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「とんでもないです」の意味と正しい使い方は?

初回公開日:2018年12月09日

更新日:2020年07月17日

記載されている内容は2018年12月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

「とんでもないです」「とんでもございません」など、「とんでもない」という言葉は日常でよく使われています。今回は「とんでもない」の意味や使い方をご紹介します。「とんでもないです」は間違った表現と言われることも多いので、正しい日本語を覚えましょう。

「とんでもない」の意味3つ

「とんでもない」という言葉には3つの意味があります。ビジネスでもプライベートでも、「とんでもない」という言葉はよく耳にする機会があるでしょう。

「とんでもない」には3つの意味があり、さまざまな場面で使い分けられています。間違った使い方をされることも多い言葉なので、意味をよく理解して上手に使いましょう。まずは「とんでもない」の3つの意味をご紹介いたします。

意味1:「思いがけない」

常識では考えられない、意外だ、という意味です。「とんでもない」の語源は「途」(物事の道理や手段を表す言葉)+「ない」が転じて、「とんでもない」となったと言われています。この語源からきている意味で、「道理から外れている」「常識からはずれている」「おもってもみない」などの意味で使われます。

「とんでもない事が起きた。」「とんでもない事態になっている。」などと使われます。

意味2:「もってのほか」

相手を非難する意味をこめて使います。これは予想をはるかに上回って「やってはいけないこと」をしてしまった、しようとしている場合などに使われます。

意味1の「思いがけない」は、何も予想をしていなかった場合ですが、意味2の「もってのほか」は、ある程度悪い状態を予想していて、それを上回ったという状況に使われます。

「そのような考えを持っているのは、とんでもない事だ。」などと使われます。

意味3:「強い否定」

「まったくそうではない」「滅相もない」という場合に使います。「まったくそうではない」という意味で使うのは、相手の発言の間違いを指摘しているときです。自分が無関係であることを強く主張するなど、否定しなければ自分に不利益があるときに使われることが多いです。

「滅相もない」という意味で使うのは、相手から褒められた場合に謙遜や強い遠慮で返事をするときに使います。

「とんでもないです」の敬語表現と例文4つ

「とんでもないです」を正しい敬語で表現しましょう。「とんでもない」という言葉はそれ自体が形容詞です。「はしたない」「みっともない」などと同様、言葉自体が変化することはありません。「とんでもありません」という表現は、文法的に間違いです。

正しくは「とんでもないことです」「とんでもないことでございます」と表現します。「とんでもないことです」の「こと」を省いて「とんでもないです」と使われることもあります。

敬語表現:「とんでもないことです」

「とんでもないことです」が無難です。「とんでもない」の敬語表現として「とんでもありません」「とんでもございません」という言葉を耳にします。これらは昔は間違った敬語とされていましたが、多くの人が使っていた結果、謙譲の意味の敬語として使うことは問題ないとされました。

ただ、その他の意味で「とんでもない」を表現する敬語としては正しくないので、混同しないよう「とんでもないことです」と表現したほうが無難です。

「とんでもないことです」の例文1

相手の謝辞に謙遜してこたえる際の例文をご紹介します。

「わざわざお越しいただきまして誠にありがとうございました。」

「いえいえ、とんでもないことです。こちらこそお会いできる機会をいただけて大変嬉しくおもっております。」

「ご丁寧にごあいさつのお品までいただきまして恐縮です。」

「とんでもないことです。心ばかりの品ですが、皆様でお召し上がりいただけたら幸いです。」

以上のとおり、相手の謝辞に対して謙遜の意味で使います。

「とんでもないことです」の例文2

「もってのほか」という意味の例文をご紹介します。

「無断欠勤などすることは、とんでもないことです。」

「歩きながら喫煙するなど、とんでもないことです。」

「とんでもないことです」という表現は謙遜の意味以外でも使うことができます。例えば上記のように「これは思いもよらないことです」と伝えるときには「これはとんでもないことです」という表現になります。

敬語表現:「とんでもないことでございます」

「とんでもないことです」をさらに丁寧に表現した言い方です。「とんでもないことでございます」も相手の称賛に対して、謙遜して返事をする場合に多く使われますが、謙遜以外の意味でも使われます。

同じ言葉でも、文章によって意味が異なることも同じです。褒められた後に謙遜として「とんでもないことでございます」と言ったのに「褒めるなんてもってのほかだ」という意味にとられる可能性もあります。使い方には注意が必要です。

「とんでもないことでございます」の例文1

目上の人の意見を強く否定する場合の例文をご紹介します。

社長:私もそろそろ引退して後進に道を譲ろうかと考えている。

社員:とんでもないことでございます。社長あってのわが社です。まだまだ我々に教えをいただきたいです。

以上のとおり、目上の人の発言を強く否定したいときには有効に使える言葉です。

「とんでもないことでございます」の例文2

相手の称賛に強く謙遜する場合の例文をご紹介します。

上司:今回の企画の成功は、君の努力による所がとても大きい。

部下:とんでもないことでございます。部長の助言があってこそです。

以上のとおり、相手を立てて自分を大きく謙遜します。ただ、相手の意見を強く否定する意味もあり、せっかくの賛辞を否定するように聞こえてしまうこともあります。この場合は「身に余るお褒めの言葉をいただき大変嬉しいです。」など違う表現もおすすめします。

敬語を苦手とする人は意外と多いですが、それにはパターンがあります。敬語に対する苦手意識から、言葉を足しすぎて不自然な表現になったり、丁寧な言い回しの中に、「やっぱ」「ぶっちゃけ」など普段使っている言葉がとっさに出てしまうケースです。

いずれも本人が気づいておらず、知らぬ間に信用を失っています。敬語を巧みに利用して、あなたの評価をしっかりあげましょう。そのためにとても役に立つ1冊です。

「とんでもございません」はビジネスで使えるか

ビジネス上では使わない方が無難です。これまでに「とんでもない」という言葉の意味や、敬語表現などを紹介しました。では「とんでもございません」という表現はビジネス上では使ってもよい言葉でしょうか。答えはノーです。よく耳にする機会はあるのに、なぜビジネス上では避けた方がよいのか、詳しくご紹介します。

「とんでもございません」は本来は正しくない

「とんでもない」はそれ自体がひとつの形容詞です。「とんでもない」を「とんでも」と「ない」を区切って使うことはありません。そのため「とんでもある」という言葉はありません。

「とんでもございません」は「とんでもない」の「ない」の部分を省いて「ございません」に置き換えているので、本来は文法的に間違った表現です。

現在では正しい日本語として認知されている

多くの人が使い続けてきた結果正しい敬語と認められました。「とんでもございません」は、本来は文法として間違っていると説明しました。しかし、多くの人に使われて続けてきた結果、平成19年2月の文化審議会答申の「敬語の指針」で、「とんでもありません」や「とんでもございません」を使うことは現在では問題ないとされました。

しかし、間違った敬語だと覚えている方はたくさんいますので、使わないほうが無難です。

「とんでもございません」は控えたほうが無難

ビジネス上では違う表現を使いましょう。前述の「敬語の指針」では相手からの称賛に対して謙遜する表現として「とんでもございません」を使って問題ないと書かれています。つまり「とんでもない」の3つ目の意味である「強い否定」の中の謙遜の場合のみ、使うことができます。

「思いがけない」や「もってのほか」という場合には「とんでもございません」は正しくありません。混同しないためにもビジネス上では避けた方がよいです。

「とんでもない」の類語

迷った時は違う表現を選んでもよいでしょう。これまで紹介してきたように、「とんでもない」は利用するのが少し難しい言葉です。敬語に直すときには特に注意が必要ですので、迷ったときには、別の言葉で言い換えてもいいでしょう。

ここでは「とんでもない」の類語をご紹介いたしますので、迷ったときに使ってみてください。

「ありえない」

予想外の事が起こった時に使う言葉です。「とんでもない」の意味のうち「思いがけない」や「もってのほか」は、どちらも予想外の事が起こった時に使う言葉です。予想外のでき事の中でも「こんなことは起こるわけがない」「実現の可能性は非常に低い」とおもっていたことが起きたときには、「ありえない」という言葉を使うこともできます。

「とんでもない事態がおきた」を「ありえない事態がおきた」と言い換えられます。

「法外な」

普通に考えられる程度をはるかに越えていることを指します。「法外な」とは、普通に考えられる程度をはるかに越えていることを指します。「法外な値段を請求された」など、金額などの数値が大きすぎるときに使われることが多いです。

「昨日飲みにいったら、とんでもない料金を請求された」を「昨日飲みにいったら、法外な料金を請求された」と言い換えられます。

「滅相もない」

相手の言葉を謙遜するときに使う言葉です。「滅相もない」は「とんでもない」の相手の言葉を強く否定して謙遜するときと同じ意味に使う言葉です。ほとんど意味の差はありませんが、「滅相もない」のほうが謙遜の意味をより強調します。どちらも使えるようにしておきましょう。

「とんでもないことでございます」を「滅相もないことでございます」と言い換えられます。

「とんでもない」を正しく使いこなそう

「とんでもない」についてご紹介いたしました。意味も複数あり、使い方もさまざまな言葉です。よく耳にする「とんでもないです」という言葉に対するイメージが変わった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「とんでもありません」「とんでもございません」は使わない方が無難ですが、現在ではまったく間違いではないということも覚えておいてください。意味の違いなども理解してスムーズに使えるようにしておきましょう。

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