「重々承知」の2つの意味|使う場面/例文4コ・類語3コ
更新日:2022年08月02日
重々承知の意味2コ
「重々(じゅうじゅう)」とは「重重」とも書き、江戸時代の頃から既に使われていた「かさねがさね」という言葉が熟語化されたという説があり、「重重」という言葉の文字を簡略化して「重々」と表記されるようになったといわれています。
「十分であるさま」「よくよく」という意味があります。つまり「重々承知」とは「十分に分かっている」や「よくよく分かっている」という意味になります。
意味1:事情はよく承知している
「事情は十分に理解しています」という気持ちを低姿勢で謙虚に伝えられる言葉として「重々」が使われることが多いです。
相手の抱えている事情をこちらが理解しているということを伝え、そのうえで話を進めなければならないときに「重々承知のうえで」などと言うように使います。
意味2:十分に理解している
「重々」は、ただ単に「知っている」という意味以外にも「理解している」「わかっている」という場合にも使うことができます。
「理解している」とともに用いるときは、「重々」は「深く」「しっかりと」という意味になります。「重々理解しておく必要がある」と言う場合、さらっとなぞるだけではなく、「しっかりと理解しておく必要がある」と言うことを表しています。
重々承知を使う場面と例文4コ
「重々承知」という表現は、おもにフォーマルな場で用いられることが多い言葉です。ビジネスシーンや、目上の方との会話で用いられる「敬語」のような側面を持つ表現となっています。
以下に「重々承知」を使う場面と例文をそれぞれ4つご紹介します。これらの例文は簡単ですし、そのまま覚えて使うこともできますのでぜひチェックしてみてください。
場面1:事情を知っていることを伝える時
相手の事情を分かっているということを伝えるときに「重々承知」という表現が良く用いられます。こちらが事情を知っていて話を進めているのか、知らずに進めようとしているのかは会話の相手としては気になるところですが、なかなか直接的に聞きづらいことでもあります。
そのようなときは、自分の方から「重々承知している」という旨を伝えると良いでしょう。事情を知ったうえで譲歩できない場合にもこの表現を使うことができます。
例文1:先方の事情は重々承知しております
「先方の事情は重々承知しております」とは、「相手方の事情はよく分かっております」という意味です。全体的に敬語表現が使われており、公的な場での会話であることがわかります。
ビジネスでのワンシーンであることを想像すると良いでしょう。取引先が窮地に追い込まれており、こちらにも依頼をしてきたが、こちらとしてはどうしてもそれを受けることができないというときに心苦しい気持ちを表現できる言葉です。
場面2:無理をお願いする時
「重々承知」は、相手に無理な、迷惑なことをお願いするときにも用いられます。この場合の「承知」していることの内容としては「あなたにとってこれがとても迷惑である」ということです。
相手に迷惑をかけると分かっていても、お願いをしなければならないシーンはよくあります。迷惑をかけてしまい申し訳ないという気持ちを事前に伝えることができ、必死にお願いをしていることを表現できます。
例文2:ご迷惑は重々承知しておりますが
初回公開日:2017年10月07日
記載されている内容は2017年10月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。