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いただけますでしょうかが間違いの理由|二重敬語・意味の違い

初回公開日:2017年11月18日

更新日:2020年03月09日

記載されている内容は2017年11月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

誰しも一度は聞いたことがある「いただけないでしょうか」という言葉。丁寧表現として使っている人も多いと思いますが、「いただけないでしょうか」は正しいのでしょうか。敬語や丁寧であることを意識するあまり、誤った使い方をしてはいませんか?

いただけますでしょうかが使い方で間違っている理由

日本では、さまざまな場面で敬語が使われています。特に、ビジネスシーンにおいて敬語を聞かない日はありません。もしも会話の相手が自分よりも年下だったとしても、先輩や取引先には敬語を用いるのは当たり前のことです。また、接客業や電話オペレーターであれば、仕事中は相手が誰であろうと敬語になります。

そんな中でよく耳にするのが「いただけますでしょうか」という言葉です。時折思い出したように、「こちら、○○になります」という使い方について、「使い方が間違っている」「変な日本語だ」と話題になることがあります。それと同じように言われているのが、この「いただけますでしょうか」という使い方です。

当たり前のように使っている「いただけますでしょうか」が、なぜ間違っているのか分からない・説明できない人も多くいることでしょう。それは、次にご説明する理由があります。

「いただけますでしょうか」を使う場面

「いただけますでしょうか」はさまざまな場面で用いられています。特に職場で目上の人や取引先、顧客に対してある行為をしてほしいとき、お伺いを立てるときなどに「○○していただけますでしょうか」と使われることが多いです。

しかし、この言葉遣いは二重敬語という間違った言葉遣であり、相手に対して失礼な言葉となります。

二重敬語という誤った使い方

二重敬語とは、一つの単語の中で同じ種類の敬語を重ねて使用されている言葉です。構造としては、①「尊敬語+尊敬語」②「謙譲語+謙譲語」③「丁寧語+丁寧語」の3種類になります。二重敬語は会話の相手に回りくどい印象や違和感を与えることになるので、使ってしまわないように注意しましょう。

「いただけますでしょうか」が二重敬語として間違っている点は、丁寧語の「ます」と丁寧語の「です」の疑問形である「でしょうか」が重ねて使われているところで、③の「丁寧語」+丁寧語」にあたります。

「いただけます」自体は、「もらう」の謙譲語である「いただく」の丁寧表現として「ます」を付けているので、二重敬語にはあたりません。そのため、「いただけますでしょうか」を正しく敬語として表現したいなら、「いただけますか」が正解です。

いただけますでしょうかの正しい言い換え

上記でも述べたように、「いただけますでしょうか」を敬語として正しく表現するならば「いただけますか」が正解です。ですが、現代の日本において正しい表現である「いただけますか」を断定的としてきつい言い方と受け止めてしまう傾向にあります。そのため、間違っているはずの「いただけますでしょうか」を柔らかく丁寧な言い方と感じて使ってしまいます。

ただ、「いただけますか」も気を付けなければ間違った言葉遣いになってしまいます。アンケートや電話での本人確認時に、「お名前をいただけますか」と言われたことがある人もいるのではないでしょうか。これが間違った言葉遣いの例です。

そもそも「いただく」という言葉は、物や行為を受け取る時に用いるものです。つまり、「お名前をいただけますか」とは、「あなたの名前を私にください」という意味になります。人に名前をあげることなんてできません。言葉遣いに厳しい人に使ってしまうと、気を悪くされる可能性が高くなります。

正しい言い方は「お名前を教えていただけますか」です。ちなみに電話だとどちらも同じですが、文章の場合は漢字ではなくひらがなで記載するようにしましょう。

いただけますでしょうかとの意味の違い

いただけますでしょうかが間違いの理由|二重敬語・意味の違い
※画像はイメージです

「いただけますでしょうか」が間違った使い方であることや正しい言葉遣いは理解できたのではないでしょうか。しかし、「いただけますでしょうか」と似ている表現はいくつもあります。

メールや電話でもよくある、「いただけないでしょうか」「いただけませんでしょうか」「いただいてもよろしいでしょうか」という3種類の言葉ですが、「いただけますでしょうか」とどう違うのでしょうか。また、使い方として合っているのか気になる人もいるのではないでしょうか。

いただけないでしょうか

まずは「いただけないでしょうか」です。これは二重敬語ではないので、言葉遣いとしては正しいです。気になるのが「いただけますでしょうか」との意味合いの違いです。それは「要求」か「依頼」かということです。分かりやすいように、「○○していただけますでしょうか」「○○していただけないでしょうか」として説明します。

まず「○○していただけますでしょうか」です。これから丁寧さを取った普通の言葉に置き換えると、「○○してくれる?」になります。相手が○○という行為について可能であることを前提とした問いかけです。聞いているのは相手の意思ではなく○○という行為が可能かどうかなので、要求の意味合いを持ちます。

一方、「○○していただけないでしょうか」は、普通の言葉に置き換えると「○○してくれない?」になります。これは○○という行為をするかどうか、相手の意思を問う形です。聞いているのは、可能かどうかではなく、○○という行為をする意思があるかどうかなので、依頼の意味合いを持っているということになります。

いただけませんでしょうか

次に「いただけませんでしょうか」です。聞いている内容や目的はどちらも同じですが、微妙なニュアンスの違いがあるため、目的によって使い分けをするのが良いと言えるでしょう。

これらの言葉は会話中に質問をするときに使われるものです。そもそも質問の内容は、投げかけた側にその目的があります。その目的は「○○してほしい」です。例として、名前を教えてほしい場面で考えてみましょう。

どちらも同じような疑問形ではありますが、積極的に名前を教えてほしい場合は「いただけますでしょうか」を用いた方が良いでしょう。これは心理的な誘導テクニックの一つで、肯定的な言葉である「ます」を使っているために肯定的な返事をもらいやすい、ということです。

逆に、積極的に求めずに相手方に回答の判断を任せるときには、「いただけませんでしょうか」でも良いということになります。ただ、どちらの言葉遣いも二重敬語です。特に重要な場面ではうっかり使ってしまわないように注意しましょう。

いただいてもよろしいでしょうか

「いただいてもよろしいでしょうか」は、「もらってもいい?」を敬語かつ丁寧な表現にしたものです。また、気遣いが込められていることを表しているとも言えます。「○○していただいてもよろしいでしょうか」という言葉を例に挙げましょう。

相手に○○というある動作をしてもらいたいときに、相手の判断や許可をあおぐような形を取っています。このように、依頼や○○という動作をするかしないか選択してもらうことで、相手がプレッシャーを感じずに返答しやすいようになっています。

また「いただいてもよろしいでしょうか」は丁寧な表現で、言葉遣いとしても間違っていません。「いただいてもよろしいですか」が元々の言葉ではありますが、人によっては上から目線の言い方と捉えられかねない言い方です。そのため、より丁寧で印象がやわらぐ「いただいてもよろしいでしょうか」を使った方が無難です。

メールでのいただけますでしょうかの使い方や注意点

いただけますでしょうかが間違いの理由|二重敬語・意味の違い
※画像はイメージです

日本のビジネスシーンにおいて、メールは必要不可欠なツールです。最近ではメール以外の連絡ツールとして、SkypeやFacebookメッセンジャー、LINE、Google+ハングアウトなどといった多くのメッセージングサービスがありますが、まだメールでのやり取りが一般的です。

電話と違い、メールは送信前に文章を確認する余裕があります。それなのに誤った言葉遣いが多いと、相手に大なり小なり不信感を与えてしまうことになりかねません。また、それにより契約や商談が破談となる可能性も考えられます。

敬語として間違っている「いただけますでしょうか」を、メールで用いることが無いように気を付けましょう。

「いただけますでしょうか」は使わない

いただけますでしょうかが間違いの理由|二重敬語・意味の違い
※画像はイメージです

「いただけますでしょうか」は二重敬語なので、丁寧で正しく感じても使わないように気を付けなければなりません。敬語表現としての正しい使い方は、「いただけますか」です。

ただ、「いただけますでしょうか」に比べて「いただけますか」は断定的な表現のため、きつい印象を受ける可能性も考えられます。そのため、メールの相手によっては「いただけないでしょうか」や「いただいてもよろしいでしょうか」など、依頼や気遣いを込めた言葉に変えたほうが良いでしょう。

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