「お大事になさってください」の意味と正しい使い方は?
更新日:2020年07月17日
「お大事になさってください」の意味と使い方
私たちは普段の生活でお大事になさってください。という言葉をしょっちゅう口にします。メールの最後を締めくくる言葉として使う人もいますし、口語でも良く使われる言葉です。
しかし、お大事になさってください。という本来の意味を皆さん知っていますか。間違った使い方をしていないでしょうか。
まずは、お大事になさってください。の意味を見てみましょう。
「お大事になさってください」の意味
「お大事になさってください」は「お大事に」という言葉と「なさってください」の二つの文節に区切ることができます。この「お大事に」という言葉の意味は、今自分が話している相手、メールの文章の相手などが体調を崩したりしているときに相手を気遣う意味をあらわす言葉です。
つまり、相手が体調不良である場合など、相手を気遣うという気持ちを相手に対して知らせる場合であればどんな状況でも使うことができます。
また、「なさってください」という言葉は敬語表現として「お大事に」の後に続いています。「お大事になさってください」とは、あなたの体調を気遣っています、という意味になり、早く良くなってくださいという意味が含まれていると考えてよいでしょう。
病気の時の使い方
お大事になさってくださいという言葉が一番使われる場面は、相手が病気の時ではないでしょうか。自分が病気になったときも、お大事になさってくださいと声をかけてくれる人が多いことでしょう。
相手の体調がすぐれない時など、相手に対してお大事になさってくださいと言うことがあります。そのお大事になさってくださいの一文には、これ以上体調が悪くならないように、早く良くなってくださいという意味も含まれていると一般的に言われています。
そのため、病気の人に、どうぞ、お大事になさってくださいと声をかけてあげるのは、相手を気遣い、相手のことを思った一文です。
お大事になさってくださいませなど
お大事になさってくださいに「ませ」を付けて、お大事になさってくださいませという人がいます。このお大事になさってくださいませとは、ただ単にお大事になさってくださいという表現だけだと、なんとなくそっけないような印象を相手に与えてしまう場合などに、「ませ」を付けてより丁寧な言い方にして使うことができます。
ビジネスなどで、相手により丁寧な印象を与えたい場合や、お大事になさってくださいだけだとそっけないと感じさせてしまう可能性がある場合には、お大事になさってくださいませと言うことで、より柔らかい印象を相手に与えることができます。
しかし、メールや手紙などで既にませを使った文章を書いている場合には、さらにお大事になさってくださいませということで、くどい印象を与える可能性もあります。あまり使いすぎないようにすることが大切です。
「お大事になさってください」の敬語の使い方
お大事になさってくださいという言葉はこれだけで丁寧な言葉です。
お大事にの一番丁寧な敬語は、お大事になさってくださいという言葉で、さまざまなシチュエーションで使うことができる言葉です。お大事にしてくださいという言葉でも問題はありませんが、年上の人に使う場合やビジネス上で使用する場合には、より丁寧なお大事になさってくださいという言葉を使うと良いでしょう。
お大事になさってくださいという言い方の他にも、ご自愛ください、ご自愛なさってくださいという言葉も同意味として使われることができますので、場所や相手、シチュエーションに合った言葉を選ぶようにしましょう。
「お大事になさってください」のメールの書き方や例文
お大事になさってくださいという言葉はいろいろな場面で使われます。
では、ビジネスとプライベートに分けてどういう使い方が良いのか見ていきましょう。正しく使うことで、きちんと相手に自分の言いたいことが伝わりますので、間違った使い方をしないように注意してください。
ビジネスでは?
あなたの知り合いや友人が体調を崩して会社をお休みしているときに、メールで相手の体調を心配することを想定してみましょう。どういう文章が一番相手に響くでしょうか。
まず、体調を崩していると誰それから聞きました。というように、誰からあなたの体調不良を聞いたことを伝え、そのうえで、相手の近況を交えると良いでしょう。例えば、母から体調を崩しているとお聞きしました。最近は仕事が忙しく残業続きで、大変だったことでしょう。というような始まりがお勧めです。
そして、十分に休養を取って、体調を万全にしてくださいなどと、相手の体調が早く治ることを祈る文章を書いたうえで、最後にお大事になさってくださいと締めくくると、相手を思いやった素敵なメールになります。
あなたの友人が体調を崩しているのであれば、相手を気遣う素敵なメールを送ってみてください。
プライベートでは?
プライベートでもお大事になさってくださいという言葉を使うことはありますが、仲の良いお友達であれば、お大事になさってくださいだと堅苦しい印象になってしまいます。そのため、お大事にだけでも十分です。
病院に入院している友達にお見舞いに行った時にお大事にと声をかけたり、会社で風邪をひいている同僚が帰るときに、お大事にと一言声をかけるなど、気軽な感じで使うことができます。
お疲れ様ですと声をかけるよりも、お大事にと声をかけることで相手を思う気持ちがより伝わりますので、ぜひ使ってみてください。
人別「お大事になさってください」の使い方
お大事になさってくださいと声をかける相手によって、使い方も変わってきます。ここでは使う相手別に、お大事になさってくださいの使い方を上司に使う場合や、家族に対して使う場合など例を挙げてみていきましょう。
上司への使い方
あなたの上司が風邪をひいています。あなたはなんと声をかけますか。
上司はどんなに仲良くても上司は上司です。また、プライベートではなくビジネス上のお付き合いです。そのため、最も丁寧な使い方をしなければなりません。
お大事になさってくださいだけでも十分ではありますが、より丁寧なお大事になさってくださいませ、また、どうぞ、お大事になさってくださいませなどというように心がけましょう。お大事にだけだと、カジュアルになり過ぎてしまい、相手の人も良く思わない場合もありますので、注意してください。
初回公開日:2018年11月28日
記載されている内容は2018年11月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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