船の数え方の単位・違いと階・定員・デッキの数え方|そう
更新日:2020年08月20日
船の数え方の単位
突然ですが、あなたは今、船の数え方をいくつ思い浮かべることができますか。船の数え方には、ぱっと思いつくだけでも何種類か使われているものがあります。普段何気なく使っている言葉も、あたらめて知ると面白い発見があるもの。そこで、よりポピュラーなものから、普段は聞きなれない数え方に至るまで、いろいろな船の数え方を紹介していきます。
1.隻(せき)
数えるもの:タンカー、大型汽船、貨物船、艦船など
現在では大型船を数えるときに使うことが多い数え方ですが、大型船のなかった時代からもずっと使われていた数え方です。平安時代の文献にも「隻」を用いた記述があり、古くからよく使われている数え方であることがわかります。
2.艘(そう)
数えるもの:はしけ、帆掛け舟、和船、ボートなど
「義経の八艘飛び」などの言葉にも使われている表現で、隻と比べて小型の船を数えるときに使われる表現です。
※義経の八艘飛び:義経が、壇ノ浦の戦いの際に八艘もの船に飛び移り敵の攻撃から逃れたという伝説を指す言葉
3.艇(てい)
数えるもの:競艇用ボート、ヨット、艦艇など
競艇などが好きな人にはなじみのある数え方でしょう。〇〇艇などとして船の愛称をつける際に使うこともあります。
4.艦(かん)
数えるもの:軍艦、駆逐艦、航空母艦、護衛艦、巡洋艦など
「艦」にはいくさぶね(軍船)という意味があり、艦と数えるものはそのほとんどが軍船です。「艦」という単語自体は、「宇宙戦艦ヤマト」などでなじみがある人も多いでしょう。
5.杯・盃(はい)
数えるもの:漁に出る船、伝馬船、競技用ヨットなど
主に特殊な船を数えるときに用いられる数え方です。しかし、この数え方はあまり一般的な数え方ではなく、業界用語としての使用が多いです。「船」という単語には、「液体を入れる容器」という意味もあるため、満たされたグラスなどを数えるときに使う「杯」という数え方を用いたのではないかと考えられています。
6.船(せん)
もっともオールマイティーな数え方がこの数え方です。数える船の名前がわかっている場合(〇〇丸など)や、数え方が同一でない種類の違う船をまとめて数えたい時に便利な数え方です。また、出航する順番を表す際に「第一船、第二船」と数えることもあります。
船と舟の違いとその数え方は?
「舟」という漢字は、丸太をくりぬいて作った丸木ぶねの形をそのまま文字の形にしたことから生まれた漢字と言われています。「船」も「舟」もほとんど同じ意味を表します。「新漢語林」を利用して調べると、次のような意味が書かれています。
舟:
1.ふね。名詞などの上について、ふな。水を渡るために用いる乗り物
2.うけだらい。昔、祭りの樽の下に置いた盤
3.おびる、身につける
4.あたえる。さずける。
船:
ふね。名詞などの上に付いて、ふな。
と書かれています。「舟」の方が、乗り物としてのふね以外の意味も表すことができるとわかります。ちなみに、現在は、人間の手で動かすことのできる小型のものを「舟」それより大きく、機械仕掛けで動かすものを「船」と使い分けることが多いです。つまり、艘という数え方を使うものに「舟」という漢字をあてることが多いということがわかります。
船を表す英単語
初回公開日:2018年02月07日
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