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牡丹|時期/季節・名所|季語や花言葉/ボタンを詠んだ俳句10選

初回公開日:2018年01月30日

更新日:2020年02月11日

記載されている内容は2018年01月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

華麗で風格ある気品を備えた「牡丹」のほとんどは、春の暖かい季節に見られますが、「冬牡丹」と言って、寒さ厳しい冬の季節に楽しめる品種もあります。今回は「牡丹」が見頃の季節や名所、「牡丹」の柄の着物は、どの季節に着るべきかなどをご紹介します。

「牡丹」とは

牡丹|時期/季節・名所|季語や花言葉/ボタンを詠んだ俳句10選
※画像はイメージです

「牡丹」は、春の季節4月下旬頃から5月くらいまでが見頃の草花の中でもっとも華麗で、20~30cmもの大輪になる美しい花です。「立てば芍薬、座れば牡丹」と女性の美しい容姿の形容もあるように「牡丹」は古くから珍重され愛されてきました。

また真冬の季節、寒い時期に花を開く、「寒牡丹」という品種があり、2月頃まで楽しめます。今回は豪華な花容で愛される「牡丹」が見頃の季節時期や、花言葉、複合語などを紹介します。

「牡丹」の読み

「牡丹」は中国名で、この漢字を音読みして「ぼたん」と読みます。古くは「ぼうたん」と呼んでいましたが、やがて「ぼたん」と呼ぶようになりました。学名は「Paeonia suffruticosa」となっています。さらに「ぼたん」を長音化した「ぼうたん」は季節を表わす季語として俳句で利用することが多いです。

また「ぼたん」は華やかで大きなものを掲揚する際に使われる言葉でもあります。覚えておくといいでしょう。

「牡丹」の特徴

ボタン科ボタン属の落葉小底木である「牡丹」の特徴は分枝して横に広がり成長をしていくことが挙げられます。季節で言えば春。それも晩春に、白や赤、桃色、黄色などの華麗で気高い大輪の花を咲かせます。「牡丹」の花は伸びた枝先に直径10センチ以上の花を咲かせ、大きいものとなると20センチ近い花を咲かせます。

「牡丹」の別名

「牡丹」にはいくつかの別名があり、それぞれ「二十日草(ハツカグサ)」「百花の王(ヒャッカノオウ)」「忘れ草(ワスレグサ)」などが挙げられます。花が咲く期間が20日間であることが「二十日草」と呼ばれる所以です。また平安時代の「本歌和名」と呼ばれる和歌では「深見草(フカミグサ)」や「二十日草」とも書かれていました。

他に「天香国色」「鎧草」「名取草」「富貴花」「花中の王」など多数の別名が存在しています。

「牡丹」の来歴

「牡丹」はボタン科の落葉低木の中国原産で、日本には奈良時代に渡って来た説と、平安時代に空海によってもたらされたという一説もあります。中国を代表する花であり、新しく年を迎えてお祝いする花として、当時の中国のセレブたちの間でめでたく、富のシンボルということで大切にされました。

中国では古くから花の王様「花王」や、花の神「花神」の名で親しまれ国の花にも指定されています。

牡丹の花の季節

「牡丹」は主に春の季節に花を咲かせるボタン属の植物です。しかし種類によっては真冬の季節に花開く品種「冬牡丹」、季節をわけ春の季節と秋の季節に咲く二季咲き性の「寒牡丹」とあり、複数の季節で鑑賞できます。

日本国内には春の季節に花開く牡丹の名所がいくつかあり開花時期も若干異なります。事前にチェックを行い、見に行ってみるといいでしょう。牡丹が花咲く季節に直接見に行くことで新たな魅力に気が付けるはずです。

時期

花開く時期は、4月下旬頃から5月上旬頃の春の季節で、北東北で桜が咲く季節と重なります。春の季節に咲く牡丹は「春牡丹」とも呼ばれます。二季咲き性の「寒牡丹」と呼ばれる品種もあり、春と10月下旬から1月に開花します。二季咲きとは春と秋に花をつける植物をさします。

春牡丹と同じ品種を1~2月の冬の季節の間に咲くように手間をかけ調節をした牡丹を「冬牡丹」と呼び、調節をせずにおくと春牡丹に戻ってしまいます。

名所

春の季節に咲く春牡丹、冬の季節に咲く寒牡丹とそれぞれ名所があります。春の季節の名所は数多くあり、関東では台東区「上野東照宮ぼたん園」や神奈川県鎌倉市、福島県の須賀川牡丹園などが挙げられます。関西では滋賀県長浜市の「総持寺」、同じく日野町や大阪・京都・奈良とさまざまな府県で見ることができます。

寒牡丹は中将姫伝説の花寺としても有名な奈良県葛城市の石光寺が名所です。

牡丹の花の花言葉

牡丹|時期/季節・名所|季語や花言葉/ボタンを詠んだ俳句10選
※画像はイメージです

「牡丹」の花言葉は「王者の風格」「高貴」「恥じらい」「人見知り」などがあります。牡丹には黒色系、紅色系、紫色系、黄色系、桃色系、白花系など多くの花色がありますが色別の花言葉はつけられていません。「王者の風格」は中国での「花王」や「花神」という別名から圧倒的な花の気品があることが挙げられ、花言葉として表されるようになりました。

「寒牡丹」にも花言葉はあり「高貴」「富貴」「壮麗」が挙げられます。

英語圏の花言葉

英語圏では日本や中国などと多少花言葉が異なります。まず「牡丹」の英名は「Tree Peony」です。日本と同じく「bashfulness(恥じらい、はにかみ)」という花言葉だけでなく、「compassion(思いやり)」という花言葉も存在します。

牡丹の季語

「牡丹」には多くの季語があり、「牡丹、大牡丹、緋牡丹、白牡丹、黒牡丹、深見草、富貴草、ぼうたん、草牡丹」は夏の季語です。「牡丹の芽」は春の季語であり「冬牡丹、寒牡丹、牡丹焚火」は冬の季語です。

「牡丹」はその華麗で気高い優雅な花容と、存在感の際立つ大輪が愛され、大切にされてきました。中国では漢詩などに盛んに歌われ、日本文学でも俳句などにその魅力が詠まれ、中でも与謝蕪村は多くの名句を世に残しています。

牡丹を季題とした俳句10選

松尾芭蕉や与謝蕪村が書いた句に牡丹を季題とした俳句があります。以下のとおりです。

「牡丹蘂ふかく分け出る蜂の名残哉」
「牡丹しべを分けて這出る蜂の名残哉」
「牡丹蘂分て這出る蜂の名残哉」
「牡丹蘂深く這出る蝶の別れ哉」
「冬牡丹千鳥よ雪のほととぎす」
「牡丹散て打かさなりぬ二三片」
「閻王の口や牡丹を吐んとす」
「地車のとどろくとひびく牡丹かな」
「牡丹切て気のおとろひし夕かな」
「寂として客の絶間のぼたん哉」

牡丹の複合語一覧

「牡丹」が由来、元になった複合語が日本語にはいくつもあります。一度は聞いたことがあるような言葉、食べ物から、普段耳にするようなもの。そして日常ではなかなか耳にすることのない言葉までが挙げられます。あくまでも例ですが他にも存在しますので興味があれば調べてみるといいでしょう。

牡丹餅(ぼたもち)

主にお彼岸の供物として食される、言わずと知れた「牡丹餅(ぼたもち)」は「牡丹」の複合語です。

もち米を吹くもしくは蒸し、米粒が残る程度に軽く搗いて丸めた後に餡をまぶした食べ物です。米を半分程度潰すことから別名「はんごろし」とも呼ばれます。「牡丹餅」は同様の食べ物に「御萩」または「萩の餅」がありますが「牡丹餅」との関係性は諸説あるそうです。しかしかつて春には「牡丹餅」、秋は「御萩」と呼んでいました。

牡丹杏(ぼたんきょう)

「牡丹杏(ぼたんきょう)」とはスモモの栽培品種です。「巴旦杏(はたんきょう)」、の別名ともされています。大型な実で先が尖っていることから「とがりすもも」とも呼ばれています。熟すと赤く色づいた表皮に白粉を帯び甘い果物です。

「牡丹杏」の実は俳句では夏の季節を示す夏の季語として用いられていますが、同じく花の部分は春の季節を表わす季語として使用されます。

牡丹桜(ぼたんざくら)

「牡丹桜(ぼたんざくら)」とは「八重桜」と呼ばれ八重咲きになるサクラの総称です。ヤマザクラやサトザクラより変化したサクラを牡丹桜と称します。「牡丹桜(八重桜)」はサクラの品種ではなく、八重咲きに花を付けることからそう呼ばれています。6枚以上の花弁を付けるものを八重咲の「牡丹桜(八重桜)」と区分しております。

北海道の松前公園、関東では新宿御苑、関西では大阪の造幣局八重桜の名所として知られています。

牡丹鸚哥(ぼたんいんこ)

「牡丹鸚哥(ぼたんいんこ)」はその名のとおりインコです。学名は「Agapornis lilianae」とされ、オウム目インコ科ボタンインコ属の鳥です。アフリカ南部のタンザニア、東部ザンビア、北西部モザンビーク、北部ローデシアなどに生息します。

ワシントン条約で「付属書II記載種類」として規制対象となっていることから、出国側の輸出許可証が必要です。また日本では経済産業省が取り扱っています。

牡丹鍋(ぼたんなべ)

「牡丹鍋(ぼたんなべ)」は猪の肉を用いた日本の鍋料理です。「猪鍋(ししなべ)」とも呼ばれ猪肉が入手しやすい山間部で郷土料理として食べられます。鍋に使われる猪肉を薄切りにした後に、牡丹の花に似せ皿の上に盛りつけることから「牡丹鍋」と呼ばれます。

猪の狩猟の時期は11月中旬から2月中旬なので冬の季節に食べてみるといいでしょう。また過去に神奈川県松田町と山北町で猪鍋を囲む婚活イベントが開催されました。

黒牡丹(くろぼたん)

「黒牡丹(くろぼたん)」主にメキシコのコアウイラ州からケレタロ州に分布しているサボテン科アリオカルプス属のサボテン類の花の名前です。

直径2~10センチで大きな紫色を帯びたピンク色の花を咲かせます。ロゼットは爪のような形をしています。成長が遅く一年で数ミリ程度しか成長しません。学名は 「Ariocarpuskotschoubeyanus」とされ、英名だと「Living rock cactus」となります。

近衛牡丹(このえぼたん)

「近衛牡丹(このえぼたん)」とは牡丹の花と葉を合わせた近衛家の家紋です。近衛家は鎌倉時代初期以来、摂家として摂政関白を任せられていました。藤原北家の嫡流にあたる名族とされ、藤原基通が右大臣から摂政関白へ、京都近衛の北に位置する室町の東に邸宅を構えた際に「近衛殿」と称し後にこの名が氏となりました。

また近衛家は関白の家柄であったため、江戸時代には菊、桐、葵につぐ権威を牡丹はもっていました。

棚牡丹(たなぼた)

「棚牡丹(たなぼた)」とは「棚から牡丹餅」を略した言葉です。思いがけないタイミングで幸運に恵まれることを意味しています。

天竺牡丹(てんじくぼたん)

「天竺牡丹(てんじくぼたん)」はダリアの別名です。ダリアとは学名「Dahlia」でキク科ダリア属の多年生草本植物の総称です。スウェーデンの植物学者でリンネの弟子だったアンデシュ・ダールにちなんだ名前です。「天竺牡丹」呼ばれる由来は花の形が牡丹に似ているからとされています。

原産地はメキシコ。夏から秋にかけて開花し日本では東北地方や北海道の高冷地のほうが花に鮮やかな色を付けます。

杏葉牡丹(ぎょうようぼたん)

「杏葉牡丹(ぎょうようぼたん)」は紋所の名前です。牡丹の葉を2枚向かい合わせにした下部に葉を、上部につぼみを配しています。

また杏葉牡丹のなかにもいくつか種類があり、それぞれ紋や名称が異なります。「陰杏葉牡丹(かげぎょうようぼたん)」や「葉陰杏葉牡丹(はかげぎょうようぼたん)」、「花陰杏葉牡丹(はなかげぎょうようぼたん)」などまだまだ種類があるので、興味があれば調べてみるといいでしょう。

牡丹の花の季節に牡丹の花を愛でよう

「牡丹」は「百花王」の名にふさわしく、女王のように華麗で風格があり、気高さを備えた花です。その美麗な花姿から中国では古くから、富や財力を象徴する縁起の良い花として、愛されてきました。

暖かい春を待ってから、各地の「牡丹」の名所を訪ねるのも良いですが、思い切って寒風吹きすさぶ真冬の季節に訪れたら、美しい「牡丹」の群生に必ずや目を見張りますので、足を運ぶ価値はあります。

彼岸の入りのお勧め花に牡丹が最適

お供えに適している花は長く飾っておくことができる、かつ手入れをせずとも丈夫な花です。白色を基本として、紫色や青色、黄色などのお花を数種類混ぜたものがいいでしょう。もちろん故人が好いていた花やご遺族が好きな花などを贈る場合もあるようなので状況や地域の環境に応じた花をお贈りするといいでしょう。

また花の本数も重要です。基本的にはお花を束ねる時には3本、5本が一般的とされていますので充分に注意しましょう。

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