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酸欠の特別教育講師に必要な資格と酸欠の資格の種類・取得方法

初回公開日:2018年03月28日

更新日:2020年08月20日

記載されている内容は2018年03月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

「酸欠(さんけつ)」症状は、一般的に酸素濃度が18%より低い環境に人体が曝された場合に発症する可能性があります。発生し易い環境は、自然に換気し難い窪地や洞窟・マンホールの中、あるいは酸素の消費が激しい野菜や穀物の貯蔵庫や金属産廃物の貯蔵所などが挙げられます。

酸欠の特別教育に必要な資格

「酸欠(さんけつ)」とは、一般的に酸素濃度が18%未満の環境に人が曝されることによって引き起こされる「酸素欠乏症」のことをいいます。

ただし、酸素の摂取能力は、人の先天的な個体差が大きく影響します。ちなみに、酸素濃度が低いヒマラヤやアンデスなどの高地で日常生活を営む人もいれば、アスリートなどのように訓練によって酸素の摂取能力を向上させる人もいます。

酸欠のメカニズム

地球上の空気の酸素濃度は約21%であり、人間はこの空気を吸い込んで肺から酸素を体内に取り込みます。一方、体内を廻って肺に戻ってくる血中内のガスの酸素濃度は、個人差はあるものの概ね16%となっており、この酸素濃度の違いによって肺の細胞内でガス交換が行われています。

肺胞内でのガス交換が正常に行われるための条件は、空気中の酸素濃度(21%)と血中の酸素(16%)の酸素濃度の濃度勾配が保たれていることです。仮に、何らかの原因で空気中の酸素濃度が「1呼吸分だけでも16%以下」になっていると、人体に酸素が欠乏した状態に陥ります。

つまり、酸素が欠乏した状態が少しでも継続されると呼吸する度に悪循環に陥り、脳に重大な障害を引き起こすばかりではなく死に至る危険性があります。

酸欠が起こり易い環境

私たちが暮らしている平地の酸素濃度は20.9%ですが、標高が高くなるに連れて酸素濃度が段々と低くなっています。ちなみに、標高2,000mの山頂の酸素濃度は、16.4%と平地の約80%くらいしかありません。

このように、地球上では高度が高くなると気圧が低下すると共に酸素濃度も低下していきます。ただ、地球上で酸素濃度が低下するのは気圧の関係ばかりでなく、平地においても周囲の環境によって酸素濃度が低下する場合があります。

平地において酸素濃度が低下する環境とは、一体どのような場所でどのような理由によるのかについて考えてみましょう。

洞窟・窪地・井戸など

井戸や地下室などのような場所においては、炭酸ガス(CO2)などの空気より重いガスが溜り易いといえます。また、洞窟などの土中においては、地下水に含まれる鉄分が酸化されることによって、酸素が消費され内部の酸素濃度が低下することがあります。

また、沼や湿地などの窪地においては、地中からメタンガスが湧出する場合があり、空気がメタンガスに置換されて酸素濃度が希釈される場合があります。

タンク・マンホールなど

下水道などのマンホールや汚物を貯留するタンク内において、汚水中に含まれる糖質や脂質などが嫌気性微生物によって嫌気性発酵(腐敗)を繰り返し、閉塞された環境中の酸素を消費することで酸素濃度が低下する場合があります。

野菜や穀物などの貯蔵所

光の当たらない野菜や穀物などの貯蔵所においては、呼吸に消費する酸素量が光合成で生成する酸素量を上回り、外部環境より相対的に酸素濃度が低下する場合があります。

鉄くずなどの産廃物保管所

鉄くずやアルミニウムなどの金属産廃物の外気と遮断された保管場所において、金属の酸化が進行することで酸素が消費され、外部環境より酸素濃度が相対的に低下する場合があります。

酸欠の資格の種類

労安法に基づく「酸素欠乏危険作業者」の資格を取得する場合は、「特別教育」を修了しなければなりません。また、その上位資格である「酸素欠乏危険作業主任者(第一種)」および「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者(第二種)」は、特別教育とは別に「技能講習」を修了し事業者から選任されなければなりません。。

ちなみに、労安法における「酸素欠乏」の定義は、空気中の酸素濃度が「18%未満」の状態をいいますが、酸欠の資格が必要な業務として以下の2つの業務に区分されています。

(1)酸欠のおそれのある業務(第一種酸素欠乏危険作業の資格)

(2)硫化水素中毒のおおそれのある業務(第二種酸素欠乏危険作業の資格)

なお、酸欠に関する技能講習の受講資格は、第一種酸欠資格および第二種酸欠資格の技能講習とも「18歳未満の者を除く」という規定以外に特に制限はありません。

酸欠の資格の取得方法

酸欠資格に関する技能講習は、厚生労働省の都道府県労働局長が認定する「登録教習機関」によって定期的に実施されています。

都道府県が認定する登録教育機関にはさまざまな団体があり、それぞれ独自に会場・日程・受験料などを設定しているので、自分の都合に合わせた選定が可能です。ちなみに、第一種酸欠資格の技能講習を修了している者は、第二種酸欠資格の技能教習を受講する際は、第一種酸欠資格と重複する学科と実技が免除されます。

なお、酸欠の資格取得に関する技能講習のカリキュラムは、学科講習と技能講習の2つからなっていますが、登録教育機関によって日程が異なります。なお、全てのカリキュラムの修了した段階で修了試験が行われ、60点以上の者が合格となります。

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