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元朝参りをする意味・地域別の元朝参り・神社別の元朝参り

初回公開日:2018年05月18日

更新日:2020年03月12日

記載されている内容は2018年05月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

元朝参りとは何なのでしょうか。どこで使われている言葉なのか、元朝参りと初詣の違いや、初詣の歴史や目的、手水の使い方など参拝の具体的な方法や、各地の元朝参りについてお伝えします。また神社別の元朝参りなど、最近耳にすることの増えた元朝参りについて紹介します。

元朝参りとは

「元朝参り」は地域によっては珍しくもない普通の言葉ですが、「元朝参り」という言葉があまり使われない地域の人では初めてみた方も少なくないでしょう。そんな元朝参りという言葉や、どのあたりで使われている言葉なのかをご紹介します。

元朝は元日の朝

「元朝参り」の元朝という言葉は「がんちょう」と読み、意味は元日の朝という意味です。「元旦」も元日の午前中という意味です。「旦」という字には朝という意味があり、元朝と元旦はどちらもおおよそ同じ意味になります。「元日」は一年の初めの1月1日という意味なので元旦や元朝といった場合は、同じ1月1日ですが時間的に範囲が狭くなります。

元朝参りは元日の朝に行う初詣

元朝は元日の朝という意味なので、元朝参りは元日の朝に行うお参りという意味です。初詣と似たような意味ですが、初詣が年が明けてから初めて行うお参りという意味に対して、元朝参りは元日の朝に行うお参りという意味なので、一年の初めの1月1日の朝にお参りを行う場合に使う言葉です。

そのため、初詣の場合は正月休みの三箇日の間の適当な日に行く人、場合によってはもっと日にちがたって落ち着いてから初詣に行く人も多いですが、元朝参りと言った場合は1月1日の午前中に初詣に行く場合のみ使える言葉です。

元日詣もある

元々初詣は年籠りと呼ばれ、大晦日の夜から元日の朝まで神社仏閣に籠る行事でした。後に大晦日の夜にお参り行う「除夜詣」と、元日の朝にお参りを行う「元日詣」に分離し、元日詣が現在の初詣の原型となり今に伝えられています。

現在でも初詣を大晦日の夜から元日の朝にかけて行う風習が残っている場合や、それを初詣の行い方として紹介される事もありますが、初詣の原型である年籠りが形を大きく変えることなく現代に残っている物です。

元朝参りは関東以北ではよく使われる言葉

元朝参りの元朝と言う言葉自体は、国語辞書にも収録されている言葉なのですが、元朝参りという言葉は関東以北の地域以外ではあまり使われる言葉ではないです。一種の方言なので各種のソーシャルメディアで、東北地域出身の方が東京など他の地域で元朝参りが通じないとカルチャーショックを受けている様子を目にしたことのある人もいるでしょう。

元朝参りをする意味

元朝参りは、時間が1月1日の朝に限定されている初詣で、後ほど詳しく紹介しますが、時間の指定がある以外は一般的な初詣との違いはありません。では、なぜ初詣を行うのかや初詣で得られるご利益などを紹介します。

初詣は神様に旧年の感謝と新年の願掛けを行う行事

年が明けたらなんとなくおめでたいので、もしくは神にお願いをするため、賑やかな場所に行くため、人によっては露天で遊ぶためなど、さまざまな理由で初詣に行きますが、そもそも初詣とは何をしているのでしょう。

初詣に行くと、多くの人は神社の本殿などにお参りを行います。また、お守りを買ったり、おみくじを引いたりする人も多いことでしょう。これらは要約すれば全て新年の願掛けです。新しい年にうまくいくように神に願掛けして、ものごとが上手くいくようにお守りを買い、おみくじの結果をみます。これが初詣の目的の一つです。

もう一つの目的は、新年が良い年になるよう願掛けではなく、旧年中無事に過ごしてお参りに来ることができたことへの感謝です。これらは初詣が現在の形になる以前の風習から引き継がれている目的です。

なお、お守りを買うと書きましたが正しくは、お守りを「授けられる」と言います。

元々は年籠りと呼ばれた

既に紹介しているとおり、初詣は元々はその家の家長が大晦日の夜から元日の朝にかけて、氏神神社に籠る「年籠り」という風習でした。氏神とは地域共同で祭っている神様で、氏神神社とはその氏神を奉っている神社です。なお氏神神社は最寄の一番近い神社であるとは限りません。

そして年籠りの間、大晦日は旧年中の感謝を、元日になり年が明けてからは新年の願掛けを行いました。やがて、大晦日の夜のお参りを「除夜詣」と言い、元日の朝のお参りを「元日詣」と言うようになりました。この元日詣が現在の初詣の原型だと言われています。

現在でも、ルールとして紹介する人が居たり、理由は分からないが大晦日の夜から神社へ向かう人がいるのは、この年籠りの風習が現在でも残っているからです。

元日詣と恵方詣り

もともと大晦日の夜から元日の朝にかけて行っていた年籠りは、除夜詣と元日詣の2つに分離し、元日詣だけが残りました。元日詣と言われていた頃は、元日に氏神神社にお参りしたり、恵方にある神社にお参りを行うようになりました。

明治以降、急速に発展した鉄道網で遠方への移動が容易になったことと、利用客を増やしたいと考えた鉄道会社は、恵方参りを利用し恵方にある遠方の有名神社へお参りに行きたくなるような宣伝を行いました。現在の氏神や恵方と関係なく有名社寺へのお参りを行う初詣のきっかけです。

鉄道網が発展するにつれて、あちこちの神社が恵方の神社を主張し始めたこと、また恵方詣りでは、住んでいる場所から方角が限定されることから、氏神も恵方も気にせずに好きな神社へ参拝する現在の初詣のスタイルに変化していきました。

現在の初詣

恵方の神社が増えたことや方位が限定されてしまう恵方参りは、いつのまにか正月に神社にお参りを行う初詣という、現在のスタイルに変化していきました。ただし、旧年中の感謝と新年への願掛けという目的だけは変わっていません。

元朝詣りは、元旦の朝に行うと言うことから、初詣の原型の元日詣や年籠りの形が現在でも色濃く残っています。

風習は時代や地域で変化する

伝統や風習は昔から変化しないものと考えられがちですが、時代や思惑、地域などさまざまなものによって少しずつ変化していきます。元朝参りも関東以北の地域で一般的ですがそれ以外の地域では言葉すら聞いた事がない場合が多いのも、そういった地域によって変わった風習、もしくは代わらず残り続けた風習の一つだからです。

元朝詣りは初詣と同じ

元朝参りは時間が限定されていることと、その言葉が一般的に使われている地域が限られていることを除くと、行う事は普通の初詣と同じです。なにか特別なルールやマナーなどがあるわけではありません。普通の初詣と同じように普通の参拝の方法で行うことができます。

地域別の元朝参り

初詣の歴史や元朝参りについて、また年籠りから続く初詣のスタイルの変化などについて紹介しましたが、具体的に地域別の元朝参りや、その方法について紹介します。

基本は通常の参拝

元朝参りは初詣と言葉が違い、使われている地域も限られている事と、時間帯も限られていることから何か特別のルールがあると考えられるでしょう。しかし、元日の朝に行うのが元朝参りという事を除けば、作法などは通常の参拝と同じなので通常の参拝について紹介します。

大切なのは形ではなく心

昨今のマナーブームで正しい○○という事があちこちでうるさく言われていますが、大切なのは形式ではなく心の持ち方です。元朝参りなど神社で参拝する場合も同じです。探せばたくさんのマナーやルールと呼ばれる物が出てきて、何処でお辞儀をする。何歩歩くなど細かな指示を見ることができます。しかし大切な事は細かな形式ではありません。

これから基本の参拝方法をご紹介しますので、ご参考にしてください。

穢れを祓う手水の使い方

ほとんどの神社に設置されている手水舎。推奨されるかはともかく手を洗うこともできますが、簡単に言えば穢れを落とす禊の簡易版です。神様は穢れを嫌うとされているのですが、いちいち沐浴はできないため手水舎で済ませます。心身を清める基本的な手水舎の使い方がありますので紹介します。ない場合は自分なりの礼を尽くせばよいでしょう。

1:右手で柄杓を取り水をくみ上げる。

柄杓を右手で取ります。一種のお約束ですので左利きの方も右手で柄杓を取ってください。そして水を柄杓いっぱいにくみ上げましょう。この柄杓の水一杯では基本的に途中でくみ直す事無く最後の手順まで行います。少ないようですが、手を洗うわけではなく清めるだけなので大量の水は必要ではありません。

2:手を清める

柄杓に水をくんだらはじめに、柄杓を持っていない左手を洗います。洗うと言っても清めるだけなのでたっぷりと水を掛けてジャバジャバ洗う必要はありません。左手を洗い終わったら左手に柄杓を持ち替えて右手を洗います。右手を洗い終わったら柄杓を右手に持ち替えましょう。

注意点は、あまり高い位置でやると勢いよく落ちた水が飛び散って迷惑なので低い位置で行いましょう。

3:口を漱ぐ

左手で柄杓の水を受け口を漱ぎます。うがいではないのでたくさん口に含む必要はありません。また柄杓に直接口をつけないようにしましょう。参拝が形式ではないと言っても、次の人が不快に感られるかもしれません。含んだ水は飛び散らないように静かに吐き出しましょう。

口を漱ぎ清め終えたら、水を受けた左手を再び洗って手水は終了です。

4:場合によっては

神社によっては最後に柄杓を縦向きにして、残った水でひしゃくの柄を清めるよう書かれている場合もあります。

参拝の方法

手を清めたら神が奉られている社まで行って参拝を行います。これも形式にばかり囚われすぎずに、意味を理解し心を尽くして行うことが大切です。参拝は2拝2拍を基本としています。拍手は神に誠の気持ちを示し捧げることをあらわしています。そしてお辞儀である拝む姿勢は日常生活でも行うように感謝を表しています。

基本的な参拝方法を紹介しますが、神社によってはこの方法ではない特殊な参拝方法を行っている場合もあります。

1:神前に立ち姿勢を正す

神の前に立っています。無礼のないように姿勢を正しましょう。鈴を鳴らす場合は先に鈴を鳴らしてから姿勢を正します。神社の鈴には音で参拝者を清める効果があるとされていて巫女が持つ鈴などもおなじ効果があるとされています。

2:拝を2回行う

二回お辞儀を行います。この場合のお辞儀を「拝」と言い、基本は腰を90度に曲げるもっとも相手を敬うお辞儀です。神は恐れ多い存在なので最上級のお辞儀を行います。しかし腰が曲げられないなどの事情がある場合は、行うことのできるもっとも深いお辞儀でよいでしょう。

3:拍を2回行う

神に誠の心を捧げ心から感謝していることを表す拍手を行います。両手を胸位の高さで合わせます。神社本庁のページによると、このとき右手の指先を少し下にずらします。そして両手を肩幅ほどに開いて2回手を打ちます。2回打ち終えたらずらした手をそろえてから、手を下します。

4:最後に1拝

最後に1拝して参拝は終了です。腰が曲がらない場合はできる範囲で深いお辞儀を行い感謝の気持ちを表しましょう。なお、これは基本的な参拝の方法なので神社によっては異なる場合があります。

岩手

元朝参りという言葉も良く使われる地域で、元朝参りは一般的です。人気の神社には0時ごろには既に行列ができるほどです。岩手県の神社では盛岡八幡宮や鳥谷崎神社が有名です。元朝参りとはいいますが通常の初詣と時間以外の違いはありません。

宮城

宮城県も元朝参りという言葉が良く使われる地域で、元朝参りも一般的です。新年はすぐにどこの神社も込み始めるため、あらかじめ告知を行っている神社もあります。仙台東照宮や愛宕神社などが宮城県の有名な神社です。元朝参りとはいいますが時間以外は通常の初詣と違いはありません。

東京

東京は元朝参りという言葉が一般的ではないため、東北圏出身の方が新年に元朝参りに行こうと東京でできた友人を誘いカルチャーショックを受けることが少なくないです。しかし元朝参りは元日の朝に行う初詣なので、東京でも元日の朝に初詣をすませれば元朝参りはできます。

神社別の元朝参り

塩釜神社

塩釜神社は年間50万人以上が訪れる有名神社ですが3柱の神を奉っていることが大きな特徴の神社です。左右宮拝殿と別宮拝殿の二つの社があり、別宮拝殿に塩釜様こと鹽土老翁神が奉られています。そのため別宮から参拝するのがいいといわれています。参拝方法は通常の参拝と同じです。

社務所に案内がありますのでそれを参考にすると迷う事は少ないでしょう。

竹駒神社

竹駒神社は日本三大稲荷にも数えられ9世紀ごろから存在している非常に歴史の長い神社です。また建物も文化遺産登録されているものがあります。日本有数の高い知名度を持つ神社のため初詣でも40万人以上が訪れます。そのため混雑には注意が必要です。参拝方法は通常の方法と同じです。

言葉や形式に囚われずに行事を楽しもう

元朝参りをする意味・地域別の元朝参り・神社別の元朝参り
※画像はイメージです

元朝参り初詣もどちらも意味はほとんど同じです。大切なのは言葉の意味や定義ではなくその内容や心の持ち方です。言葉の意味や参拝方法にばかり囚われ旧年への感謝や新年への願掛けができなければ本末転倒です。言葉や形式に囚われずに行事を楽しみましょう。

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