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【長さ別】擁壁の費用の相場・解体・補修・補強の費用

初回公開日:2018年04月17日

更新日:2020年03月06日

記載されている内容は2018年04月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

擁壁って何かご存知ですか。崖などの土砂崩れなどを防ぐためにコンクリートやブロック、石を積んで造られた壁のことです。よく見かけていますが、知らない方が多いのではないでしょうか。今回は擁壁の解説と、補強、補修、解体の費用や施工にかかる費用を長さ別に紹介します。

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擁壁って何?

擁壁(ようへき)って何なのでしょうか。普段耳にすることが少ない言葉でしょう。擁壁とは、崖や盛り土が異常をきたし土砂崩れなどを起こさないようにするために建築する壁のことです。また、隣地や道路などと段差がある場合も擁壁を建造する必要があります。

擁壁は一般的には高さ2m以内であれば自由に造ることができます。しかし、宅地造成等規制法というものがあり、その区域内が高さ1m以上の盛り土であれば、擁壁の設置義務があります。

擁壁にはどんな種類があるの?

擁壁を設置するには技術基準があります。宅地造成等規制法の施工令第6条で、定められている技術基準があり、「鉄筋コンクリート造」「無筋コンクリート造」「間知石練積み造」、その他の練積み造のものとすることとあります。

最近では鉄筋コンクリート造の擁壁が多いでしょう。それから、間知石、間知ブロックなどを用いた擁壁も多くみられます。間知石、間地ブロックとは、1辺が30cmの正方形、短辺が30cmの長方形の大きさが揃った石、ブロックを積み、これを6個並べると1間になることから間地と名付けられました。1間は約180cmです。

間知石や間地ブロックの擁壁は裏側部分に割石を詰めたり、コンクリートで固めたりし、目地にはコンクリートやモルタルを充填します。この工法を練積みといいます。積み方にも種類があり、水平方向に並べる布積みと、斜め方向に並べる矢羽積みが多いです。

擁壁の石の積み方

擁壁として使われる間知石や間地ブロックは法に定められた擁壁であり、安全面の心配はありません。しかし、既存の擁壁では大谷石も数多く残っています。練済みが施されていれば心配することはありませんが、ただ石を積んだだけの状態で、目地をコンクリートやモルタルで充填されていない空積みがあり、注意が必要です。

また、解体したコンクリートの塊などを再利用したガンタ積みも不安定なので空積みと同じく注意が必要です。

擁壁ってどのくらい費用がかかるの?相場は?

擁壁の施工や補修の費用は、使用する材料や施工方法によって違います。施工面積や擁壁の高さ、施工場所、施工条件などでも大きな違いがあります。

普通の外構工事であれば、建築費用の約1割が工事費用の相場、目安となりますが、高低差がある場合、擁壁が必要です。したがって、外構工事費用プラスαがかかってきます。

既存の擁壁があり、劣化や強度不足を回復するための工事は新たに擁壁を設置する方法と機能を回復させるだけの方法がありますが、新たに設置する場合は解体工事費用や運搬費用がかかってきますし、施工期間も長くなります。しかし、機能回復するだけなら、施工費用のみで、施工期間も短くて済みます。

擁壁にかかる費用の違いは?

擁壁工事にかかる費用は1mあたりいくらという形では決められません。既存の擁壁がある場合は解体費用、土の運搬費用もかかってきます。この土の移動にかかる費用は、敷地内に一度置土ができれば軽減しますが、置く場所が無い場合は土を一度処分しないといけないため、費用がかかってきます。

それから、2m以上の擁壁を設置する場合は構造計算費用や行政に申請が必要です。したがって、申請費用も発生します。重機が通れる道幅があるかどうかなどの立地条件によっても変わってきます。

コンクリートの擁壁の費用はどのくらい?

コンクリートの現場打ち擁壁の費用は目安として1mあたり、20000円前後になります。施工が困難だと費用は上がります。現場ごとにケースが違うため、正確な相場は出せません。

コンクリート擁壁には、逆T型、L型、逆L型などのタイプがあり、現場打ちコンクリートとプレキャスト擁壁という工法があります。現場打ちコンクリートは、現場でコンクリートを打って設置する工法で、複雑な形状に擁壁にも対応できるメリットがあります。

プレキャスト擁壁は工場でブロック状に製品化されたものを施工する工法で、施工期間が短くて済み、製品が良質であるというメリットがあります。

L型擁壁の場合の費用の相場は1平米あたり、約1.3万円~1.8万円です。

擁壁の補修の費用ってどのくらいかかるの?

擁壁にかかる費用の違いについて、上記で説明しましたが、擁壁の補修にかかる費用は既存の擁壁を利用しないで、新たに設置する場合は解体費用、運搬処分費用、施工費用がかかってきます。掘削工事が必要なので、土の移動に費用がかかることも説明しました。

補修としては、コンクリート擁壁は、経年劣化の補修には隙間補修が施されます。また、地盤沈下などが起こった場合には地盤を固めるための薬剤注入の処置がとられます。

擁壁の補修にかかる費用の目安としての相場は1平米当たり、約1万円~2万円です。ただし、実際の補修の状況によって、必要諸経費が違ってきますので、この限りではありません。

擁壁の補強にかかる費用ってどのくらい?

宅地擁壁は防災安全上、きちんとした設計、施工がなされなければいけないものですが、昭和中期以前の古い擁壁は地震、台風などの災害時に、崩落や崩壊被害の危険性があるものが少なくありません。

近年では宅地の擁壁にも美観や土地の有効活用が要求されるようになり、長年の風雨や大地震に崩壊の危険性もあり、補強する必要があります。

検査済み擁壁であれば補強をしなくても大丈夫ですが、気になる場合は補強工事をしてもよいものの、かなりの費用がかかります。

地盤によっては簡易な杭を施す工法があり、擁壁に負担を掛けないようにするのが良いでしょう。新たに擁壁をやり直すとなれば解体費用、撤去費用などを含めると500万円前後になります。

擁壁を解体する前に知っておきたいこと

既存の擁壁が危険な状態であったり、判断された場合には解体、建て替えが必要になります。では、解体にかかる費用はどのくらいなのでしょうか。擁壁の解体は簡単に思われますが、土砂崩れを防ぐためのものですから、解体によって、被害が出ることも考慮して慎重に作業しなくてはいけません。

ご自宅に擁壁がある場合は診断を受けることをおすすめします。安全診断を簡単にできるチェックシートを国土交通省が作成していますので自分で確認することができます。国土交通省のホームページからダウンロードすることができます。

それから、専門の業者に診断してもらう方法もありますが、診断の費用は10万円程度かかります。

擁壁の解体にかかる費用はどのくらい?

診断で危険性があると診断された場合は解体、建て替えが必要になります。まず、解体にかかる費用ですが、擁壁の種類によっては大きく違ってきます。解体の費用は、構造、大きさ、立地条件、素材によって決められます。強度の高い擁壁は費用も高くなってきます。

それから、擁壁の種類により、解体時に使用する機材が変わるので、その機材によっても費用は違います。大きさも重要なポイントですが、立地条件も道路の広さや隣家との距離が重要です。道路幅が狭く、運搬車が入れない場所では、運搬車まで解体した石やブロックなどを運搬する、費用がかかってきます。

擁壁の解体は、土地の掘削や解体した後の土の処分などにも費用がかかり、また大きかったり高さがある場合は足場を組むこともあるので、その費用もかかってきます。

L型擁壁の例で、足場、重機、重機の運搬費を含めて約35万円です。あくまで目安としてみて下さい。

長さ別の擁壁にかかる費用を知りたい

擁壁にかかる費用は大きさや立地条件、長さによって変わってくることを解説しましたが、では具体的に長さによる費用をみていきましょう。

長さ1mの擁壁にかかる費用は?

擁壁は種類によって費用が変わってきます。高さが1mの場合の目安です。長さ1mのL型擁壁の場合は1mあたり16000円程度で、現場打ちの場合は17000円程度、この場合厚みは15cmぐらいです。

長さ2mの擁壁にかかる費用は?

上記の1mあたりの目安で考えると、L型擁壁で長さが2mでは32000円程度で、現場打ちでは34000円程度となります。

長さ5mの擁壁にかかる費用は?

長さ5mの擁壁の費用は目安から1mあたり16000円なので、16000円×5mとなり、80000円となります。これはL型擁壁の目安です。現場打ちですと、17000円×5mとなり、85000円となります。

しかし、何度も繰り返しますが、擁壁の費用は種類や諸条件で変わってきますので相場というものが出せないのが普通です。ですからこの数字はあくまで参考にしていただくための目安ですので、ご了承ください。

擁壁を施工する際は諸事情をよく考えよう

擁壁についての解説をしてきましたが参考になりましたでしょうか。擁壁は高低差がある土地や傾斜地に盛り土をして、その土が崩壊しないために石やブロックを積んだり、コンクリートで固めて造られた重要な物です。

日本の場合は擁壁の上に建てられた家が多く、擁壁の補修や補強も経年劣化や、亀裂などのトラブルがあった場合は必要になってきます。

擁壁の施工や補修、補強にかかる費用は種類や諸条件によって違ってくるため、相場というものが出せません。ここで紹介しました費用はあくまで参考価格ですので、目安にして下さい。

また、個人所有の土地でのがけ崩れなどの危険性ありと診断された場合、自治体から工事の助成金が出る場合がありますので、調べておきましょう。

擁壁の施工や建て替えには場合により、1000万円以上かかることもありますので、本当に擁壁の施工、修理や建て替えが必要かをきちんと診断してからにしましょう。

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