目を集めているのが「可処分時間」です。時間はお金と同様、使えばなくなってしまう存在です。この有限な資産に対してビジネス的に争奪戦が巻き起こっています。ここではそんな「可処分時間」に関する解説をお送りします。

可処分時間の定義

可処分時間の定義・可処分時間の推移・市場では奪い合い?
※画像はイメージです

「可処分時間」とは?

可処分時間は、生活の中で自由に使える時間のことを指します。似たような言葉に、可処分所得があります。可処分所得は、家賃や光熱費、税金など、必ず払わなくてはならない費目を除いて、実際に自由に使うことのできるお金のことを指します。この可処分所得のお金の部分を時間にしたものが、可処分時間になります。

可処分時間は、近年、生活様式が多様化して、インターネットや、スマートフォンのアプリなどに使う時間が増えたことから、注目が集まっている言葉です。テレビや娯楽、外食などを含め、有限である消費者の可処分時間をいかに獲得するかが、ビジネス上きわめて重要になっているのです。

可処分時間の導き方

1日は24時間、この中で6〜8時間程度は、睡眠として必要です。仕事をしていれば昼食を含めて9時間程度、会社への通勤に掛かる時間も加えると、これだけでも17〜18時間程度は掛かります。他に、食事を作ったり食べたりする時間や、お風呂や身だしなみに使う時間も必要です。

そうなると自分の好きなように使える時間は、結局のところ4時間程度になってしまいます。もちろん残業があれば、その分、可処分時間は減っていきます。ただし、これは平日の場合です。休日は仕事がありませんので、可処分時間は大きくなります。そのため、平日と休日を合わせて平均を取ったものが、統計としての可処分時間となります。

なお、仕事を引退すれば生活の大半が可処分時間となりますが、それは当たり前のことなので、働く世代が忙しい中で自由に使える時間を可処分時間とするのが一般的です。

可処分時間の調査

可処分時間を調査した統計として、総務省統計局が実施している「社会生活基本調査」があります。社会生活基本調査の説明によると「国民の生活時間の配分及び自由時間における主な活動について調査し、各種行政施策の基礎資料を得ることを目的とし、昭和51年の第1回調査以来5年ごとに実施している」とあります。

社会生活基本調査では、個人が使う時間を「市場労働時間・家計生産時間・余暇時間」の3種類に分けています。市場労働時間には通勤・通学を含み、家計生産時間には家事・介護・看護・育児を含み、それ以外を余暇時間(可処分時間)としています。なお現在公開されている最新の統計は2011年の調査ですが、2016年の調査結果が2017年12月に公開されることが明らかにされています。

可処分時間の推移

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大きくは変わらない可処分時間

総務省統計局が実施している「社会生活基本調査」によると、平日に関しては可処分時間の数字に大きな変化はありません。かたや土日については、可処分時間が増えています。これは週休二日制が増えてきたことによる影響が現れたものと言えます。では、具体的に可処分時間の推移を見ていきましょう。

1996年:男性 6時間21分、女性 6時間3分
2001年:男性 6時間39分、女性 6時間17分
2006年:男性 6時間31分、女性 6時間15分
2011年:男性 6時間38分、女性 6時間16分

生活の基板となる睡眠や労働時間が、大きく変わることはないため、時代が変わっても統計上の可処分時間は大きく変わることはないでしょう。

中身は変わってきている

可処分時間の時間自体は、大きく変わってはいませんが、中身については、近年変化が生まれています。それはインターネット、携帯電話、スマートフォン、ゲーム機などの登場です。それらによって可処分時間をどのように過ごすかが、ここ数十年で大きく変わりました。

インターネットや携帯電話(スマートフォン)が登場するまで、可処分時間の使い方は、テレビを見たりラジオを聞く、新聞や雑誌を読む、あるいは音楽を聞いたりして楽しむ、などが一般的でした。そのため、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌は広告の4マス(4つのマスメディア)と言われ、消費者にアプローチするための大きなルートとなっていました。

しかしインターネット、携帯電話、ゲーム機などの登場とブロードバンド化、そして近年のスマートフォンの普及などで消費者の可処分時間の過ごし方は多様化し、「テレビを見なくなった」「新聞や雑誌の部数が減った」などの現象が生まれました。特にスマートフォンの影響は大きく、可処分時間という言葉も、スマートフォンが広がると共に注目を集めるようになったのです。

調査方法

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可処分時間の調査方法

可処分時間を調査した総務省統計局の「社会生活基本調査」を元に、可処分時間の調査方法を解説します。調査は全国が対象で、無作為に選定した約4,000世帯に居住する10歳以上の世帯員、約1万人を対象としたものとなっています。対象の抽出方法は、二段階に分かれており、第1次抽出では47都道府県ごとの人口に応じて調査区を抽出します。

そこから無作為抽出により、各調査区から12世帯を抽出しています。そして、1日の生活時間については、曜日ごとの結果の違いを集計するため、さらに、標本調査区を無作為に8つのグループに分け、グループごとに異なる連続する2日間を調査日として指定するなど、国が行う調査だけあり、緻密で正確性の高い統計調査となっています。

市場における可処分時間の奪い合い?

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数多くのサービスが可処分時間を奪い合う

複合していく可処分時間

しかし、スマートフォンの普及は、新しい可処分時間の環境を生み出しました。それは「ながら」による可処分時間の実質的な増加です。かつて、テレビを見ながらラジオを聞いたり、新聞を読みながら雑誌を読んだりするのは困難でした。つまり、可処分時間に使う用途は単純な足し算でした。2時間のうち1時間はテレビを見て、1時間は雑誌を読んだ、という切り分けです。

パソコンによるインターネット利用も同様です。リビングに鎮座されたパソコンでメールを打ちながらテレビを見る、なんていう光景は殆どありませんでした。それに対して、スマートフォンは、同時に複数の事をこなすことが可能です。例えば、テレビや雑誌を見ながらそこで目にした情報をスマホで検索、SNSでメッセージが来れば返信、CMの間にゲームをする、事は多くの人がしているでしょう。

2時間のうち1時間はテレビを見て、1時間は雑誌を読み、同時にスマホも使っていたのですから、「ながら」によって可処分時間が実質的な増加したと言えるのです。

今後はますます可処分時間の多様化が

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