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2018年02月05日

【季節別】雨の種類の名前一覧・おすすめの本|時雨/五月雨

四季をとおして日本に多く降る「雨」。今回は、そんな雨の種類や雨を表わす言葉についてご紹介します。雨の日があまり好きじゃない方も、この記事を読んで雨の魅力を少しでも感じてみてください。そして雨の日を少しでもポジティブに過ごしましょう。

日本には「雨」の名前が400種類以上もある!?

みなさんは「雨」という言葉にどのようなイメージを持っているでしょうか。「今日はずっと雨が降り続いているな」という言葉を聞いて、どのような種類の雨を想像しますか。「突然、雨が降ってきた」と聞いて想像する種類の雨とは違っているのではないでしょうか。

「雨」とひとことに言っても、その降り方や降る季節などによってさまざまな種類があり、少し考えるだけでも「にわか雨」や「小雨」、「五月雨」、「夕立」など、「雨」の種類を表わす言葉がたくさん見つかります。

実は「雨」を表わす日本語は400種類以上、方言なども含めると1000種類以上あると言われています。

日本人と雨

日本には四季があり季節ごとにさまざまな雨が降ります。日本人はその四季折々の雨に豊かな言葉を与え、詩歌や絵画に残してきました。

農耕民族として生きてきた日本人にとって、雨は恵みでもあり、時には悩みの種でもありました。雨の種類の名前がこれほど多く存在するようになったのは、雨が日本人にとって生活から切り離せないものであり、それゆえに特別な存在だったからでしょう。

今回は、雨の種類とその名前をご紹介します。

降り方や強さによる「雨」の種類の名前

まずは雨の降り方や、強さによる雨の種類の名前をご紹介します。しかし400種類以上もあると言われる言葉を全て紹介するというわけにはいきませんので、その中から6つほど選んでご紹介します。

小雨(こさめ)

小雨とは、あまり粒の大きくない、弱い雨のことを言います。それほど長くない時間降り、止みます。似た言葉に、「霧雨」「小糠雨(こぬかあめ)」「細雨(さいう)」「微雨」という表現もあります。

「霧雨」は霧のように細かい雨、「小糠雨」は糠のように非常に細かい雨のことです。「細雨」は細かい雨のことで、「霧雨」や「小糠雨」と同じような意味で使うことができます。

「微雨」は「小雨」とほとんど同義で、地面がすぐに乾く程度の微かな雨が振ってすぐに止むことを言います。

にわか雨

「にわか雨」とは、急に降り出してすぐに止む雨のことを言います。強さの変化が激しく、夏に降るにわか雨は「夕立」と呼ばれます。

同じような種類の雨を表わす言葉に「驟雨(しゅうう)」という言葉があります。「驟雨」とは振り始めや降り止みが突然で、強さが急に変化する種類の雨のことで、その中でも一過性の雨が「にわか雨」と呼ばれています。

時雨(しぐれ)

「時雨」は、晩秋から初秋ごろに一時的に降ったり止んだりする、あまり強くない雨のことを指します。

一時的に降る雨を表わす言葉に「とおり雨」という言葉もありますが、こちらは季節を問わず使うことができる表現です。

五月雨(さみだれ、さつきあめ)

「五月雨」は旧暦5月頃に降る長雨のことを言います。新暦の5月に降る雨のことを指すのではないので、この言葉を使うときには注意が必要です。「五月雨(さみだれ)」という言葉を耳にすると、この言葉をを使った有名な芭蕉の俳句を思い出す方も多いのではないでしょうか。

五月雨を/集めて早し/最上川

雨がだらだらと降り続く様子から、「五月雨」という言葉が「断続的にいつまでもだらだら続くこと」を指す言葉としても使われるようになりました。「五月雨式」や「五月雨戦術」のような使われ方をします。

梅雨(ばいう、つゆ)

地域によって時期に差が生じますが、春から夏の間、5月から7月頃にかけて長く雨が降り続く、あるいは曇りの続く期間を「梅雨」と呼びます。

日本では春夏秋冬の四季に「梅雨」の時期を加えて、五季あると言われることもあります。またこの五季に秋雨前線の停滞する「秋雨」の時期を加えて六季あると言われることもあります。季節の変化の多い国だということが改めてわかるでしょう。

狐の嫁入り

日が照っているのに降る雨のことを「狐の嫁入り」と呼びます。「天気雨」「日照り雨」とも呼ばれます。

季節別「雨」の種類の名前

春雨

「春雨」とは、3月から4月頃にしとしと静かに降る雨のことを言います。

桜雨、春の雨

「桜雨」「春の雨」とは、桜の花が咲く頃に咲く雨のことを言います。

春霖(しゅんりん)、菜種梅雨、春の長雨

「春霖」は3月から4月にかけて降る長雨のことを言います。菜の花の咲く時期であることから「菜種梅雨」とも言われています。

春時雨、花時雨

「春時雨」とは、春に降る時雨のことを言います。桜の咲く頃であれば「花時雨」と呼ばれます。

小糠雨(こぬかあめ)、ひそか雨

「小糠雨」「ひそか雨」とは、春先にしとしとと降る霧雨のことを言います。

夕立、白雨(はくう)

「夕立」とは、夏の午後から夕方にかけて見られる、激しいにわか雨のことを言います。明るい空から突然降ってくることから「白雨」とも呼ばれます。

緑雨(りょくう)、翠雨(すいう)

「緑雨」「翠雨」とは、新緑の季節に降る、草木の青葉に降り注ぐ雨のことを言います。

瑞雨(ずいう)、甘雨(かんう)

「瑞雨」は穀物を育む雨、「甘雨」とは草木をうるおす雨のことを言います。

喜雨(きう)、慈雨(じう)

「喜雨」「慈雨」とは、夏に日照りが続いているときに降る喜びの雨のことを言います。

洗車雨(せんしゃう)

「洗車雨」とは、7月6日に降る雨のことを言います。七夕伝説において、彦星(牽牛)が織姫に会うために牛車を洗う水を雨になぞらえています。

洒涙雨(さいるいう)

「洒涙雨」とは、7月7日に降る雨のことを言います。この呼び方は七夕伝説からきていますが、どうしてこのような名前がついたかについてはふたつの説があります。

ひとつは、この日に降る雨が、彦星(牽牛)と織姫が再び離れ離れになることを惜しんで流す涙だという説です。そしてもうひとつは、雨のために天の川を渡れなくなったふたりが悲しくて流す涙だという説です。

「催涙雨(さいるいう)」という表記もあります。

半夏雨(はんげあめ)

「半夏雨」とは、夏至から11日目にあたる日、あるいはその日から5日間にあたる期間の「半夏生」と呼ばれる期間に降る雨のことを言います。

虎が雨(とらがあめ)

「虎が雨」とは、旧暦5月28日に降る雨のことを言います。この日は、鎌倉時代初期の武士、曾我十郎祐成(すけなり)が弟の五郎時致(ときむね)とともに、父親の仇、工藤祐経(すけつね)を討った日です。仇討ちは成功しましたが、その後、敵方の武士に斬られてしまいました。

祐成の死を悲しむ虎御前(とらごぜん)という女性がいました。虎御前は大磯の遊女で、祐成の愛人でもありました。虎御前が祐成の死を悼んで流す涙が雨になって降ると言われることから「虎が雨」と呼ばれるようになりました。「曾我の雨」「虎が涙」とも呼ばれます。

御山洗(おやまあらい)

「御山洗」とは、多くの登山者で汚れた富士山を洗い清める雨のことを言います。富士山閉山の旧暦7月26日頃に降る雨を指します。

秋雨、秋霖(しゅうりん)、秋湿り(あきじめり)、すすき梅雨

「秋雨」「秋霖」「秋湿り」「すすき梅雨」とは、8月後半から10月にかけて降り続く長雨のことを言います。この時期は台風の接近と重なり大雨となることもありますが、この期間が過ぎると秋晴れが多くなります。

「秋湿り」は秋の長雨そのものを指すだけでなく、雨で冷えて湿りがちな状態を指す言葉としても使われています。

秋時雨

「秋時雨」とは、秋の終わり頃に降る時雨のことを言います。

山茶花梅雨(さざんかづゆ)

「山茶花梅雨」とは、11月下旬から12月上旬頃に、しとしとと連続して降り続く雨のことを言います。山茶花が咲く頃に降るためにこの名前がつけられました。

冬雨(とうう)、寒雨(かんう)

「冬雨」「寒雨」とは、冬に降る冷たい雨のことを言います。

凍雨(とうう)

「凍雨」とは、冬に降る氷のように冷たい雨のことを言います。

「凍雨」という言葉は冷たい雨そのものを指すだけでなく、落下中の雨粒が地上付近の冷たい大気に触れて氷結し、透明あるいは半透明の氷の粒となって降る気象現象のことを指す言葉としても使われています。

氷雨(ひさめ)

「氷雨」とは、冬に降る非常に冷たい雨、あるいはみぞれのことを言います。

寒九の雨(かんくのあめ)

「寒九の雨」とは、寒の入り(1月5日)から9日目に降る雨のことを言います。昔から、寒九に降る雨は豊作の兆しとして喜ばれていました。

月時雨

「月時雨」とは、月明かりの中で降る時雨のような雨のことを言います。

雨の種類に関するおススメの本は?

【季節別】雨の種類の名前一覧・おすすめの本|時雨/五月雨

ここまで雨の種類の名前を色々とご紹介してきましたが、これでもまだほんの一部にすぎません。はじめにも書いたとおり、雨の種類を表わす日本語は400種類以上もあると言われています。

この記事を読んで雨の種類の名前に興味を持った方もいらっしゃるでしょう。そんな方におすすめしたい本を2冊ご紹介します。

「雨の名前」(小学館)

雨の名前422語を、148点の雨の写真と35篇の詩やエッセーとともに紹介した本です。

「雨のことば辞典」(講談社学術文庫)

季語や気象用語、各地の方言などを含め、雨にまつわる言葉だけを約1200語集めた辞典です。

雨の日の風流を楽しもう!

いかがでしたか。今回は、雨の種類やその名前についてご紹介しました。雨の種類や雨を表現する日本語が400種類以上、方言なども含めると1000種類以上もあることに驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

雨の日はなんとなく気分が落ち込みがちですが、そんな時にはぜひ雨の降り方や種類、名前について考えてみてください。今降っている雨に「桜雨」や「翠雨」、「月時雨」などの名前がついているのだと考えると、なんとも風流な感じがしませんか。忙しい毎日の中で忘れがちな、四季の移ろいを楽しむきっかけにもなるでしょう。

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