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「ら抜き言葉」の例と一覧・メリットとデメリット・見分け方

初回公開日:2017年09月05日

更新日:2020年08月14日

記載されている内容は2017年09月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

今回は、ら抜き言葉についてまとめました。この動詞は『ら』が必要?それとも不要?どう見分けたらいいの?そもそもら抜き言葉はダメなの?近年になり、より取り上げられるようになった『ら抜き言葉』について、気になった方はご覧ください!

ら抜き言葉って何?

「ら抜き言葉」の例と一覧・メリットとデメリット・見分け方
※画像はイメージです

皆さんは、ら抜き言葉って聞いたことありますか?文字の通り、『ら』が抜けている言葉のことです。ら抜き言葉に慣れて言葉を覚えてしまった人は、ら抜き言葉になっていることにも気がつかず、違和感もないかもしれません。文法的に説明すると、可能の意味で使われる場合にら抜き言葉が発生します。

『られる』の『ら』が抜けてしまった言葉のことを、ら抜き言葉と言いますが、日常ではどのように使われているのでしょうか?

ら抜き言葉ってどんなもの?

ら抜き言葉の例をいくつか挙げてみます。日常生活で違和感なく使っている言葉も、ら抜き言葉になっているかもしれません。

食べることができるという意味で、『食べれる』と言ってしまうことはありませんか?これは立派なら抜き言葉です。本来は『食べられる』が正解です。同様に『見れる』や『考えれる』も、ら抜き言葉になります。一方で、走るという動詞は『走れる』が正解です。

これらの動詞には、どのような違いがあるのでしょうか。見分け方を知っていると、便利ですよね。

ら抜き言葉はどうやって見分けるの?

「ら抜き言葉」の例と一覧・メリットとデメリット・見分け方
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食べられる、走れる。『ら』が必要であったり、そうでなかったりの区別は難しいのでしょうか?いくつか見分け方を紹介しますので、覚えられそうなもので習得してみてください。

文法的に考える

中学校や高校の国語の授業で、文法を習った方がほとんどかと思います。文法の基礎の基礎である、5つの活用形を思い出してください。五段活用、上一段活用、下一段活用、カ行変格活用、サ行変格活用です。思い出しましたか?この中で、上一段活用、下一段活用、カ行変格活用の動詞に、『られる』がつきます。

この三つの活用形について詳しく調べなくとも、簡単に見分ける方法があります。思い浮かんだ動詞を否定形にしてみてください。否定形というのは、動詞を活用して後ろに『ない』をつけた形のことです。そして、否定形の『ない』の直前にくる文字が『イ・エ・オ』の段の時、『ら』が必要です。

来るという動詞は『来ない』になり、直前はア段なので『ら』は必要ありません。『来れる』でOKです。食べるという動詞は『食べない』になり、直前はエ段なので『ら』が必要です。したがって、『食べれる』ではなく、『食べられる』というのが正しい使い方です。

Let'sを使って考える

英語だけでなく、日常生活でもよく使われるLet'sは、『〜しよう』という意味です。『ら』が必要なのか気になる動詞を『〜しよう』という形に変えてみてください。

何度も例にあげますが、走るという動詞は『走ろう』になります。食べるという動詞は『食べよう』になります。この二つの違いは、『〜ろう』か『〜よう』かです。いくつか、Let'sをつけると『〜ろう』でも『〜よう』でもない動詞がありますが、それらの動詞は『ら』に関係ないので放っておいて大丈夫です。

『〜ろう』の場合は、『ら』は必要ありません。他の動詞ですと上がる=『上がろう』となり、『上がれる』が正解ですね。反対に、『〜よう』の場合は『ら』が必要となり、居る=『居よう』となり、『居られる』が正解です。

命令形にして考える

例に、『食べる』と『走る』を使って説明していきます。まず、それぞれの動詞を『らを使わずに』可能の形にします。『食べれる』と『走れる』になりました。そのまま、最後の『る』を取ってみてください。『食べれ』と『走れ』になりましたね。『食べれ』では意味が通じませんが、『走れ』は命令の形になっています。このように、『ら』が不要な動詞は最後の『る』を取ると命令形として成り立ちます。

いくつか例をあげてみましょう。『考えれる』→『考えれ』となるので『ら』が必要です。したがって、『考えられる』が正解となります。同様に、『着る』は、『着れる』→『着れ』となるので、『ら』が必要で、『着られる』が正解となります。『取れる』は『取れ』となり、命令形になっていますので『ら』は必要ありません。『取れる』で正解です。

ら抜き言葉のメリットやデメリットって?

いくつか、ら抜き言葉の見分け方を紹介してきましたが、ら抜き言葉のままではいけないのでしょうか?今まで不自由なく伝わってきたのなら、それで良いのでは?また、ら抜き言葉はどういったデメリットがあるのでしょうか?

ら抜き言葉のメリット

ら抜き言葉は、なぜ多くの人に使われているのでしょうか?文法として間違っているにも関わらず、使用する人が多いということは、何かしらのメリットがあるからでしょう。

まず、発音のしやすさが一番のメリットと言えます。ラ行が続く言葉は発音がしづらいです。可能の意味で使われるものは『られる』となり、全てラ行です。『考えられる』と『考えれる』のように、一つでも抜いた方が発音がしやすいですよね。

また、一部の動詞では受動の形で使われるものがあります。『食べる』と『見る』は、可能の場合『食べられる』と『見られる』になります。しかし、これらの動詞は受動の意味でも、同じ形で使われます。会話の際は文脈から判断できますが、ら抜き言葉を使うと間違えることがありません。

ら抜き言葉のデメリット

親しい友人間での会話は、ら抜き言葉を使った方が馴染みがあります。しかし、会社の上司や年配の方と話したり、メールをする際は注意が必要です。ら抜き言葉に理解のない人は多くいますし、ら抜き言葉に対して不快に思う人もいます。場所や相手を考えずにら抜き言葉を使うことは、非常識だと思われてしまったり、あまり良い印象を持たれない可能性もあります。

また、レポートや報告書など、文面でのら抜き言葉は大変目立ちます。話しているだけでは、違和感に気がつかないこともありますが、文章を読んだり、添削する人はすぐに気がつきます。

ら抜き言葉についての本

ら抜き言葉についてまとめられた本は数多く存在しますが、その中でも井上史雄さんの『日本語ウォッチング』をお勧めします。

今回取り上げたのは『ら抜き言葉』ですが、こちらの本では新たに生まれた表現などについても載っています。長年の調査などから得られた現代日本語の動向観察は、ら抜き言葉だけではなく、他の表現に関しても参考になるでしょう。第1章が全てら抜き言葉に関して書かれているので、他の内容には興味がないという方でも、十分に読んでいただけるのではないでしょうか。また、漫画や挿絵などはありませんが、取り扱われているのが日常生活に溢れている身近な言葉です。堅苦しい文章が苦手な方でも、気軽に読んでいただけるでしょう。

ら抜き言葉って重要?

ら抜き言葉と正しい表現の違いというと、『ら』があるかないか、ただそれだけですよね。間違っていたとして、伝わらないわけではないので、わざわざ正す必要はあるのでしょうか。

必要かも分からない一文字の為に、文法がどうとか、否定形がどうとか、覚えなくていいのでは?と感じるかもしれません。今回伝えたかったことは、『ら抜き言葉は禁止というわけではない』。使ってはいけないわけではありません。ただ、『ら抜き言葉をいつでも直せる程度の理解』は必要です。

『ら』が必要な動詞だと分かった上で、友人とのトークでは『ら』を抜いて話し、上司にはきちんとした形で伝える。そのような、理解した上での使い分けが大切です。

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